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ついに悪凱が攻めてくるの満月の夜の日になってしまった。
この3日間僕と沼姫は、悪凱に対抗するための戦力を集めに集めた。
その結果、かなりのあやかしが集まってくれた。
傘下の戦えるあやかしや、全く知らないどこから来たのかわからないあやかしまでさまざまだ。
沼姫のところも中級の実力のある河童や大きな骨の魚、直立して着物を着ているカエルなどけっこう強そうなあやかしを引き連れていた。
そしてついに、悪凱が配下のあやかしを引き連れて沼姫の沼地に現れた。
「決心はついたかぁ?沼姫。嫁になるか死ぬかのよぉ」
5メートルはある大きな筋肉モリモリの体に大きな鉄の金棒を持った悪凱。
配下の鬼のあやかしもかなり強そうだ。
「あぁ、お前を殺すことにしたよ悪凱。」
「おまえがおれを殺す?調子に乗るなよ沼姫?その隣の仮面野郎がお前が助けを求めた土地神かぁ?お前もあとで食ってやるから覚悟しておけ!」
「やれるものならやってみろ。僕は僕の周りを傷つけるやつはゆるさない。」
「行け!殺し尽くせ!」
「者ども!返り討ちにしてやれ!」
悪凱と沼姫の号令により、たちまち沼地は混戦状態となった。
今回僕の護衛にはクロとシロがついていて、紫は前線で戦っている。
僕に近づく鬼をクロとシロかバタバタと倒しまくる。
紫は前線で幻術を使い、鬼たちが同士討ちを始めていた。
沼姫の配下のたちも戦場が得意の沼地であるため、かなり鬼たちを押している。
「おい、そこなら紫の法衣着た女!調子に乗るなよ!」
悪凱の幹部であろう大きな青鬼が紫のまえに立ちはだかる。
「あら、何の御用で?」
「ふざけるなぁ!」
そう言ってその青鬼は紫に鉄の金棒を振り下ろす。
「ぎゃあ!」
だが、振り下ろした先にいたのは、悪凱の配下の鬼だった。
「なに!?」
「あら味方同士で何をしてるのですか?」
「貴様!!」
違うところに出現した紫にそう言うと、後ろから味方である鬼たちから切り付けられた。
「ぐあ!お前たちなにをしている!?」
そう言って振り返るとその鬼たちには顔がなかった。いや攻撃してきた鬼だけではなく、周りの味方であるはずの鬼たちに顔がついてなく、全員顔がのっぺらとしているのである。
「どう言うことだ!?」
周りの味方であるはずの鬼たちをなぶり殺しながら青鬼は焦って紫に問いただす。
「さぁ?もしかして、お味方さんの顔って…こんな顔してます?」
そう言って紫は顔を上げ自身ののっぺらぼうとしての顔を見せる。
「お前のっぺらぼうだったのか!?」
「うふふ、今頃ですか?」
彼はもう紫の術中である。
「殺してやる!!」
「もう終わりですよ。」
のっぺらぼうと化した鬼たちが一斉に青鬼に襲い掛かる。
「このくらいでおれがやられるかぁ!!」
「だから、終わりなんですよ」
そう言って、紫は鬼に紛れて手で青鬼の胸を刺して心臓を抉り出した。
「ぐはぁ、まさか、そんなぁ。」
「まぁまぁ、美味しそうですねぇ。あーむ。」
そう言って、紫は抉り出した青鬼の心臓を一口で食べて満足そうに笑った。
他の場所でも、傷つきながらも沼姫の部下たちが悪凱の幹部の鬼たちに辛勝していた。
時間が経ち、幹部が続々とやられていき、徐々に悪凱の配下のあやかしたちを押し始めていた。
「使えねぇクソどもだなぁ!!」
そう言って敵の大将大鬼の悪凱が戦場に参戦した。