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イエーーイ!!!!
宇部さんの家に行けるんだ!!
ちょっと酔っ払ったフリをしてお泊りしちゃおうかな〜なんて考えてみたり………ぐふふ
私は入念に歯を磨き、ヘアスプレーをガンガンかけて髪をセットした!
勝負下着に勝負服、ブラパットはいつもの3倍!
よし!準備オッケー!
荷物もよし、スマホよし、戸締まりよし!
いざ出陣〜〜!!
〈電車に揺られ、20分ほどで宇部さんの家に着いた〉
綺麗なマンションだなぁ
敷地内の植物やお花も生き生きしていて、絵本に出てくるようなお庭だ。
どうやらここの大家さんの趣味らしい。
外で出迎えてくれた宇部さんに連れられて7階へ
宇部さんは701号室に住んでいる。
水色で綺麗な玄関ドアを開けると………
可愛い人形たちがたくさんお出迎え!
どうやら宇部さんは、可愛い動物のキャラクターが好きみたいだ!
少し意外で、そのギャップが可愛すぎた!!
このキュンキュンを抑えられそうにない!!
「新海さん、今日のお洋服素敵ですね。」
「へっ?!!」
気を抜いていると…キュン死必須のセリフが飛んできて私は心を奪われた。
ただ服を褒められただけ
それだけなんだろうけど
私のことを見てくれてる!!それが嬉しくてたまらなかった!
「ふふ、じゃあテキトーにくつろいでください。
僕、お茶を入れてきます。紅茶と緑茶どっちにします?」
「で、では紅茶で…!」
「はい(笑)わかりました。」
私の緊張具合を見てか…少し微笑んだ宇部さん。
私は、宇部さんのそんな一つ一つの仕草が気になって…
ドキドキして…恋してるなぁと思った。
こんなに好きになったのは初めてだ
もっと自分を磨いて…絶対に振り向いてもらいたい!!
「ん、今日はいい天気ですねー。野外ライブとか、最近よくしてますよね。」
そんな宇部さんの言葉を聞きながら、私が考えていたのが………
「う、宇部さん…!!」
「ん?」
〈バッ───〉
私は、宇部さんが振り向くのと同時に、勢いよくハグをする!!
「え、えっと…新海さん?」
自分でも何をやっているのか分からなかったが、これもアピールのひとつだと自分に言い聞かせ、宇部さんの胸に顔を寄せる
「どうしたの…?新海さん…」
きっと、宇部さんにはハテナしか浮かんでいないだろう……分かってる……でもなんて言えばいい…??
「えっと…宇部さん…ごめんなさい!ちょっと……くっつきたいなぁなんて……えへへ」
「なんですかそれ(笑)子供みたいですね。」
そうやって…宇部さんは私の腕を離したあと、ぽんぽんと優しく頭を撫でてくれた。
まるで妹みたいな扱い………
普通、私のことが好きだったら抱きしめ返すよね……??
そうだよ……
私のこと、やっぱり好きじゃないのかな…
その後、宇部さんがたこ焼きを作ってくれた。
2人でいろんな具を入れてひっくり返して…
そんなわちゃわちゃする様子は、 外から見ると恋人に見えるだろう
幸せな時間を過ごして、終電が近くなってきた。
よし、この時が来たか………
「新海さん、もうそろそろ帰る?駅まで送るよ。」
「ん〜〜もうちょっといる〜♪」
そう言いながら宇部さんにすり寄ってみる。
もう恥じらいなんてものはなかった。
ただただ宇部さんに好かれたかった……
「ほら、上着羽織って帰りましょうね。」
宇部さんはそう言ってびくともしない…
私は悲しくて悔しくて惨めで……泣きそうになる………
気づけば私はそう叫んでいた。
もうこの状況が辛くて、自分の気持ちを全て吐き出したくなった。
この恋が叶わないこと分かってるはずなのに……
「酔ってるんですね、新海さん。さ、荷物持って。」
その冷たい言葉に私は…………
宇部さんをソファーへ押し倒す……!!
大好きな宇部さんの可愛い唇を奪って……
さらに深くキスをしようとする……!!
けど…… 宇部さんは抵抗した………
私は涙が止まらなかった…………
「うぅ………うぅ……」
私は惨めに泣いて泣いて、宇部さんの顔なんて見られなかった。
「新海さん………あ…」
宇部さんの言葉を遮って私があとに続ける
「宇部さんなんて、宇部さんなんて…!!私のこと好きじゃないんでしょ!分かってますよ…」
「私が惨めなことは分かってます!!でも、どうしようもなく、あなたのことが大好きです…」
「たまらなく、あなたのことが大好きなんです…!」
私は、心の奥に秘めていた感情を吐き出す。
大好きなのに叶わないこの恋が、可哀想にも思えたけど、それだけ自分に魅力がないんだ…とも思えた。
「新海さん…………」
と、宇部さんが続ける
「本気で言ってるんですか?それ…」
私は声を大にして答える。
「はい…!!全部本気です…!!」
「本気であなたのこと……」
〈バッ──〉
「えっ…」
急に…宇部さんの腕が私を抱き寄せる。
私は一瞬の出来事に、言葉が出なくなる……
「新海さん……」
「僕の愛が伝わらなかったのならごめんなさい…」
「僕は、新海さんのことが大事だから、傷つけたくないから……ちょっと暴走気味の新海さんを止めたかったんです。」
「好意は嬉しいし、僕も………新海さんのこと……好きですし!!だから、ゆっくり進んで行きたかったんです。」
私の涙は気づけば止まっていた……
一点を見つめる私を見て、宇部さんが口を開いた。
「愛してないと思いました?」
「僕はちゃんと愛してましたよ。今も………ずっとドキドキしてました。」
「ごめんなさい……そのことに気づかずに私………私………宇部さんに負担をかけてしまいましたね」
宇部さんは、私の頭を撫でて落ち着かせようとしてくれた。
だんだん落ち着きを取り戻したころ、時計を見ながら宇部さんが言った。
「今夜は泊まっていきますか?ほら、終電逃しちゃったし…………」
「なにより………新海さんを離したくないなって……こんな泣き顔の新海さんを一人にできない。 」
「そんな………私、その言葉に甘えていいんでしょうか…。今日は迷惑かけちゃったし…」
「迷惑なら、今ごろ家から追い出してますよ(笑)そんなこと考えないで。僕は新海さんが好きです。」
チュ………と、優しく口づけをしてくれる宇部さん。
この二人の時間がずっと続けばいいのに……そう思った。