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#妄想
memi(めみ)
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とう🈂️🔥
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attention
・ハイファンタジー
・カプ要素×
#side j
俺らの冒険はありきたりな始まりだった。別に、他の人よりも戦うことが得意だっただけ。それだけなのに、世界を救う英雄になるなんて、考えたこともなかった。
初めは、幼馴染ののあさんを冒険に誘った。回復魔法が得意な子で、俺の初恋だった、とても綺麗な子。
「じゃぱぱさんらしいね」
って言って、すぐに冒険に加わってくれた。まだ弱くて怪我をすることが多かったけど、のあさんのお陰でなんとか生き残ってた。
次は、小さい頃に仲が良かったたっつん。家の都合だとかで遠くに行ってしまっていたけれど、ギルドの依頼中に再開した。まだ弱かった俺に戦い方を教えてくれた人。
「俺もついてったるわ」
そこにいるだけで空気が明るくなるから、一気に冒険が面白いものになった。たっつんのお陰で出来たことが沢山ある。
次はゆあんくん。街で休んでいる時に会った、ちょっと強い子供。たくさん振り回されて、でも楽しくて。弟がいたらこんな感じだったんだろうな、って思った。
「冒険!?俺も行きたい!」
好奇心旺盛なその性格のせいでいろんなことに巻き込まれたけど、どれもいい経験となって活きている。
次はシヴァさん。森で迷っている時に助けてくれた、とっても強くて優しい人。強い魔獣を1人で倒した時はびっくりした。
「俺もついていこうかな」
人を優しく包み込むような人だった。ガタイが良いせいで怖がられがちだと、それが嫌だと打ち明けてくれたときは嬉しかった。
次はどぬ。シヴァさんと同じ森で、昼寝しているところを目撃した。狐の獣人は人間が嫌いと聞いていたけれど、そんなことは嘘だと感じるくらい柔らかい子だった。
「俺も旅したい!」
森育ちだからか世間知らずな部分はあったけど、その分毎回純粋な反応をしていて、みんなを癒してくれた。
次はうり。街で音楽を演奏していた、器用な奴。まさか俺らを殺そうとしている敵だったなんて思いもしなかったし、そいつが仲間になるなんて、あの時は想像すらしなかった。
「俺もついて行く。さっきはすまん」
人殺しの依頼を受けていただけあって、戦闘スキルは飛び抜けていた。犯罪者だからと国に追われたのも、今では良い思い出だ。
次はえとさん。ギルドに強い女の子がいる、と聞いたのあさんが女子1人は嫌だからと言ってえとさんを仲間にした。
「のあさんの為だから」
そう言う姿はまるで反抗期の子供のようで、でも根はとても優しい子と言うことがひしひしと伝わってきた。その強さは本物で、シヴァさんと並ぶくらいと知って驚いたことは今でも覚えている。
次はひろくん。変な人に追われていたから助けたら、実は王子様で、あっていた人たちは騎士だと知った。逃げてきた王子様はとても優しくて、すぐに俺たちに馴染んだ。
「助けてくれてありがとう」
王宮で命を狙われることが多かったから逃げてきたのだと聞いた時には、胸が張り裂ける思いだった。そこからは、さらに国から追われる生活になったことを覚えている。
次はなおきりさん。王都の近くの森にいた魔法使い。お花が好きな人で、その楽しい性格にはみんなが感謝している。不思議な人だけれど、人一倍かける思いが大きかった。
「僕、初めて人に感謝されました」
幼い頃から1人ぼっちだと言う彼は、大人な態度の中に隠しきれない子供のような寂しさを抱えていた。それを支えられたかはわからないけれど、少しでも役に立ってたらいいな。
次はもふくん。魔法店で働いていた、とても頭の切れる人。なんだかんだ言いつつも俺たちについてきてくれた、所謂ツンデレというやつだ。
「君たちだけだと不安だから」
その知識で俺たちを導いてくれ、今まで諦めていた遺跡の調査もできるようになった。知識の面で俺たちが一気に成長した場面だ。
最後に、るな。街のお医者さん夫婦の娘だった。好奇心旺盛なその性格こそゆあんくんと似ていたけれど、真っ直ぐなその目は今まで見たことがないほど輝いていて、人を惹きつける子だった。
「るなも行きます!」
怪我の手当てや病気になった人の看病など、子供には荷が重いようなこともたくさん任せた。しっかりやり切る子だった。
俺たち全員で、魔王を討伐した。
俺たちは英雄になった。
それなのに
のあさんは、回復魔法の使い手をオークションに出す組織に捕まった。
たっつんは、国の弓使いの腕を超えてしまい、疎ましく思った人に殺された。
ゆあんくんは、国の秘密を知ってしまったことにより殺された。
シヴァさんは、巨人型の魔物と勘違いされて騎士団に殺された。
どぬは、珍しい狐の獣人として、貴族に飼われた。
うりは、国に捕まり、重罪を犯した者として処刑された。
えとさんは、女戦士だからと貴族の令嬢の奴隷にされた。
ひろくんは、国王に見つかり、騎士たちに囲まれながら王宮に戻った。
なおきりさんは、両親に会い、精神を傷つけられて自殺した。
もふくんは、禁書庫の本を持ち出した犯人にされ、処刑された。
るなは、悪い人たちに騙されて、知らないうちに死んでいた。
世界を救った英雄に、この仕打ち。
死んだ人もいる。
生きていても、死んだ方がマシと感じるような生活をしている人もいる。
生死がわからない人だっている。
また、みんなで冒険したいねって言った。
街の人を助けるのでもいいねって言った。
おじいちゃん、おばあちゃんになっても12人で過ごそうって約束した。
俺たちの幸せを奪ったのは魔物じゃない。
人間だ。
復讐なんてつまらないことはしない。
みんなの仇を討とうなんて大層なものじゃない。
ただ、世界を滅ぼすだけ。
俺たちの幸せを奪ったこの世界を、内側から壊すだけ。
コメント
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うわ……これ、めちゃくちゃ重いし、めちゃくちゃ良い………… 前半の「仲間集め」のほのぼの感が、後半のブチ壊し方で全部フラグになってるの、構成が巧すぎる。「ありきたりな始まり」だったのに、人間のクズさで英雄がこうなるっていう転落、読んでて胸が痛くなったよ。 「復讐はしない。世界を滅ぼすだけ」の一文、痺れた。怒りと絶望の質が違う、これはもう戻れないやつだ……。続き、めちゃくちゃ気になる。