──朝になって、ベッドで目を覚ますと、
蓮水さんは先に起き出していて、もうシャワーを浴びているらしく、バスルームから水音が聴こえていた。
「……昨日、キスをして……」
眠りにつくまで何度も繰り返されたキスが思い起こされて、そっと唇に指で触れてみた。
彼は、普段の紳士的な姿からは想像もできないくらいに情熱的で、あれほどの熱を内に秘めてたんだなんて……と、
昨夜のことを振り返るだけでも、身体がじんと火照ってくるみたいで、ひとり頬を赤らめていたところへ、タオルで頭を拭きながら彼がシャワーから上がってきた──。
──その姿に、一瞬、目を見開いた。
「……そ、それは……」
驚きのあまり、思わず口を押さえた……。