続き!一分前に投稿したばかりw
りうら視点
ああ、また逃げたんだ。
ほんと、飽きない子だよね。
ほとけってばさ。毎回毎回、懲りない。
「ご褒美あげたでしょ?」
泣きながら笑って、擦り寄ってきたのに。
なのに、僕の目を盗んで逃げるんだ。
愛って、わかってないなあ。
そんなに難しいことじゃないのに。
ねえ、「愛される」って、僕に飼われることだよ?
夜の匂いがする裏通り。
音のない靴音で歩く僕は、鼻先をくすぐる残り香に笑みを浮かべた。
「……見つけた」
駄犬みたいにびくついた背中が、僕の視線で凍る。
ほとけ。僕の“可愛い”ペット。
「あ、あ……」
ああ、いい顔。もう、ご褒美確定だ。
「逃げちゃだめって、何度言わせるの?」
喉元に指を添えたら、びくんって跳ねる。
いいよね、この反応。
僕に怯えて、震えて、でもその目が僕から離れない。
ほら。これが“愛”ってやつだ。
「ねえ、君のその涙、嘘じゃないよね?」
爪で喉を割いて、血の香りが立つ。
生温い体液が、僕の舌を誘う。
「いただきます」
牙を立てると、悲鳴が弾けた。
うん。
甘い。
優越感と、支配欲と、執着と、ちょっとの罪悪感が混ざった味。
それが、僕にとっての“恋”なんだ。
「……ねえ、知ってた? 君はね、
“無能”だよ。僕の言うこと、ちっとも守れない」
「ご、ごめ……ごめんなさい……っ」
「嘘。ごめんって顔じゃない」
がぶり。
もう一度、強く噛む。わざと痛みを残す。
「もっとちゃんと泣いて。苦しんで。叫んで。
それを見て、僕は君をもっと“好き”になるから」
喉を震わせて、泣きじゃくる声が心地いい。
ああ、お願い。もっと壊れて。
壊れたら、直してあげる。
そのたびに、愛を増やしてあげるから。
「ねえ、ほとけ。
君がどれだけ泣いても、僕のご褒美は一つだけだよ?」
「ご、ご褒美……?」
「うん。僕のキス。命。血。痛み。全部ひとまとめにした──」
「ラヴィ・ラヴィ・チュウ♡」
くすくす。ほら、また震えた。
「今日も、僕の“ご褒美”あげるね」
──だって君は、僕の一等星。
世界でたったひとりの、壊したいほど愛しい、
獲物で、恋人で、飼い犬で、僕のすべて。
いいよね? 愛って、こういうものだよ。
…ねえ、違うなんて、言わせないよ?
だって──
君は、僕に飼われるために生まれてきたんだろ?
コメント
6件
うへへ(((( くっそいいねなんか......言葉にできないよさがあるッッ!w
A.あなたに飼われるために生まれてきました((((( 嘘です。