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『記憶を食べれる少年』
第1話 お兄さん
この世には、嫌な記憶を持った人々がたくさんいるであろう。
嫌な記憶の種類は本当にたくさんある。
そんな記憶を命と引き換えに食べてくれる人がいたら貴方ならどうしますか?
『今日もか、』
人の嫌な 言えない秘密。
それはどんなに大人でも嫌なものだ。
『記憶を食ってくれるっつーガキってお前? 』
僕は記憶が食べれる。
『…そうだよ、どんな記憶でも無かったことにできる。』
『そりゃすげぇ!』
と目を輝かせている口の悪い若いお兄さん。
『なにか消したい記憶があるの?』
僕はそうお兄さんを見つめて聞く。
するとお兄さんは、
『あぁ、消したい記憶があるんだ、早く!』
急いでる様子で声を荒らげながら僕を見下ろしてくる。
『どんな記憶?』
僕がそう聞くと汗をかいている。
ここはそこまで暑くないはずなのに。
『実は人を刺しちまって、まだ見つかってねぇけどいつ見つかるか分からねぇだろ?』
悪魔みたいな顔で笑いながら僕を見てくる。
「人間はこんなにも愚かなんだな。」
とわかる瞬間である。
『わかった、いいよ。』
僕は記憶を食べる代わりに命で支払ってもらう。
ものによっては即死。
『おぉ、まじか!!ガキにしてはやるな!』
そんな事言われた気がするけど集中していて覚えていない。
『あれ、俺なんでこんな所にいるんだ??』
周りを見渡しているお兄さん。
『お兄さんは迷い込んできたんだよ、そこが出口だから早くでな。』
『ガキが偉そうに、まぁ、ありがとな。』
きっと何も覚えていないんだろう。
今回の命は30年。
「残り人生を楽しめるといいな。」
と思いながらまたこの世を歩き彷徨う。
いつなら僕は休めるのだろう。
名前も性別も何もかも分からないまま歩き続ける。
1話 終
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