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腰が強く押し込まれるたび、那央の身体がびくんと震えた。
呼吸は浅くなり、頭の中がとろけるようにぼんやりしていく。
「……せんぱい……っ」
掠れた声で呼ぶと、その声を掻き消すように唇が言葉を塞いだ。
悠馬の手が那央の頬を包み込み、強く引き寄せられる。
舌が絡まり、身体中の神経が痺れるように熱くなった。
目の前の景色が淡く白み、霞んでいく。
「今──意識飛びそうになったでしょ」
耳元で低く囁かれ、指が頬から首筋へ滑り降りる。
その指の動きに合わせ、身体がぞわりと反応した。
「ダメだよ。ちゃんと俺に集中して、コンちゃん」
低い声に揺さぶられて、那央の中で何かが崩れそうになる。
「んっ、うっ……ん゛っ……」
声を押し殺し、震えた吐息だけが漏れる。
身体は敏感に反応して、何度も震えが走った。
「や、やだ……でも、もっと……」
か細く漏らした言葉に、悠馬は含み笑いを浮かべる。
「どっち?」
その声に、また身体が強く跳ねてしまう。
いつのまにか、何度も腰が打ちつけられ、身体がぐちゃぐちゃに乱れている。
呼吸が荒く、意識はふわふわと遠のきかけているのに、感覚は鋭く尖っていた。
「はあっ、はあっ……せんぱい……」
その声はもう震えを含み、愛おしさを溢れさせている。
「かわい……コンちゃん、泣いてる」
悠馬の優しい嘆きに、涙がぽろりとこぼれた。
「しら、な……い……」
必死に否定しようとしても、涙は止まらなかった。
「泣かせたのおれだもん、ちゃんと気持ちよくしてあげる」
そう言って、悠馬はさらに激しく抱きしめた。
身体の隅々まで熱が巡り、痛みと快感が交錯する。
声は出せずとも、全身が反応し、震えが止まらない。
「んっ、くっ……んっ、はっ……」
息の合間に漏れる吐息が、空気を切り裂く。
熱に溺れて、意識は徐々に遠くなる。
そして、その刹那──
那央の身体が大きく反り返り、全てが白く霞んでいった。