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【シチュエーション設定】
場所:サバイバーハウスのカリスの自室(深夜、外は冷たい雨が降っている)
状況:終わらないゲームへの恐怖と緊張で、あなたはひどい不眠に悩まされていた。深夜、リビングで一人うずくまっていたあなたを見かねたカリスが、優しく自室へと誘い、膝枕をしながら寝かしつけてくれる。
【台本】
(※全編を通して、耳元で囁くような落ち着いた、上品なウィスパーボイスで演技されます)
[SE: サーッ……という静かな雨音(全編を通して薄く流れる環境音)]
[SE: カチャッ……とドアが閉まる音]
「……どうぞ。ここは私の部屋ですから、誰も来ませんよ。さあ、こちらへ」
[SE: サワッ、サワッ(上質なスーツの生地が擦れる音)]
[SE: ポスッ(ソファ、あるいはベッドに腰掛ける音)]
「ふふっ。そんなに緊張しないでください。あなたが最近、夜も眠れずに無理をしていること……私、気付いていましたよ。いつも最前線で、私たちのために命を懸けて走ってくれていますからね。心も体も、休まる暇がなかったんですよね?」
「……ええ。今日はもう、何も考えなくていいんです。ほら、ここへ。私の膝の上に、頭を乗せてください」
[SE: ポスッ(膝枕をする音)]
[SE: サワァ……(あなたの髪を優しく撫でる音)]
「……よしよし。体がとても強張っていますね。怖い夢を見たんですか? キラーに追われる夢? それとも……この終わらない世界で、一人取り残される夢?」
[SE: カリスがマイクの左側に顔を近づける]
[左耳へのウィスパー]
「……大丈夫ですよ。私がここにいます。あなたの不安も、恐怖も。……全部、私がもらってあげますから」
[SE: カチャ、チリチリチリ……(懐中時計のゼンマイを巻く音)]
[SE: チクタク、チクタク、チクタク……(規則的な秒針の音。マイクのすぐ近くで鳴らす)]
「聞こえますか? これは、私の大切な懐中時計の音です。かつては壊れて、ある悲しい時間で止まったままだったのですが……今はこうして、新しい時間を刻んでくれています」
「この『チクタク』という規則的な音には、人の心を落ち着かせる効果があるそうです。雨の音と、時計の針の音。……目を閉じて、ただこの音だけを聴いていてください」
[SE: サワッ、サワッ(髪を撫で続ける衣擦れの音)]
「……あ。そういえば、温かい飲み物がありましたね。少し、待っていてください」
[SE: カチャ、カシュッ!(缶コーヒーのプルタブを開ける音)]
[SE: トクトクトク……(マグカップに注ぐ音)]
「……缶コーヒーです。本当は紅茶でも淹れようかと思ったのですが、私にとって……誰かから温かい缶コーヒーをもらうことは、不運な人生の中での『一番の幸運の象徴』なんです。だから、あなたにも、そのお裾分けです」
[SE: フー、フー(コーヒーを冷ます吐息がマイクにかかる)]
[SE: カチャ(カップを置く音)]
「……少し、体が温かくなりましたか? 呼吸がさっきよりも深くなっていますね。……ふふっ、可愛い」
[SE: カリスがマイクの右側に顔を近づける]
[右耳へのウィスパー]
「あなたは、本当に優しくて、頑張り屋さんです。でも、だからこそ……一人で抱え込んで、壊れてしまいそうで、心配になります。私は、ただの不運な女ですけれど……あなたのその背負っている重たい運命くらいなら、私の『不運』で、いくらでも壊してあげられますよ」
[SE: ゴロゴロ……ピシャァン!(不意に外で雷が鳴り、部屋が真っ暗になる(停電)音)]
「……ごめんなさい。私の不運が、この部屋のブレーカーを落としてしまったみたいです。……怖いですか? 暗闇は」
[SE: カリスが、マイクに息がかかるほどの至近距離まで顔を近づける]
[両耳への交互のウィスパー、少し湿度が高く、独占欲を含んだ声で]
「……ふふっ。怖がらなくていいんですよ。暗闇になれば、視覚は閉ざされて……私の声と、手の温もりと、この時計の音しか、感じられなくなりますから」
[SE: ギュッ……(あなたを強く抱きしめるような衣擦れ)]
「……このまま、ずっと朝が来なくてもいいのに。そうしたら、あなたは明日も明後日も、キラーから逃げ回る必要はなくて。ずっと、私だけの腕の中にいてくれるでしょう?」
「……冗談です。でも、今夜だけは……絶対に、あなたを離してあげません。どんな悪夢が迎えに来ても、私の不運が、全て理不尽に書き換えてあげます。あなたはただ、私の膝の上で、安心して眠ればいいんです」
[SE: チュッ(額、あるいは耳元に、そっと優しいキスを落とす音)]
「……おやすみなさい。私の、愛おしい人。明日もまた、あなたにたくさんの『幸運』が訪れますように……」
[SE: チクタク、チクタク……という時計の音と、静かな雨音だけが、あなたの意識が遠のくまでゆっくりとループし続ける……]
【シチュエーション設定】
場所:サバイバーハウスの図書室(深夜)
状況:連日の過酷なチェイスにより、サバイバー達の間に『不眠』が蔓延。支援要員であるFauxは、これを『部隊の生存確率を著しく低下させるエラー』と重く受け止めた。そこで彼女は、どこからともなく現れた高音質のバイノーラルマイクを使用し、『ASMR(自律感覚絶頂反応)による戦術的・論理的な睡眠導入音声』の録音テストを決行することに。しかし、夜中にたまたま図書室を訪れたあなたに見つかってしまい、急遽あなたをテスト被験者として、面と向かってASMRを行うことになる。
【台本】
(※全編を通して、基本的にヒソヒソ声(ウィスパーボイス)で演技されます)
[SE: カチャカチャと機材をいじる音]
[SE: ダッフルコートがモサッ、モサッと擦れる音]
「……テス、テス。マイクテスト。音声入力レベル、正常。指向性マイクのステレオ判定、クリア。よし。僕の脳内計算によれば、これで完璧なバイノーラル環境が構築されたはずです」
[SE: ギィ……と図書室のドアが開く音]
「……ひゃうっ!?」
[SE: ガタッ! 機材にぶつかる音]
「あ、あなたですか……! 脅かさないでください。僕の心拍数が一時的にレッドゾーンを突破しました。こんな深夜に図書室に何用ですか。現在の時刻は午前2時。人間のサーカディアンリズムにおいて、極めて非論理的な活動時間帯ですが」
「……眠れない? なるほど。交感神経が優位になり、脳のデフラグが正常に機能していないのですね。連日のキラーとの遭遇によるストレス……心的外傷後ストレスの初期症状と推測されます。……ふむ。ちょうど良いでしょう。そこに座ってください。ええ、そのマイクの目の前の椅子です」
[SE: 衣擦れの音(Fauxがあなたの正面に座る)]
「今から僕が、あなたの聴覚神経に直接アプローチし、副交感神経を優位にさせるための『戦術的プロトコル』を実行します。……ASMRという単語を知っていますか? 自律感覚絶頂反応。特定の聴覚刺激によって脳に心地よさを与え、睡眠を誘導する極めて科学的かつ合理的なアプローチです。決して、僕の趣味や、個人的な感情によるものではありません。あくまで支援要員としての任務の一環です。……いいですね?」
「では、目を閉じて。僕の完璧な理論に基づく音響セラピーを、存分に享受してください」
[SE: Fauxがマイクの左側に移動する]
[左耳へのウィスパー]
「……聞こえますか? こちらは左耳の聴覚野をテストしています」
[SE: Fauxがマイクの右側に移動する]
[右耳へのウィスパー]
「……そしてこちらが右耳。音像の定位に問題はありませんね。よし、プロセスを開始します」
[SE: モサッ、スサッ……(ダッフルコートの生地をこすり合わせる音)]
「……まずは、この音から。これは、僕が常に着用しているダッフルコートの衣擦れの音です。厚手のウール素材が擦れ合う周波数は、ホワイトノイズに近い性質を持ち、脳波をアルファ波へと誘導する効果が期待できます」
[SE: サワッ、モサッ……(マイクの近くで、コートの袖を優しく振る音)]
「どうですか。落ち着くでしょう。このコートは、僕にとって最強の戦術的装甲です。だから、この音を聞いている間……あなたは、僕の装甲に守られているのと同じです。外のキラーも、過去の亡霊も、この音の壁は越えられません。だから……安心して、力を抜いてください」
[SE: カチャッ(丸眼鏡を中指で押し上げる音)]
「……あっ、すみません。眼鏡がずり落ちました」
[SE: カチャッ、カチッ(眼鏡のフレームを触る音を、マイクの近くで意図的に鳴らす)]
「……この、硬質なプラスチックと金属が触れ合う音も、ASMRにおいては『スクラッチング』に分類される有効なトリガーです。僕の計算通りです。決して、ただ眼鏡がずり落ちやすいだけではありません」
[SE: コツコツ、カチカチ(眼鏡のツルを指先で軽く叩く音)]
「……少し、肩の力が抜けてきましたね。あなたの呼吸のテンポが、先程より12%ほど遅くなっています。僕の分析能力をごまかすことはできませんよ。では、さらに深いリラックス状態へ移行するため、温かい飲み物を生成します。そのまま、目を閉じて待機していてください」
[SE: カチャ、コトリ(ティーカップとソーサーを用意する音)]
[SE: トクトクトク……(ポットから紅茶を注ぐ音)]
「……ダージリンです。温かい液体の流れる音も、心理的な安心感をもたらします。そして、疲労した脳には、高純度の糖分が不可欠です。僕の最適解は……」
[SE: コロン、コロン、コロン(角砂糖を『三つ』、カップに落とす音)]
[SE: カチャカチャカチャ(スプーンでかき混ぜる音)]
「……どうして笑うんですか。角砂糖三つは、僕の緻密なカロリー計算に基づいた完璧な黄金比です。甘すぎません。これが、一番落ち着くんです。……ほら、少しだけ、甘い匂いがするでしょう?」
[SE: フー、フー(紅茶を冷ます吐息が、マイクにかかる)]
「……はい。飲んでください。……どうですか? ……美味しい、ですか。それは良かったです」
[SE: Fauxがマイクに極限まで近づく]
[至近距離でのウィスパー]
「……あなたは、今日一日、よく戦いました。キラーの視線を切り、発電機を直し、仲間を助けた。あなたのその非合理的なまでの勇気は、僕の計算をいつも超えていきます。……僕のような、ただ後ろに隠れているだけのポンコツとは違って」
「……あ、いえ。今のは忘れてください。僕の言語モジュールに、少しノイズが混じりました。とにかく……僕が言いたいのは。その……」
「……いつも、お疲れ様。僕が、あなたを……ヒールしますから。だから今夜は、怖い夢は見ないで……」
[SE: その時、Fauxが体勢を変えようとして、マイクのケーブルに足を引っ掛ける]
「……あ。……や、重心ベクトルが……! 計算外の、摩擦係数……っ!」
[SE: ドゴシャァッ!!(盛大に転ぶ音)]
[SE: ガタンッ! バシャァッ!(機材が倒れ、残っていた紅茶がこぼれる音)]
「ひゃああっ!?」
[SE: ……数秒の沈黙]
「い、痛たた……。……あ、あなた、大丈夫ですか!? 僕の質量が衝突しませんでしたか!? ち、違います!! これは意図的なスリップ事故であって、あなたの覚醒度をチェックするための抜き打ちテストで……っ!」
「……笑わないでください! 僕の完璧なASMRプロトコルが、台無しじゃないですか……っ。もう、大至急、冷却プロセスが必要です! 今すぐ忘れてください!」
[SE: バサバサッ(コートを翻して立ち上がる音)]
[少し離れた場所からの、照れ隠しの声(ここはウィスパーではない)]
「ほ、本日の睡眠導入テストはこれで終了です!あなたの脳波は十分にリラックスしたと判定しました! 早く自室に戻って寝てください! おやすみなさい!!」
[SE: タタタタッ!(足早に図書室から逃げ出す足音)]
[SE: バタン!(ドアが閉まる音)]
[SE: マイクだけが残された図書室で、暖炉の火がパチパチと爆ぜる音だけがフェードアウトしていく……]