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第十六話 無力
翌日の放課後。
俺はまた忘失川に向かっていた。
あの少女の霊がどうも気になったからだ。
その時、
jp「…え?」
俺は信じられない光景を見た。
本来ならいるはずのない人がいたから。
金髪の彼が、ttが橋の上に立っていたのだから。
そしてttは…どうやらrnと話しているようだった。
rnはどこか悲しげに微笑んでおり、ttもどこか困ったような表情をしている。
でも…なんでttが?
噂はデマだっていってたじゃん。
知ってて俺に嘘ついたの?
それともttもやっぱり噂が気になって調査に来たとか?
なんで?どうして?
次々と浮かび上がる疑問が俺の脳内を駆けずり回る。
…どちらにせよ確かめる他ない。
jp「tt」
tt「…へ?」
俺は2人のところに駆け寄り、ttに声をかける。
ttは虚をつかれ、少し反応が遅れる。
tt「は?jp…?」
ttは目を大きく見開く。
tt「なんでお前が…!?」
rn「jpさん!今日も来てくれたんですね!」
tt「なっ…!rn、jpのこと知ってるん!?」
rn「…?はい!昨日お会いしたんです!もしかしてお二人もお知り合いだったんですか?」
tt「…まあ」
ttは歯切れ悪そうに俺を見る。
tt「rn、悪いけどこの話はまた今度ってことで」
rn「あ…。はい…」
tt「また来るから…その…考えといて欲しい」
rn「…わかりました」
jp「…?」
2人は一体なんの話をしているんだ?
tt「それじゃ、また!…おい、jp」
途端、ttの声が低くなる。
jp「な、なに?」
tt「ちょ〜っと話あるから着いてこい?(ニコニコ)」
jp「えっ…あ、はい…」
ttからものすごい圧を感じる…。
俺は大人しくttに着いていく。
tt「…なあ」
橋から少し離れたところでttは立ち止まる。
tt「なんであそこに来たん?」
jp「え、えーと…」
tt「俺、言ったよな?この話は追うなって」
jp「それは…」
tt「なのになんで普通にrnと知り合ってんねん!?yaくんの時といい今回といいなんでお前はいつも俺の言うことを聞かへんの!?」
jp「だ、だって気になったんだもん!!」
俺はttに言い返す。
jp「そもそもtt、忘失川の霊の話、知ってたってことでしょ!!なのに知らないって嘘ついてたじゃん!!なんでそんな嘘ついたの!?」
おそらく昨日、rnが言っていた“また”というのはttのことを指していたのだろう。
jp「言ってくれたら俺、協力す…」
tt「お前、rnが記憶喪失ってこと、知ってる?」
jp「…え?」
突然の話の転換に俺は少し反応が遅れる。
jp「う、うん。知ってるけど…」
tt「jpさ、rnの記憶を思い出させてあげたいって思ってるやろ?」
jp「え」
図星をつかれ、俺は一瞬困惑する。
jp「…うん」
tt「…まあ…そうやろうな。jpは優しいもんな。そりゃそう思うよなぁ…」
ttは困ったように視線を彷徨わせる。
jp「な、なに?それがどうかしたの?」
tt「…jpをこの件に関わらせたくなかったはそれが理由。jpはrnの事情を知ったら、絶対記憶を戻してやろうとするやろうから…知られたくなかった」
jp「…どういうこと?ttはrnの記憶を戻してあげたくないの?」
俺の問いにttは悲しげに目を伏せる。
tt「そういうわけではないで?でもな、rnのためにも俺は記憶を戻すべきではないと思ってる」
jp「なんで?rnのためってどういうこと?」
tt「jpはさ、rnの記憶を戻してあげたらrnの未練が消えると思ってるんちゃう?」
jp「え、うん…」
まさかそうじゃないの?
tt「でもな…違うねん。いや、もちろんそれで未練が無くなる場合もあるんやけど…その逆もあるねん。記憶を思い出すことで更なる強い未練ができてしまう場合もあるねん」
jp「…え」
…嘘でしょ?
記憶を取り戻すことでより未練が強まる可能性があるって、そんな…!
tt「記憶を取り戻すことが必ずしもいい結果に繋がるとは限らへん。だから…」
jp「でも…!このままじゃrnは記憶がないっていう未練をずっと引きずることになって成仏できないんじゃ…!?」
tt「だからさっき、rnと色々と交渉してたんよ。もうそろそろいい頃合いだし成仏してもいいんじゃないかってな」
jp「っ…!…未練が残ったままでも…成仏できるものなの?」
俺はそう尋ねる。
tt「本人がその未練に諦めがついて、成仏してもいいと思ったならできる」
jp「…でも…未練残したまま成仏させてもrnのためにはならないんじゃ?」
tt「…jpには一つ言っておかないといけないことがあるな」
ttは真剣な眼差しで、そしてどこか悲しそうに言った。
tt「ゆーれいは、未練を持ったまま長い間地上に留まると悪霊になってしまうねん」
jp「……え」
tt「悪霊になれば、一生成仏できることなく地上を彷徨うことになり、ただ人間を呪い、祟る存在になってしまう…。俺たち陰陽師は、ゆーれいたちがそうなってしまわないよう成仏させるのが仕事なんや」
jp「そう、だったんだ…」
tt「な?これでわかったやろ?変にrn記憶を思い出させて新たな未練を作らせてしまわないためにも今回ばかりは仕方ないねん」
jp「…rnの記憶の中に思い出すと未練になるようなものがあるの?」
tt「は?」
俺はつい口を挟んでしまう。
jp「ttはrnの記憶、知ってるの?知ってるから何か思い出せたくないものがあったりするってこと?」
tt「…言っとくけど、俺はrnの生前のことについての情報は何一つ持ってへん。そりゃ、初めの頃は俺だって調べようとはした」
jp「じゃあなんで…」
tt「あのな、陰陽師は警察とちゃうねん。身元を調べるとかそういうのは専門外。あの橋に留まってるからてっきり忘失川の周辺で亡くなったのかと思ってここ数年のあの辺りでの事故とか事件とか調べてみたけどるなくらいの年の少女が亡くなったっていう事件はひとつもなかった」
jp「……」
じゃあrnは川で亡くなったとかそういうわけではないのか…?
じゃあなんであの橋に…?
tt「あそこが亡くなった場所ではないってことは、rn自身にとって大切な場所、なにか思い出に残っている場所っていうことや。でもそれがわかったところで個人の特定に繋がるわけではない。てなると、rnの生前の情報は何一つわからん」
jp「……」
tt「俺の言いたいことわかるやろ?特定しようとする間にもrnは悪霊化に近づいてしまうんや。しかも思い出させるのに成功したとしても未練が消えるのが確定してるわけじゃない」
ttの言葉に俺は何も言い返せない。
tt「じゃあ…そういうことやから」
ttはそういうと、その場から立ち去ってしまった。
ttの言っていることはわかる。
でも…
“rn「確かに記憶がないのは悲しいですけどるな、jpさんみたいにこうやってるなのことが見えて、お話しできる人にまた会えて嬉しいので!」”
jp「……」
俺はただ唇を噛み締め、ぎゅっと拳を握りめるのだった。
続く
コメント
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こちらの作品お久しぶりの投稿です! 遅くなってしまい申し訳ございませんでしたm(_ _)m💦 久しぶりで私も内容があやふやなところがありますが、また投稿していくのでお願いします!( ^ω^ )✨