僕は見知らぬ場所で
唯 、流れる雲を眼で追いかけていた
これは僕の世界から君が消えるまでのお話
僕の世界から君が消えるまで
残り30日
今日は彼女を観察していました 。
朝日に照らされる彼女は一段と美しい 。
僕の席は君の斜め後ろ
君の美しい純白の髪につい見惚れてしまう
故に先生に指名されるといつも答えない
分からないから 。
いつも赤点スレスレの僕と 成績上位の君
皆は知らない 、
正反対の君と2人だけの秘密がある
『 ※※ 裙! 』
「 白石さん体操着表裏反対 笑 」
顔を真っ赤に染める彼女は 白がよく似合う
色素が薄い彼女はいつか空気に溶けて
消えてしまうのではないか
なんて 、非現実的な事を考えている
『 今日も喫茶店に行こっか! 』
「 いいね行こう 」
カランコロンの音色と共に入店する
《 今日もデートかい 。仲良いねぇ 》
常連のおばあさんに声をかけられる
そう 。僕たちは付き合っているのだ
おばあさんに会釈で返す彼女
礼儀正しい所も大好きだ
テーブル席に着きメニューを眺める
彼女に視線を向けると白い睫毛が
太陽光を通し輝いている
どこか儚い空気を纏うから
僕とは別世界に住んでいるんだと思う
『 私パンケーキにするー! 』
「 僕は烏龍茶にするよ 」
注文を済ませ暫く沈黙が続く
『 海に行きたいなー 』
そうぼやいた彼女
「 最後は海に行こうか 」
『 いいの?!約束ね! 』
目を輝かせ細い小指を差し出す
小指を前に出し
優しくゆびきりげんまんをした
《 そうですね1ヶ月くらいかと … 》
「 そうですか 」