テラーノベル
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大きな声を上げた私は、とっさに両手で尊さんの手首を掴み、思いきり全身に力を込めてまた高まりを迎える。
そのあと、尊さんはラストスパートと言わんばかりにバチュバチュと激しい音を立てて私を穿ってきた。
切れ切れの息を吐いた私は、されるがままになって喘ぎ、蜜壷を痙攣させては全身をしならせる。
色々な事を考えていたはずなのに、全部頭から飛んで行き、脳内は「気持ちいい」に満たされる。
何度達したか分からない状態で快楽を貪っていると、尊さんは私の両脚を肩の上に担ぎ、深い場所をドチュドチュと突き上げてきた。
「んあぁあああっ! あぁあああぁあんっ、あああぁっ!」
私は涙を流しながら粘ついた声を上げ、シーツの上で身をくねらせ、知らずと自分から腰を突き上げる。
気持ち良くてつらいほどなのに、浅ましくも淫蕩に耽る事を望む体は、無意識に動いていた。
あまりに激しい交歓ゆえに、途中でピュッピュッと愛潮を飛ばしてしまったかもしれないけれど、自覚して恥ずかしがる余裕もない。
私は獣のような声を上げて善がり、全身でもって尊さんの愛を受け入れた。
やがて彼は両手をシーツの上につき、一心不乱に腰を叩きつけてくる。
「はぁあああぁっ、あぁああああっ、~~~~っ、んぅうっ、達く……っ、達く……っ!」
いっそう深い絶頂の予感を抱いた私は、その波の大きさにおののき、とっさに腰を引いて逃げようとする。
けれど尊さんは私をしっかり抱き、最後にズムンッと深くまで屹立を突き入れて吐精した。
「~~~~はぁ…………っ」
耳元で彼が震える吐息をつき、思いきり私を抱き締めてビクビクと肉棒を震わせているのを感じ、私はすべてを解放して脱力し、放心した状態で大きな絶頂に身を浸す。
すぐ近くで尊さんの荒い呼吸音が聞こえ、お互いの激しい心音も耳朶を打つほどなのに、意識だけは高くて白い場所にポーンと投げ出されたように感じていた。
現実の感覚すべてが遠く感じられる中、少しずつ意識がリアルに戻ってくる。
体は、汗だく。
呼吸は激しくて、心臓はドキドキうるさく鳴り騒いでいる。
のし掛かる尊さんの体の重み、ぬくもりが嬉しくて、また新たな涙が零れてしまう。
(キスしてほしいな)
そう言いたいけれど、声を出す余力もない。
けれど思っていた事が通じたのか、尊さんは汗に濡れた前髪を掻き上げ、秀麗な顔を傾けて唇を重ねて着た。
「ん……」
ちゅ……、と唇が吸われ、軽く前歯を立てられて、チュッとリップ音を立ててキスが終わる。
それだけでも、十分に満足できた。
――どうして人は触れ合いたがるんだろう。
まるで自分に足りないものを必死に探すように、お互いの体の奥にある〝何か〟を求めているように思える。
「はぁ……」
屹立を抜いた尊さんは避妊具を処理し、ドサッと隣に寝転ぶ。
そして私の手を握り、愛しげな目で見つめてきた。
彼の眼差しを受けていると、とても幸せなはずなのに泣けてしまう。
「……泣くなよ」
尊さんは困ったように言い、指先で私の涙を拭う。
私は力の入らない手を彼のそれに重ね、囁いた。
「……もっと尊さんがほしい」
「もう一回するか?」
「ううん、そうじゃなくて……。もっと……、全部ほしい」
私はぺたりと彼の胸板に手を当てる。
彼の心の底にある綺麗な感情も、汚い感情も、全部知って自分のものにしたい。
尊さんのすべてを知って、一つになりたい。
そんな途方もない欲が溢れるけれど、人が本当の意味で真に〝理解〟し合うなんて無理だ。
分かっているから、悲しくて泣けてしまう。
尊さんはそれを悟ったのか、私の手を握って掌に唇を押しつけた。
「全部やるよ。信じてもらえないかもしれないけど、俺のすべては朱里のもんだ。俺のこれからの人生を、全部やる」
これ以上ない愛の言葉をもらっても、私は満足できていない。
そしてその飢餓感の正体も分からないままなのだ。
(……駄目だなぁ……)
私は尊さんに抱きつき、胸板に頬を押しつけて言った。
「イケメンお買い上げ」
「責任を持って、幸せにしてくれよ? ご主人様」
尊さんは私の外側の頬をむにゅう、と押して笑う。
上野文
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臣桜
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パラレル・ゲーマー
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コメント
1件
「どうして人は触れ合いたがるんだろう」——その一文がもう刺さりました。朱里さんの、満たされているのに満たされない、全部を知りたいのに無理だと分かっている切なさが、尊さんの「全部やるよ」という台詞と重なってじんわり胸に沁みました。最後の「イケメンお買い上げ」と笑い合える温度感がまた好きです。激しいシーンの後の、静かで柔らかい距離感の描き方が本当に美しかったです。