テラーノベル
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帰り道。
家まで白布くんが送ってくれている。
手は繋がれており、2人無言で帰る。
外はもう暗い。
さっきの話…
白布くん寮、入るんだ…
けど、前から決まってたことで空きがなかったから入ってなかっただけだったみたいで…
こうやって一緒にもう今日が最後かも…
はあ…
ため息をつく。
すると白布くんは
シラブ「悪ぃ、言えなくて」
と。
『全然、、大丈夫。』
大丈夫。
シラブ「牛島さんたちともっと深くバレーがしたいんだ」
白布くんにはバレーを頑張ってほしい。
本心だ。
こうやって一緒に帰るのが出来なくなってしまうからって寂しいなんて言うのは重いかな?
言わないでいたい。
素直に、頑張ってね、って言いたい
のになんで涙が溢れてくるんだろう。
シラブ「なんで泣いてんの…」
少し困った顔をして白布くんが言う。
あーわがままな彼女でごめんね
『バレー頑張ってほしいのに…っ
バレーしてる白布くんも大好きなのに…
なんでかなぁ…
こうやって一緒にいる時間がなくなると思うとやっぱり寂しいよ…』
ああ、もう家に着いてしまう。
一緒にいる時間がどんどん短くなる
そしてこれからもっと ̄ ̄ ̄ ̄
シラブ「ばかかお前は」
そう言って白布くんは私にキスをした。
『へ?』
鼻水やら涙やらでぐちゃぐちゃだろう私の顔を見て
シラブ「俺だって寂しいよ」
と言った。
住宅街の街灯の明かりが
今まで見た事ないとても切なそうな顔をした
白布くんを照らした。
そんな顔をさせてしまった自分が許せなくて
『白布くん…頑張ってね、
応援してる』
本心で。
なのに、涙が溢れる矛盾だらけの顔で私は言った。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
家の前まで来た。
『今日は楽しかった!!ありがとうね』
そう言って、外の玄関のドアを開けようとする私を白布くんは手首を持って引き止める
シラブ「ちょっと待って」
ゴソゴソとポケットを探る。
手には小さなボックス。
『えっ…?これ、、なに、、?』
シラブ「プレゼント」
ぷぷぷプレゼント!?
白布くんから!?
えっ!?
驚いていると
シラブ「バレンタイン、お返しまだあげてなかったろ。
忙しくて買いに行けなくて、遅くなって悪ィ」
だなんて頭を掻きながら照れながら言う白布くん。
『嬉しい!!!』
引いた涙がまた溢れる。
今度は嬉し涙だ。
シラブ「泣くなって」
『だってぇぇ嬉しいんだもん』
はいはい、そう言って微笑みながら
私を抱きしめて背中をポンポンする白布くん。
『白布くん大好きぃ…』
シラブ「ん…俺も」
しばらく抱きしめ合った後、
シラブ「じゃ、また」
『うん、またね』
バイバーイと手を振る。
大きく、大きく。
あと数日で、私たちは2年生になる ̄ ̄ ̄ ̄
コメント
2件
しらぶん...大人だな... パッツン前髪の五色ちゃんが来るのか...楽しみ😆✨
五色ぃぃぃぃイィラッシャーイ✌︎('ω'✌︎ )