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勇者「この城の中のどこかに国王とジュピターが…早くあの二人を見つけてあげないと…ここはケンの部屋、確か入るなって…は、入ってみようかな?ここに手掛かりがあるかもしれないし…」ドキドキ
???「女の子の部屋に入ろうとするとは感心しないなぁ、まぁ気持ちはわからなくないけどね?」
勇者「え!?あ、ごめんなさい!」
???「ははは、いや謝らなくても良いんだよ…それよりも大変なことになっちゃったね…君はケンを助けたいんだろう?」
勇者「うん…」
???「俺も同じ気持ちさ、ただ俺はケンに干渉することはできない…俺の体は別の場所に置いてきたからね」
勇者「わ、本当だ触れない…君の体ってどこに置いてきたの?幽霊なの?」
???「いや、幽霊ではないな、生きてるから…ただ…ここよりももっと遠い、遠い遠い場所にある、ここに心残りがあってな…俺にはあの凍りついた心を溶かすことはできなかった」
勇者「凍りついた…?」
???「ケンのことさ、もう誰の言葉も響かないだろう…お前は俺ができなかったことをやるんだ、俺は物に触れないから見守ることしかできないが…」
勇者「大丈夫、ケンは優しいから」
???「………そうだな…お前の持っているそれはLOVEか…俺は手に入れることができていないが…俺に足りなかったものが分かった気がするよ」
勇者「君もいつか見つけることができると思うよ?」
???「ははは、そうだと良いんだがな…ふぅ…なぁ、ケンの部屋見て行くか?」
勇者「え!?!?」
???「まぁ、ああは言ったが…ここに手掛かりか何かがあったりするかもしれないのは確かだからな、見ていて損はないだろ」
勇者「え、あ…じゃ、じゃあ…」
勇者「わぁ…」
???「どうだ?なんかあったか?」
勇者「い、いや…絵本がたくさんだ」
???「絵本か」
勇者「あ、あとベットとかぬいぐるみとか…このぬいぐるみ動いたり喋ったりする!かわいいなぁ…」
???「おいおい、和んでる時間はないぞ?急がないとまずいんだろ?」
勇者「あ、そっか…」
???「…と言っても別に特別変なところとかもなさそうだな…隠し扉もないし」
勇者「ねぇ…この絵本…何か変だよ」
???「うん?」
勇者「ほら、これ見てよ…最後のシーンが破られて書き換えられている」
???「それだけじゃないな、途中のシーンから書き換えられているものもある」
勇者「シンデレラは親とも姉妹とも仲がいい設定になっているね」
???「白雪姫もそうなっているな」
勇者「三匹の子豚と7匹の子山羊の絵本は、狼が友達になろうと頑張ってる物語になってる」
???「食べようとするシーンはごっそりなくなっているな、最後は友達に囲まれている絵が追加されている」
勇者「僕…ケンがずっと欲しかったもの…何かわかったよ」
???「そうか、ならもう行くのか?」
勇者「うん、僕…ケンのところに行くよ!」