それから僕は、NPCもたくさん作った
スレイは友達が増えていったことに大喜びしてた
…そんなある日のことだったかな
皆が外で雪遊びをしている頃、僕は朝から自分の部屋にこもってこの世界のプロローグを考えていた
通常、フリスク(プレイヤー)が落ちてきてから話が始まる
だけど僕はそうしない。プレイヤーの選択次第でPルートから脱線してしまうかもしれないから…
だけど…いい言葉が全く見つからない
大昔の戦争を消せば良いだろうが…それはそれで地下世界に閉じ込められた口実を作れなくなる
数時間後考えて出た結論は一つだった
『フリスクとキャラ以外の人間は落ちてきていない。フリスクとキャラは同時に落ちてきた』、『プレイヤーは存在しない』
この2つだった
…どうせ、気に入らなければOVERRIDEを使えばいいだけだった
『OVERRIDE』は上書き。簡単に言えば、上書きボタンとでも言うかな
OVERRIDEは結構使える。そのもの自体を上書きすることができる。これは僕にとっては、はかどるものだった
僕の理想の世界を作れるから。この世界をGルートなんかに染めなくて良くなるから
『………』
上書きすることは…本当に…あってるのかな…
………………………
…………
僕にとってこの世界はずっと平和じゃないといけない
ずっと明るくしていなきゃならない
なのに上書きなんてものがいるのか…?
『…どうせ使わない。使わなくても平和な世界は作れる』
……
なんでこんなに疲れるんだろう…
ここはポジティブで溢れてる。ネガティブはない。なのに…心が痛い
このボタンのせい…?
『…いや、ただの疲労だ。絶対にそうだよね。うん。そういうことにしよう』
「あれ…?こんな世界あったっけ?」
…AUの作りかけなのになんであるんだろう
「ツインズテール…面白そうだ」







