基本男の人達が戦場に向かうの。
きっと体力も、筋肉も圧倒的に女の人よりもついているから。
女の人達はそんな彼らの為に工場に行き、
戦いで使う武器や物資を作るのよ。
前は違かったなぁ、
くだらないことで家に帰るまで語り合ったり、
好きな人ができたらあーだこーだ言い合って煩くて、
今日の授業〇〇先生じゃない
なんて言い合うことが楽しくて、楽しくて。
でも当たり前すぎて、恵まれすぎて
それ以上の幸せを求めてしまう。
傲慢なのは100の承知。
美味しい白米も、お肉も、キャラメルも、
全部、全部、今になっては恋しい物なの。
そんな私にキャラメルを一つくれた男の人がいた。
当たり前だった日常が少しだけ帰ってきた気がしたの。
笑顔は今までの嫌な事も吹っ飛ばしてくれるような爽やかな男性だった。
次第に彼に会う機会も多くなって
彼の一番でありたいといつしか思うようになっていった。
でも。そんなこと無慈悲なぐらい分かってた。
彼から『赤紙が届きました』
と一言告げられた。どう反応したら良いのか、
どう答えたら良いのか。正直未熟すぎる私にとって、全てを受け入れることが出来ずにいた。
彼は困った顔をしながら、
『神風特攻隊に立候補します』
と胸を張って意思を決めたように話していた。
私は精一杯、足りない脳でついて行こうとした、彼が何を言っているのか、どこに行くのか
頭を下げて『おめでとうございます』ぐらいしか言えないのを知っているのに、
ずる賢い私は貴方にそれをいう勇気はちっとも無かった。
ただ泣きそうな顔をしている事ぐらいは
未熟者でも分かってた。
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