TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
泣いてもいい。逃げてもいい。けど、頼ってくれ。

一覧ページ

「泣いてもいい。逃げてもいい。けど、頼ってくれ。」のメインビジュアル

泣いてもいい。逃げてもいい。けど、頼ってくれ。

1 - 泣いてもいい。逃げてもいい。けど、頼ってくれ。

♥

138

2023年07月25日

シェアするシェアする
報告する

夏油さんも教師if(2年担当)

夏油さんがグズグズ。体調不良ではないと思う。


1、

最近、ずっと気になってた。だから、聞いたんだ。「大丈夫か?」って。けど、「大丈夫」と返ってきたから気にしていない。

けど、あいつが苦しんでいるのは確かだ。

どうしたらいいか。なんて分からない。とりあえず、硝子には知らせておこう。

そう思い、僕は軽い足取りで医務室へ向かった。


「ほう、で、私のところに来た。と。」

「うん。どうしたもんかね。」

「まぁ、あいつが言わないなら、分かんないし?」

「まぁねぇ。」

それは正論だと思う。傑が言ってくれなきゃ分からない。

「様子見して、ヤバいなら無理矢理きく感じでいいんじゃないか?」

「賛成。」

「じゃ、それで。」

それで会話を終われせ、任務へ向かった。


2、

任務から帰ると、真希たち2年が走り寄って来た。

モテモテじゃぁんとか思いながら、なにかと聞いてみると、聞いてビックリ。

なんと、授業中に倒れたとか⁉︎

きいた時は、腰が抜ける勢いだったよ。

で、今は医務室へ向かっている。なんか、数時間前に通ったなあw

ガラガラガラ

「お!、五条来たか!」

「傑は?大丈夫?」

「一応安定してきたが、様子見だな。」

「そう」

とりあえず一安心だ。

「ま、ここに居られても困るし、帰すけど、心配なら一緒に居てやれ」

そりゃいるけどさ、普通帰さないだろ。と思ったが、口には出さない。

「ん、任せて~」


3、

夏油side

「ん、」

目が覚めると、白い天井が見えた。

ここどこだ?そう考えながら、記憶を辿っていると、聞き慣れた声がした。

「お、起きたか。」

「しょ、こ?」

「五条が心配してたぞ。」

「マ、ジか…」

後で、謝っておくか。

「てかお前、溜めすぎだ。」

「そうかい?」

とは言ったものの、自覚はしていた。

「とにかく、休め。」

「はは、そうさせて貰うよ。」

と言い残し、医務室を後にする。硝子曰く、医務室にいても邪魔だから帰れだと言うことだそうだ。

悟がいなくて少しばかり寂しいと思ったのは、なんだったのだろう。



4、

五条side

「ふぅ」

と午後の任務を終わらせた五条は息をついた。

そして、LINEの通知が来ていることに気がつく。「夏油が帰った」その内容に喜びを覚える。ささっと帰ろう。その思いで伊地知をすこーーーーーし脅して東名高速160kmで走らせた。

高専に着くや否や、傑の部屋へ向かう。

コンコン

『はい』

傑の声がして、ドアが開く。

「悟?」

「大丈夫〜?」

なるべく、傷付けないように、優しく聞いた。笑ったつもりでいるけど、実際、目は笑ってなかったかもしれない。

「入ってい?」

「まあ、いいけど。」

そして、入れて貰った。ちょっと、問い詰める必要があるねぇ。



5、

夏油side

今、私は正座をさせられている。しかも、大の親友の目の前で。

「で、なんで傑くんは僕に嘘を付いたのかなぁ?」

ニコニコと笑っているように見えて、目は笑っていない。

「いや、それは、今は忙しい時期だし、こんな少しの理由で休んでられないかなって、」

「はぁ、で?」

いつもより少し低い声で言われた。

「で、ってそれだけ、だけど。」

悟の笑っているようで笑っていない顔、いつもより少し低い声、強めの言葉その全てに傷付いてしまう。

「ふーん。」

「……真希とか、2年、心配してたよ。特に棘とか、大焦りだったよ笑」

「そ、ぅか。」

自分でも声が掠れているのが分かる。

ああ、これダメだ。

「傑?泣く?」

「いいよ?」

いつもなら、そんな直球に言うもんじゃない。というところだが、今はその言葉が嬉しくて、

涙は止まらない。

「う、ふっ…ぐす」

「大丈夫、大丈夫。」

悟の声に安心する。

いつも優しいが、より一層優しい声で言われ、溢れている涙が止まらなくなる。

「さと、ッ」

「ん、ここに居るよ。」

「やっ、ぐす」

「やだぁ?」

ああ、困らせてる。早く、止めないと。

「ごめ、」

「焦んなくていいよ~?」



6、

五条side

ある程度落ち着いて来た傑を寝かせ、夜の任務へ向かう。

早く終わらせて帰らないと、悲しくなるかもしれない。

ドドドド

「終わったかな。」

ビュン

一刻も早く帰る為に、瞬間移動して帰る。伊地知には連絡すればいいよね。

傑の部屋の前に着くと、ドアを開ける。

奥から声が聞こえた。

「…うぅ゛~」

「!傑…!」

ガチャと音を立てて扉を開き、閉めずに傑のところへ行く。

「んっ、はッ…かひゅ、ふ、んぅ」

「傑!傑!」

「聞こえるか?」

「さと、はひゅ、…ぐす」

「大丈夫、ここに居るよ。」

「僕に息合わせて、」

「すーはーすーはー」

「すーはッすぅは、」

「ん、そうそう上手。」




7、

夏油side

「落ち着いた?」

「あぁ、すまない。」

「別に〜?」

迷惑じゃないかな。とか思ったのも束の間、

「別に迷惑とかないから。」

ああ、見過ごされてる。

が、その言葉に安心した。

「傑、とりあえず寝とけ。」

「情緒安定しないし、寝てた方が楽だろ。」

「…」

「傑?」

悟が首を傾げる。

返事をしないと、悟が、私の前から消えてしまう前に、早く。

「っ、?」

「傑、?ど~した?」

気が付けば頬は濡れていた。

「ごめっ、」

「怒ってないから。」

「何があったのか説明できる?」という悟に、一緒に居て欲しいことを伝えようか迷ったが、これ以上悟を困らせない為に言ってみることにした。

「え、と」

「うん。」

「寝ても、側に居てくれる?」

「!、うん。いいよ。」

「居てあげる。」

否定されたらどうしようなどと考えていた為か、悟にそう言われたと同時に止まった涙がまた溢れてきた。

「えぇ!?ちょちょちょ、へ!?」

「僕なんかした⁉︎」

「ふるふる、ちが、」

「なぁに?」

「ありが、とう」

「!、こちらこそ。」


数日後、夏油の情緒が安定して、2年ズに説教を食らったのはまた別の話。

この作品はいかがでしたか?

138

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚