さぁ、誤解を乗り越えて、ここからはイチャイチャタイムに入ります。
「ねぇ、涼ちゃん。この前の友達にさ、顔触らせてたでしょ?あれ何だったの?」
ずっと気になっていた事を聞いてみる。
「えっ?顔?…ああ、あれか。メディアとかではめちゃくちゃ大変身してるけどあれどうなってるの?って顔の皮めくられかけた」
ぶっと吹き出してしまう。聞いてみたらなんて事なかった。
「じゃあ元貴は?あの時の子とデートの約束してたでしょ?本当に行くの?」
涼ちゃんがちょっと唇をとがらせて聞いてくる。
「涼ちゃんともデートした事ないのに行くわけないだろ」
ちゃんと気にしてくれてたんだ…と嬉しくなった。
「ねぇ、元貴…」
涼ちゃんがちょっと言いにくそうに口を開いた。
「元貴がキスより先に進まないのってどうして?」
突然の質問に体が固まってしまう。
「俺もちろん男だし、元貴より背だって高いでしょ?やっぱり実物目の前にするとその気にならなかった?」
寂しそうに視線をそらす姿を見てショックを受けた。
「ちっ違うよ!涼ちゃんが俺の事をそういう風に意識してくれてるのか自信がなくて…。いっつも我慢してたんだよ」
涼ちゃんがそんな風に思って思っていたなんて。 …っていう事は。
俺の心臓がドキドキ鼓動をきざみ出す。
「ねぇ、涼ちゃん。キスしていい?」
「…うん。キスして欲しい。俺、いつだって元貴から求められたいと思ってたんだ」
胸がギュッと締め付けられる。『キスしていい』じゃなくて『キスして欲しい』と言われた事にとてつもない喜びがあふれてくるのがわかった。
「涼ちゃん。涼ちゃん。大好きだよ」
「うん。俺も…。元貴の事もっと欲しい。俺に元貴をちょうだい」
それを聞いて我慢できなくなった俺は、思いっきり抱きしめて勢いのまま押し倒し激しくまるで襲いかかるかのように唇を塞ぐ。
ずっとずっと我慢していたのだ。俺の欲望は止まる事はない。
思いのまま口内を貪ってもちゃんと涼ちゃんは答えてくれる。服の中に手を入れて涼ちゃんの身体を撫でまわし、そっと指先で乳首を軽くイジると涼ちゃんがビクッとふるえた。
その瞬間カッと頭に血が上り、その後その熱が下半身に集まる。
腰にあたる涼ちゃんのものも確かに反応しているのがわかり、ゆっくりと擦り上げると涼ちゃんの口から甘い声が漏れはじめた。
「涼ちゃん。本当にいいの?」
「そんなの聞かないでよ」
真っ赤な顔で恥ずかしそうに視線をそらした姿を見た俺のなけなしの理性は完全にぶっ飛んでしまい。涼ちゃんに襲いかかってしまったのだった。
目が覚めたら隣に涼ちゃんの寝顔があった。不思議な気持ちでその頬にそっと触れてみる。
昨日、本当に涼ちゃんは俺のものになった。
肉体的にってのもあるけど、精神的にもちゃんと『恋人』になれた気がした。
涼ちゃんは俺のもので俺は涼ちゃんのもの。それをきちんと確認し合った。
今まであった不安がキレイに消えているのがわかる。
今回の事は、俺も涼ちゃんも怖がって自分の気持ちを言葉にして伝えなかったのが原因だろう。これからは思った事はちゃんと伝えようと心に決めた。
「んっ…。あれ?元貴?」
涼ちゃんが目を覚ます。目をこすりながら起き上がろうとした瞬間、涼ちゃんが悲鳴をあげる。
「痛った〜い!」
あまりの痛さにちょっと涙目になっている涼ちゃんに笑いが込み上げてきた。
「ぶっ…」
「ちょっと!何笑ってるの!誰のせいだと思ってるんだよ。くそ〜、思いっきりやりやがって〜」
涙目で睨みつけてくる涼ちゃんがおかしくてつい吹き出してしまった。
「大丈夫。何回もしてたらそのうち慣れるって。…それに、涼ちゃんも気持ちよかったでしょ?」
「そりゃ…まぁ…」
そう言いながらふてくされた顔をにっこり笑って覗き込んでやると、ちょっと顔を赤くして口籠る涼ちゃんがかわいくてまた吹き出してしまう。
なんだかこんなノリも久しぶりかもしれない。
「ねぇ、涼ちゃん。またケンカするかもしれないけどさ。ずっと一緒にいようね」
「うん。俺も元貴とずっと一緒にいたい。いられるようにがんばるから」
嬉しくて俺はチュッと音を立てて頬にキスをする。
「涼ちゃんはそのままでいいよ」
顔を見合わせて微笑みあう。
「あ〜、若井にはまた世話になっちゃったなぁ。今度何かお礼する?」
「そうだなぁ、なんかサプライズでも考えてみようか?」
「まだケンカしてるふりして実は!とか?いや、それはさすがにダメか」
「これ以上心配かけるのもねぇ」
「じゃあさぁ……」
若井へのお礼のはずなのに、いつのまにかどんどんビックリ大作戦!のようになってくる。
こんな平和な毎日がいつまでも続きますように。
コメント
4件
念願のイチャイチャ‼️目に焼き付けとかねば!👀
いい!🤣 イチャイチャにおさまってほんとに良かったです。 ひろぱナイスでした💙 しいなさんの書くお話し、優しくて大好きです♪❤️💛