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「そういやさ――」
缶コーヒーをテーブルに置きながら、亮がふと真顔になる。
「悠真、1年くらい前に彼女と別れたんだよ」
「……え?」
咲の心臓が一気に高鳴る。
「相手に浮気されてさ。それ以来、恋愛にはちょっと臆病になってんだ」
苦笑いしながら、亮は続ける。
「アイツはいい奴だから、絶対いい恋愛できるはずなのにな」
その言葉が胸に深く残る。
――悠真さんも、傷ついたことがあるんだ。
そう思った瞬間、咲の瞳はどうしようもなく彼を追いかけたくなっていた。