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《私はセーラ・アクウェリアス。学園長の手違いにより、男装して入学。私のオバブロ事件により女性とはバレたが、幼馴染や友達と楽しく平和に過ごしている。これは私が彼に恋心抱くまでの物語…》〜廊下〜
セーラ「…」(別教室へ移動中)
マレウス「セーラ」
セーラ「ビクッ!あ、マレウスさん。リリアさん、シルバーさん、セベクくんも」
リリア「次は移動教室か?」
セーラ「はい。あ、そろそろ時間なので失礼します」(早足でその場を去った)
セベク「…忙しない奴だな」
マレウス「…シルバー」
シルバー「はい」
マレウス「お前から見てセーラはどう思う?」
シルバー「どうというのは?」
マレウス「いつものセーラのように見えるか?」
シルバー「そうですね。…最近のセーラは何か慌ててるように感じます」
リリア「確かに。セーラは大体余裕持って行動する。そんなセーラが最近慌てん坊になるのは不思議じゃのう」
マレウス「…」
〜教室〜
セーラ(机に顔を突っ伏してる)「あーー…どうしよう…」
エース「何したの?セーラ」
デュース「悩んでるなんて珍しいな」
セーラ「うん、ちょっとね…」
ユウ「話、聞くよ」
セーラ「…んじゃあ、相談乗ってもらおうかな」
グリム「おう!この親分に任せるんだゾ!」
セーラ「ふふっ、頼もしい」
エース「んで、何に悩んでるわけ?」
セーラ「…マレウスさんの事…」
エース、デュース「え⁈」
ユウ「ツノ太郎と喧嘩しちゃった?」
セーラ「ううん!喧嘩はしてないの。ただ…」
デュース「ただ?」
セーラ「…なんか私の胸辺りがおかしいの。遠くからマレウスさんを見かけたら目で追っちゃうし、いざ話すと緊張で目が合わない。でも、マレウスさんの笑顔を見るとなんかポカポカするんだ。だから、あまり顔見れないというか…」
皆「…」
エース(ぜっっってぇ、恋じゃん⁈え、ここまできて無自覚なの⁈マジかよ⁈え、セーラって無自覚初恋キラーだけじゃなく、自分の恋にも鈍感⁈嘘だろ⁈)
デュース「そうなのか。病気じゃないといいな」
グリム「食えば治るんじゃねぇか?」
ユウ「理由、分かるといいね」
セーラ「うん。話を聞いてくれてありがとう。少し肩の荷が降りたよ」
エース「まぁ、頑張れ」(こいつら、全員鈍感過ぎない⁈)
ー放課後ー
〜体育館〜
エース「ハァ…」
フロイド「カニちゃん、めっちゃため息してんじゃん」
エース「セーラや周りが鈍感過ぎて呆れてんすよ」
フロイド「鈍感って、セーラが?」
エース「はい。セーラ、あのマレウス・ドラコニアに片思いしてるみたいで、」
フロイド「はぁ〜〜⁈」
エース「うわっ⁈びっくりした。フロイド先輩。急に大声、」
フロイド「カニちゃん!」(エースの肩をガシッと掴んだ)
エース「⁈」
フロイド「その話、詳しく教えて?」(笑顔だが怖い)
エース「は、はい…」(セーラの相談内容を話した)
フロイド「なるほどね〜」
エース「いや、絶対自覚ありますよね⁈」
フロイド「…自覚あるかじゃなくて、自覚したくないかもね」
エース「え?それってどういう、」
フロイド「呪い。多分それがあるからセーラは自覚しない。それか自覚させないように魔法を自分にかけた」
エース「⁈」
フロイド「まぁ、それ知ってるのはセーラ自身だから俺はなんも分かんない」(どっか行った)
エース「え、部活は⁈」
〜オクタヴィネル寮 VIPルーム〜
フロイド「アズール、ジェイド」
ジェイド「おや、部活だったのでは?」
フロイド「抜けて来た」
アズール「何をしてるんだか…」
フロイド「それより、アズール。耳寄りな情報。セーラの事で、」
アズール「すぐ話しなさい」(即答)
フロイド「はーい。(エースから聞いた話を話した)って感じ」
アズール「そうですか。セーラが…」
ジェイド「…」
フロイド「ジェイド、失恋しちゃったね」
ジェイド「…そうですね。でも、分かっていた事です。セーラは僕に対して“兄”としか見ていませんでしたから。しかし、どうするんですか?アズール」
アズール「…本来邪魔や止めるべきですが、応援とサポートの方に力を入れようと考えてます」
ジェイド、フロイド「⁈」
フロイド「どういう風の吹き回し?」
ジェイド「このままだと呪いが、」
アズール「呪いが発動してしまう可能性があるのは分かっています。でも、信じれる気がしたんだ。セーラとマレウスさんなら乗り越えられると…」
フロイド「へぇ、珍しいじゃん」
ジェイド「ええ。いつものアズールなら信じるなんて言葉使いませんからね」
アズール「僕も正直驚いた。でも、確信したんです。あの2人の幸せな日々を見ていたら…」
ジェイド「…確かにそうですね」
フロイド「んで、何するの?」
アズール「僕にいい考えがあります」
ー数週間後ー
〜オクタヴィネル寮 談話室〜
アズール「セーラ」
セーラ「アズールさん!」
アズール「ん?」
セーラ「うっ…ア、アズール兄…///」
アズール「ふふっ、正解です」
セーラ「まだやるんですか?もう1週間過ぎたじゃないですか」
アズール「まだやりますよ。あわよくば、いつもその呼び方にするまで」
セーラ「ちょっと⁈」
アズール「コホン、話が脱線してしまいましたね。これを」(セーラに手紙を渡した)
セーラ(受け取った)「マレウスさんからの手紙?」
アズール「いえ。セーラの名前しかなく、誰からの手紙か書かれてませんでした」
セーラ「そうですか」
ジェイド「開けてみたらどうですか?」
セーラ「ジェイドさ、…ジェイド兄」
フロイド「俺もいるよ。早く中身見せて〜」
セーラ「分かりました、フロイド兄。(手紙を開けた)これは…」
“セーラ・アクウェリアス様
今宵、この場所に式典服を着ておこしくださいませ”
アズール「招待状ですね」
ジェイド「ええ。しかも素敵な招待状カードです」
フロイド「セーラ、良かったね」
セーラ「はい。…でも、本当に誰からだろう?」
アズール、ジェイド、フロイド「さあ?」
セーラ「?」
ー夜ー
〜オクタヴィネル寮 寮外観〜
アズール「夜は暗いので気をつけてください」
ジェイド「しっかり楽しんできてくださいね」
フロイド「帰ってきたら感想聞かせてね」
セーラ「はい。では、行ってきます」(式典服を身に纏い、手を振りながら行った)
フロイド「いってらっしゃ〜い」(手を振り返した)
ジェイド「…成功すると思いますか?」
アズール「分かりません。ですが、これで少しは自覚すると思ってます」
〜校舎裏の森〜
セーラ「多分ここら辺だと思うけど…」
マレウス「セーラ」(式典服を着ている)
セーラ「え…?マレウスさん?どうしてここに?」
マレウス「招待したのは僕だ」
セーラ「そ、そうなんですか」
マレウス「…セーラ」(セーラに近づいた)
セーラ「ビクッ」(少し後退りした)
マレウス「…僕が怖いか?」
セーラ「え…?」
マレウス「最近お前は僕を避けているように見える。目も合わせてくれない」
セーラ「ッ、それは、」
マレウス「怖くなったのならいい。手紙も中庭での話もやめる。(後ろへ振り向いた)すまなかった。これからは、」
セーラ「違う!!」(後ろからマレウスを抱きしめた)
マレウス「⁈セーラ…?」
セーラ「違う…違うの…。私が不甲斐なかったの。最近貴方と話すと変に緊張しちゃうの。目を合わせてなかったのは私が貴方の前でどんな顔すればいいか分からなくて…ぐすっ…」
マレウス「!セーラ、」
セーラ「私は自分の事ばかりで!貴方は私の自分勝手な行動で深く傷ついた。私が貴方を傷つけてしまった。本当にごめんなさい…ごめんなさい…」(涙が溢れた)
マレウス「…」(正面をセーラに向け、優しく抱きしめた)
セーラ「…マレウスさん?」
マレウス(セーラの頭を撫でた)「すまなかった。泣かせるつもりではなかった。ただ真実を知りたかったんだ。お前の行動の理由を。嫌われていなくて良かった…」
セーラ「!嫌うはずありません!貴方は私の心を救った恩人であり、私の最初の陸の友達ですから!」
マレウス「!…クッ、クハハハハハ!そうだったな。お前はそういう奴だった」
セーラ「?」
マレウス「では、招待したからには最後までやらないとな。(セーラに手を差し伸べた)お手をどうぞ、お姫様」
セーラ「ふふっ。よろしくお願いします、王子様」(マレウスの手をとり、マレウスと共に森の奥へ進んだ)
〜校舎裏の森 大樹〜
セーラ「!これは…」
大樹には星の飾りがたくさん飾られていた
マレウス「少し飾り付けをしたんだ。気に入ったか?」
セーラ「はい!とても気に入りました。うわ〜✨」
マレウス「…今宵、星の舞踏会へようこそおいでになった。姫様、僕と一曲踊ってくれないか?」(手を差し伸べた)
セーラ「!…はい、もちろん」(手をとった)
セーラとマレウスはワルツを踊った
セーラ「…ふふっ」
マレウス「どうした?」
セーラ「まるであの時みたいですね」
マレウス「そうだな」
セーラ「飾り付け、大変だったんじゃないですか?」
マレウス「…実はアーシェングロット達に手伝ってもらったんだ」
セーラ「アズールさん達が?」
マレウス「ああ。今回の事も提案してくれた。だが…」
セーラ「だが?」
マレウス「テーマを考えたのは僕だ。あの星の飾り付けも僕が考えた。お前は前に星が好きだと言っていただろう?」
セーラ「!覚えていてくれたんですか」
マレウス「ああ、もちろんだ」
踊りながら、少しずつ空へ浮き始めた
セーラ「え、え?浮いてる?」
マレウス「心配ない。僕の魔力で浮かせている。透明な足場があると思えればいい」
セーラ「そうなんですね。少し不思議な感じ…」
マレウス「…本当の星の舞踏会を見せてやる」
セーラ「え、きゃっ⁈」
急に学園が見えるまで上がった
〜上空〜
マレウス「セーラ、目を開けてみよ」
セーラ「ん、んー…(目を開けた)!うわ〜、凄い!満月も星も近くて綺麗…」
マレウス「ふふっ、気に入ったか」
セーラ「はい!…あ…」(この感じ…)
〜セーラの回想~
セーラ 当時7歳
〜砂浜〜
子どもセーラ「あははは!マレウスさん!リリアさん!」(走り周ってる)
リリア「くふふ。あんなに走り周れるとは」
マレウス「セーラはとても元気だな」
子どもセーラ「いてっ!」(転んだ)
マレウス「セーラ!(駆け寄り、しゃがんだ)大丈夫か?」(手を差し伸べた)
子どもセーラ「は、はい。大丈、夫…」
月の光が逆光となり、マレウスの瞳が光って見えた
マレウス「セーラ?」
子どもセーラ「…綺麗…」
マレウス「え?」
セーラ「あ、すみません!」(手をとり、マレウスと共に立ち上がった)
リリア「おー、セーラ。マレウスにプロポーズか?」
子どもセーラ「ち、違います!月明かりに照らされた時に見えたマレウスさんの瞳が綺麗と思って口に出しただけです!///」
リリア「にしては、口説いてるように見えたぞ」
子どもセーラ「違うもん!もー!」
〜回想終了〜
セーラ(あぁ、思い出した。思い出してしまった…。封印してたのに。自分に魔法をかけて箱に仕舞い込んだのに…)
マレウス「どうした?僕の顔に何か付いてるか?」
セーラ「…いえ。(マレウスの胸辺りに頭をコツンとやった)マレウスさん」
マレウス「なんだ?」
セーラ「しばらくこのままでいいですか…?」
マレウス「…ああ。お前の気が済むまで」
《私は昔からマレウスさんに恋をしていたんだ。私を見る優しい目、寄り添ってくれる優しさ、暖かくて綺麗な大きな手。こんなにも私はマレウスさんが好きなんだ。自覚したくなかった。あぁ、これ以上貴方を悲しませたくない。苦しませたくない》
“この想いを閉じ込めないと…”
〜to be conteneu〜