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いえもんさん可愛いな
──────ノイズ視点──────
俺はその後、いえがやりたい、と言っていたことにとことん付き合った。正直いえを鍛えて、すぐにでも天界に行く準備を整えたかったのだが、そんなことを言えなくなるほどに俺は弱くなってしまったらしい。情けないが、それでも、少しでもいい夢を見せてやりたいから。
いえがやりたかったことは子供時見た事ばっかだった。キャッチボール、鬼ごっこ、しりとり、雑談、ゲーム───沢山やった。いえが疲れ切るまで、沢山遊んだ。こんなことをして、将来に繋がるか、と言えば返事はできない。ただ、今だけは甘い夢を見せてやりたいと言う人生の先輩の俺のただの願望だった。良いところを、見せたかっただけなのかもしれない。いつの間にか、こんなにも。人の言葉に耳を貸していたのは自分でも驚きだった。
「…楽しかったか?」
俺がそう尋ねる。精一杯の笑顔を浮かべるが、せいぜい、少しだけ口角が上がった程度だろう。夢ですら笑顔ができないのか、俺は。なんて自分をちょう笑する。
「楽しかった…!!けど…あんまり、知られたくなかった。」
満足気に言った言葉の後に続いた声は、段々と小さくなって言った。どうしていいか分からず、無難な答えを返してしまう
「別にいいんじゃないか?他人の俺に言うくらい。」
そう返してみる。俺にしては、ちゃんとした返事で、それでいて人間味のある答え方だったな、と心の中でガッツポーズをする。
「体の中にいる人を他人って言っていいのか…?」
いえがそうやや困り気味にそう言ってくる。しかし、実際はただの他人でしかないはずだ。ただのそっくりさん。たまたま、俺の魂が乗れるほどに器がピッタリだったある意味奇跡の人物。
「今から神に反逆するんだぞー?細かいことを気にすんな。」
「…それもそうだな。」
「てか、随分大人しくなったな?もうしりとりしなくていいのか?まだ付き合うぞ?」
「…忘れてくれ。」
「? …!ンガランナメア。」
「違う、続けるつもりは無い。てか、なんだよその単語!?」
どうやら違うらしい。難しいなー、なんて呑気なことを考えながら、俺はいえにとある相談を持ちかける。
「神への反逆。俺も、お前と一緒に戦っていいか?」
俺がそう尋ねるといえはびっくりした表情を浮かべた後、そして、にやりと表情を変えてから言う。
「当たり前だろ。《相棒》!」
と言う。
「…あぁ、そうだな。」
お前が言うその《相棒》は既に埋まっているけれど。
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「皆さん、準備はいいですか?」
めめさんがそうワンピースを風に揺らしながら決意の籠っためで俺たちを見つめる。
「もちろん。さっさとぶちのめしに行こ。」
そう言いながら口元を覆う布を外す。そうして、ラテさんは殺意の籠った瞳で上を見上げる。上──────そこは俺たちが人生の最後に訪れるはずだった場所。
「私が神の代わりに正義の鉄槌を下しましょう。」
そう言って菓子さんは歪んだ笑みを浮かべながら、猫の特徴でもある耳としっぽを怪しげに揺らす。
「…蹴りをつける。俺の人生という呪いに。」
ルカさんがそう黒いシルクハットを目深に被りながら、低く、冷淡な声でつぶやく。その背中にはコウモリのような力強い大きな翼を携えて。
「私は───私が、世界を救います。」
冬景色を瞳に閉じ込めたその蒼白の目を柔らかな笑みで包み込む。みぞれさんは形見とでも言うかのように黄緑色のリボンを大切そうに手に握り込む。
「神を食べるまでぽれは生を手放しませんよ。」
そう言っていつもの可愛らしい顔立ちから眉をキリッと釣りあげ、決意の眼差しを向ける。
「んまっ正直世界はどうなってもいいけど大切な居場所を失うのは嫌だからね〜。」
そう言って妖美な光を持つ金色の瞳をニヤリと揺らす。その頭からは角が生え、背中には鋭い翼がむき出しになる。
「…俺は、めめさんに従うだけです。」
俺がそう決意を口にする。俺は理由がそれだけではない。大切な仲間を。思い出を。めめ村を粉々した罰を神には受けてもらわないといけない。もう、祈るだけの生活は懲り懲りだった。
「…ここから先、皆さんは死ぬかもしれません。」
めめさんはそう、力の無い言葉を口にする。俺たちはただ、無言でそれを見つめる。
「そもそも神に逆らうなんて本来生物として間違っています。それに、創造主を殺すなんて…馬鹿げていると言ってもいいです。」
「でも、」とめめさんは言葉を続ける。
「それでも、私たちは神に抗わなければならない。皆さん、私についてきてくれますか?」
「「「もちろん」」」「「「「はい」」」」
ほぼ同時に、似たような言葉を発する。めめさんは、その意思を確認した後、懐から大きな宝石が着いたブローチを取り出す。それは、魔法の森に続くを道を出現させた道具であり、そして、今ならわかる。──────種族長の証だった。
「───はっ!」
その掛け声とともに、めめさんの下には魔法陣が展開され、それに重なり、何重にも魔法陣が様々な光を放つ。そして、めめさんのブローチを前に掲げると、ほぼ同時に目の前に暗黒の世界が広がる。どこまでもくらい闇。底が見えない穴。しかし、その空間には微かな光、とでも言うように小さな光がいくつも点灯していた。
「それでは、続いてください───」
そう言って、俺たちは次々にそのゲートへと飛び込む。
ここで切ります!はい!章とかなんも決めてないけどおそらく最終章に入った感じがします!あとは一気に駆け抜けるだけですね!いやぁ…長かった…。毎日投稿の大変さとすごさを知った気がしますね…。次からの物語は週に3回か2回くらいにすると思います。そして!晴れて!中3になりました!受験期ですが、できる限り投稿していきますので対戦よろしくお願いします!
それでは!おつはる!