テラーノベル
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「なぁさむ〜」
二段ベッドの上の段から、下の段で寝転んで本を読んでいる俺を覗き込む、あの瞳。
二人きりの時に俺を呼ぶときの、あの声。
高校に入ってから染め上げられた、ふわりとした金の糸。
その全てが、俺にはどんなもんより甘ったるいのに
今日の部活中、あいつはなんか変やった。
いつもは気持ち悪いくらい完璧なトスが数ミリズレてたりとか、いつもは決められる俺のセットでのスパイクとか、サーブとか。
まぁ、マウント取られるよかマシやけど。だってほんの些細なことでいつもマウント取ってくるんやもん、面倒くさいやんか。そう思うやろ?
でもあまりに静かやからちょっと気になって、俺は侑に声をかけた。
「おいツム、なんや今日調子悪いんか?」
そう確かに言ったはずやのに、返事は帰って来ぉへんかった。
…あれ、いつもみたく余計な一言混ぜて帰ってくると思ってたんに。
「……侑?」
目の前におる侑は、いつも通り喧しい金髪に、見慣れた「7」の黒いユニフォームに身を包んでいて。
でも、なんだか違和感があった。
そういえばいつもは見てて腹立つくらい騒いどんのに、今日は静かやったな。なんて考えていると、侑がゆっくりとこちらを見るや否や、ドン、と肩を押しのけられた。
「…は、」
突然のことに意味も分からずボケっとしていると、一瞬、ほんの一瞬、あいつの顔が見えた。
「………なんでそんな顔してるん」
思わず声が出てしまった。
だって、あいつが今にも泣き出しそうな顔しとったから。
は?なんで?なんかされたん?それとも俺がなんかしたか? そう考えていると、いつの間にかあいつは何も言わずに練習に戻っていた。
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コメント
2件
あ〜もぉ好き♡控えめに言って大好き🫶🫶🫶🫶(国語力無さすぎてこれ以上なんも言えん)
あらすじから二人の関係がじわっと伝わってきましたね。侑が静かで、泣きそうな顔をして肩を押しのけた——その一瞬の切り取り方が絶妙でした。普段はうるさいほど完璧なバレー部の日常が、ほんの数ミリズレただけで不穏に変わる。語り手の戸惑いと、声には出せない気づきが地の文からにじみ出ていて、これからどんな歯車が狂っていくのかが気になります。続きが待ち遠しいです!