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エピローグ 今も、これからも
omr side
海の音は、あの日から変わらず僕の胸に沁みてくる。
涼ちゃんが愛した波の音、潮風の匂い、ゆらゆらと揺れる水平線。
全部が、涼ちゃんを思い出させてくれる。
涼ちゃんがいない世界を、少しずつでも歩こうと決めたのは、あの手紙のおかげだった。
「歌ってほしい」という涼ちゃんの言葉が、今もずっと僕を支えている。
怖くないと言えば嘘になる。
今でも時々、夜の闇に呑まれそうになる。
でもそのたびに思い出すんだ。
あの日の涼ちゃんの笑顔。
ステージの上で、僕に向けてくれた優しい視線。
今、僕はまた歌っている。
若井と一緒にステージに立ち、観客の前で声を響かせている。
涼ちゃんが作ってくれた音楽の道を、僕たちは歩き続けている。
「大丈夫だよ」って、涼ちゃんが微笑んでくれる気がする。
目を閉じれば、あの髪が風に揺れているのが見える。
海は変わらずそこにあって、波は今日も寄せては返す。
涼ちゃんの声は、もう届かないけど、涼ちゃんへの想いはずっと消えない。
僕は今でも、あの人に恋をしている。
そして、これからもずっと恋をし続けるんだろうと思う。
「涼ちゃん、聞いてる?」
潮風に向かって、そっと呟く。
返事はないけれど、胸の奥で「聞いてるよ」って声がする気がした。
ありがとう、涼ちゃん。
出会ってくれて、本当にありがとう。
そして_これからも、ずっと愛してる。
海の向こうにいる君に、何度でも伝えるよ。
「今も、これからも。」
これで完結となります〜
最後までありがとうございました!
過去編とか書こうか迷ってます…
いいね♡250いったら書きます
多分。
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