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ついに悪凱が姿を現した。
悪凱には、もちろん沼姫と僕、沼姫の護衛のカエルと僕の護衛のクロとシロが戦う。
「ぶっ殺してやるよぉ、お前たち!こいつらを殺せ!」
そう言うと遅れてやってきた悪凱の護衛と思われる手練れの鬼たちがこちらにやってきた。
「こやつらは我々が対処します。シン様と沼姫様は悪凱を」
クロはそういうと、シロと沼姫のカエルを引き連れて行ってしまった。
えー、まじで?おれと沼姫ふたりで倒すの!?
今まで下級のあやかしとしか戦ったことないよ!
「悪凱!覚悟なさい。」
そういうと沼姫は泥と水が混ざった球を高速で次々と打ち出す。うちの金魚ちゃんたちの水球とはくらべものにならないスピードと力だ。
「ふん!」
そう言って次々と打ち出される水弾を金棒で粉砕していく。
俺は仕方なく破邪を抜き、その場で一振りした。すると、斬撃が悪凱へ高速で飛び、悪凱を斬りつけた。
「ぐはぁ!なんだその刀は!?」
破邪の力にはやはり悪凱も驚いている。
悪凱はターゲットを俺に変え、こちらに走り出し、金棒を振り下ろした。
僕は咄嗟に結界を張った。結界を張ったことはなかったが、土地神の力でなんとなくやり方はわかった。
「ぐぅ!」
悪凱の一撃はとても重く、僕の結界にもヒビが入った。
「もう一発!」
水の槍が悪凱に飛来し、悪凱が振りかぶるのをやめ、避けた。あの一撃がもう一度当たっていたら結界が破れ僕はペシャンコだっただろう。
「沼姫ありがとう!」
「やはり悪凱はてごわいですね、我ら二人を相手に互角以上にやりあうとは」
その後しばらく、攻防が続き、集中力が切れ始めたころ、僕は油断して悪凱の拳があたり、僕は飛ばされた。
肋骨が折れ、呼吸がしづらい。全身が痛くてたまらない。体に力が入らない。
「やっといいのが入ったわ!ふはははは!」
悪凱はもちろん追撃を加える。こちらに走り出し、大きな鉄の金棒を振り上げる。
「まずい!」
沼姫は咄嗟に水と泥が混ざった槍を打ち出し、妨害しようとするが、間に合わない。
僕は手を悪凱にむけ、持てる力を込めて力を放った。
「滅す!」
僕の手から特大の光線が放たれ悪凱の半身を消し去った。
土地神としての力が、死にかけの僕に戦うための力の使い方を僕に教えてくれたのである。
「どこにそんな力が…くそがぁ…」
そう言って悪凱は黒いモヤになって消え去った。
僕ももう意識を保つことが出来ず、その場に倒れた。
「敵の大将悪凱を倒したぞ!死にたくないものはこの場を去れ!我々の勝利だ!」
最後に沼姫が勝利の号令を出しているところだけ聞こえた。
ーよく頑張りましたね。今回の戦いであなたはより強い土地神となりました。クロやシロが駆けつけにきています。今は安心して休んでくださいー
あぁ、もう力が入らない。そうさせてもらうよ。