苦しみから私を解き放して

ｼｭｯ

ﾊﾞｺﾝｯ

ﾊﾟｼｭｯ

中也「チッ」

中也『流石に強ぇな』

幹1「こんなもんか！？」

ｶﾞｺﾝｯ

中也「ッ」

ﾄﾞｺｯ

ｶﾞﾝｯ

中也「かはッ」

ﾄﾞｻｯ

幹1「流石だね」

幹1「でも弱い」

あ”ぁぁぁぁッ！

中也「！？」

幹1「あ~、やってるね」

中也「なに、をして」

幹1「拷問だよ」

幹1「情報を聞き出す為にね」

幹1「あの子君より弱そうだったもんな」

中也『まさか、』

幹1「あの子、太宰治くんでしょ？」

中也「！」

幹1「あの子有名だよねぇ」

幹1「彼の名を知らない組織は無い」

幹1「其れにしては弱かったけど笑」

中也「…..」

幹1「君にも情報を聞かないと」

幹1「首領の秘密を全て教えろ」

幹1「君現幹部だから知ってるよね？」

中也「言うと思うか？」

幹1「思わない」

幹1「だから君にも拷問をする」

中也「…は、はははは笑」

幹1「何を笑ってる」

中也「手前は思い違いをしてる」

幹1「何だと」

中也「今までのは準備運動だ」

中也「此処からが本番だよッ！」

ﾄﾞｶﾝｯ

幹1「かはｯ」

ﾄﾞｺｯ

ﾊﾞｺｯ

幹1「ｺﾞﾌﾟｯ」

中也「答えろ」

中也「太宰は何処だ」

幹1「教え、るもん、か」

ﾊﾞﾝｯ

幹1「あ”ぁ」

中也「もう一度聞く」

中也「太宰は何処だ」

幹1「____だ、」

中也「チッ」

中也『太宰ッ』

幹2「良い加減に吐きやがれッ！」

ﾄﾞｺｯ

太宰「かはｯ」

幹2「そろそろ死ぬよ？」

太宰「はぁ、は」

◯◯「お~い！」

幹2「やっと来たか」

幹3「遅くなったな、もう始めてるか？」

幹2「あぁ」

幹2「でも此奴情報を吐かないんだよ」

幹3「やり方が甘ぇんじゃねぇか？」

幹2「ずっと殴ってるんだぜ？」

幹3「もっと本気で殴んだよ！」

ﾊﾞｺﾞﾝｯ

太宰「あ”ぁ”ｯ」

幹3「おい”」

幹3「そろそろ情報を吐きやがれ」

太宰「…..」

幹3「チッ」

ﾊﾞｺﾞﾝｯ

ﾄﾞｺｯ

ｶﾞﾝｯ

太宰「ゲホッﾋｭｯゲホッ」

幹3「死にてぇのかよ！」

ﾊﾞﾝｯ

太宰の横腹を銃で撃った。

太宰「くｯ”」

ﾊﾞﾝｯ

幹3「良い加減に教えろ」

幹3「じゃねぇと殺す」

そう言い太宰の額に銃口を向ける。

太宰「…私は死にたいんだ」

太宰「…殺してくれ、」

幹3「死にたがりかよ」

幹3「良いぜ」

幹3「お望み通り殺してやる」

幹3「残りの情報は仲間に聞けば良い」

太宰「中也も殺すの」

幹2「そうだよ」

太宰「、中也だけは」

太宰「殺さないで」

太宰「何でも言うこと聞くから、」

幹3「…良いぜ、そう言うの好きだ」

幹3「じゃあ情報を吐け」

太宰『此れで良い』

太宰『此れで良いんだ』

太宰『私が代わりに傷付けば』

太宰『皆んなが傷付かなくて済む』

太宰『私が死ねば、』

ﾋｭｯ

ﾊﾞｺﾝｯ!

幹2「かはｯ」

ﾊﾞﾀﾝｯ

幹3「…は？」

中也「見つけたぜ」

中也「太宰」

太宰「ちゅ、や」

中也「…..」

幹3「何故此処に居る！？」

中也「簡単だよ」

中也「俺がぶっ飛ばしたからだ」

幹3「あり得ねぇ、」

幹3「そんな筈、！」

中也「余所見は禁物だぜ？」

ﾊﾞｺﾝｯ

ﾊﾞﾀﾝｯ

中也「ふぅ、」

中也「大丈夫か」

太宰「うん、」

中也「深手だな」

ボス「流石は双黒だ」

中也「…..」

ボス「期待を大幅に超えてくれた！」

ボス「私が育てた幹部を全員倒すとは」

ボス「前代未聞だ」

ボス「其処で一つ提案がある」

中也「提案だと？」

ボス「私の組織に入ってくれないか？」

ボス「高い地位と多くの大金をやる」

ボス「悪くは無いだろう？」

中也「本気で言ってんのか」

ボス「あぁ」

中也「…すまねぇがお断りだ」

ボス「其れは残念だ」

中也「俺にも一つ提案がある」

ボス「何だ」

中也「死んでみるか？」

ﾊﾞｺﾞﾝｯ

ﾊﾞﾝｯ

ﾄﾞｺｯ

ボス「かはｯ」

中也「糞弱ぇじゃねぇか」

中也「よく勧誘できると思ったな」

中也は太宰の方へ向かい手を差し伸べる。

中也「立てるか？」

太宰「…..」

無言のままだった。

太宰「、」

中也「？」

太宰「ごめん」

中也は其の言葉に目を見開いた。

太宰「私の所為で作戦が狂った」

太宰「こんなに手間が掛かる作戦の筈無かったのに私が作戦を狂わせた」

太宰「全て私の責任だ」

太宰「無駄が増えた」

中也「…太宰」

中也「俺は何とも思っちゃいねぇし」

中也「責めたりもしねぇよ」

中也「そう言う時だってある」

中也「其れに手前はポートマフィアに戻って来たばかりだ」

中也「手前でも感覚は鈍ってるだろ」

太宰「中也…」

中也「首領には俺から報告しておく」

中也「手前はもう帰れ」

太宰「、ありがと」

中也「ん」

私は中也が差し伸べてくれた手を

優しく握った。

中也「其れと無理はすんな」

中也「其処は昔から変わらねぇな」

太宰「…うん」

太宰は後ろを振り向き中也とは反対の方向へ歩いて行く。

中也は其の背中を見つめていた。

中也『彼奴の手』

中也『震えてやがった』

中也『…らしくねぇ』

太宰『中也の手』

太宰『凄く暖かかった』

中也「失礼します」

中也「任務の報告に参りました」

森「御苦労様」

森「無事に組織を潰せたかい？」

中也「はい」

中也「特に何も問題は無く無事に任務は遂行致しました」

森「そうかい」

森「なら良かったよ」

森「処で太宰は如何だった？」

中也「…..」

中也「何時も通りでした」

森「意外だったよ」

森「太宰くんは何かしら不調が見当たると思っていたのだけど何も無いなら良かった」

森「今日は久しぶりの太宰くんとの任務で疲れただろう」

森「もう下がって良いよ」

中也「ありがとうございます」

森「もし太宰くんに不調が見られたら直ぐに報告してね」

中也「わかりました」

太宰「はぁ」

太宰『疲れたな』

太宰『私ってこんな弱かったっけ』

太宰『銃も碌に扱えなくなってしまった』

太宰『今日は迷惑掛けたな』

太宰『…久しぶりに目の前で人が死んだ』

太宰『何時もなら国木田くんが絶対に目の前で人を死なせないから当然か』

太宰『あの頃が懐かしく感じる』

太宰『あの頃に戻りたい』

太宰『あの普通の生活がしたい』

太宰『又皆んなと会いたい』

太宰『又皆んなと話したい』

太宰『又皆んなと笑いたい』

太宰『でも此の願いは一生叶う事は無い』

太宰『どんなに望んだって願ったって絶対に叶う筈の無い願い事』

太宰「…寂しいなﾎﾞｿｯ」

太宰「寂しいなﾎﾞｿｯ」

少し遠くの方から

聞き覚えのある声が聞こえた。

其の声は僕がずっと探していた声だった。

敦「太宰さん？」

虎の聴覚で其の声が聞こえた方へと走る。

走っている内に次は虎の嗅覚が働き

其の人物を確信へと導いた。

敦「ﾊｧｯ､…太宰さん？」

太宰「ｯ！」

其処には僕が探していた人が立っていた。

敦「太宰さんですよね…？」

太宰「…..」

敦「答えてくださいｯ」

太宰「…何故そう思う」

敦「声と匂いです」

敦「最初は太宰さんの声が遠くの方で聞こえて走って来ました」

敦「近づいていく内に段々太宰さんの匂いがして確信しました」

敦「僕の前では格好が前と違くても此の嗅覚で一瞬で太宰さんだってわかります」

太宰「…こんな夜遅くに如何したんだい」

敦「ずっと太宰さんを探してました」

太宰「！」

敦「太宰さんの探偵社寮、何時もの行き付けのカフェ、何時も太宰さんが流れてる川、思い当たる処をずっと探しました」

敦「でも何処にも居なくて…」

敦「今まで何処に居たんですか！？」

太宰「…..」

敦「…如何しちゃったんですか？」

太宰「…..」

敦「戻って来て下さい！」

太宰「…..」

敦「…国木田さんが怒りますよ」

太宰「…..」

敦「ｯ太宰さん！」

太宰「…ごめんね、敦くん」

太宰「もう戻る事は出来ないんだ」

敦「何故ですか！」

太宰「…其れは言えない」

太宰「敦くん」

太宰「一つお願いをしても良いかな？」

敦「…何ですか？」

太宰「皆んなに伝えて欲しいんだ」

太宰「【ごめんね】と【ありがとう】を」

敦「ｯ」

僕は猛烈に嫌な予感がした。

此のお願いを聞いて仕舞えば

もう二度と会える気がしなかった。

だから僕は勇気を持って言った_

敦「…嫌です」

太宰「…！」

敦「直接会って！」

敦「皆んなに伝えて下さい！」

太宰「…..」

太宰『此れ以上言わないでくれ』

太宰『君にそんな事を言われたら迷ってしまうでは無いかｯ』

敦「お願いです、太宰さん」

敦「居なくならないで下さい、」

太宰「ｯ」

太宰「敦く_」

◯◯「太宰くん」

太宰「ﾋﾞｸｯ」

後ろから圧を感じる。

其の正体は見なくてもわかる。

森「何をしてるんだい？」

太宰「…いえ」

敦『ポートマフィアの首領！？』

敦『何故此処に…！』

森「太宰くん、帰ろうか」

太宰「…はい」

敦「太宰さんｯ」

太宰「…..」

敦くんの表情を見て心が痛くなる。

申し訳ない気持ちで一杯だ。

ﾊﾞｻｯ

森さんは私の姿を自分の上着で隠した。

森「又ね中島敦くん」

敦「太宰さんｯ！」

背後からの声は

暫くすると無くなっていた。

森「あの子と何を話していたんだい？」

太宰「歩いていたら偶々会ったんです」

太宰「其れで話し掛けられただけです」

森「そうかい」

森「任務は如何だった？」

太宰「…昔と変わりません」

森「それなら良かった」

森「太宰くん」

森「今も探偵社へ戻りたい、と思っているのかい？」

太宰「…..」

私は学んだ。

もう二度と同じ過ちは犯さない。

答えは唯一つ。

太宰「思っていません」

太宰「そんな事を思っていても何も変わらないですから」

森「…そうだね」

森「其れが最適解だ」

私は檻の中に入れられた鳥。

もう二度と空を飛ぶ事の出来ない鳥。

足に鎖を付けられ、

四六時中監視の下で行動し、

自由すら与えられない哀れな鳥。

もしも、

もう一度だけ飛ぶ事が許されるなら

私は空を飛んで行きたい。

_彼の元へ

どうでしたか？

今回めちゃくちゃ長かったですねw

文字数が余談も含めて

5000文字を超えましたw

一日遅れましたが

あけましておめでとうございます！

今年もよろしくお願いします！

お年玉、いくら貰えましたか(((失礼

私は思っていたよりも貰えて

びっくりしましたw

物語に関係無いんですが

地震、大丈夫でしたか？

石川県で震度7でしたね…

東日本大震災を思い出して

何故か息が苦しくなりました…(人が死ぬとか災害の映像を見るとかが凄く苦手な人)

死人も出てしまいましたね…

これ以上、怪我人・死人が増えない事を

願っています。

私のフォロワーさんの中にもきっと石川県住みという人が居ると思います。

地震や余震、津波には十分に気を付けてください。津波を舐めては駄目です。

高い所、安全な所に逃げてください。

絶対に生きてくださいね。

(この文書いてる時に泣きそうになった人)

本当にこういうの苦手なんですよぉ…

兎に角、石川県住みの人もそうで無い人も十分に災害には気を付けてください！

次回は❤️1000で投稿します！

絶対にまた会いましょう！

またね！