「げっ、……若しかして、君達も此処がお気に入りなのかい?」
前、この事件の真相を明かす事を誓ったあの場所で話す事も無いがフョードルと黄昏て居るとあからさまに厭そうな顔をした太宰治がやって来た。
久方ぶりに来た其処はアスファルトが新しく塗装されて居て、雨上がりの水溜まりが三人を模倣する
各言う彼も此処が気に入ってる様で錆びれた鉄柵に上半身を任せ、日の出を見つめて居る
全部、全部終わった…………其れなのに彼だけが居ない、足りない世界。
そう言えば、天獄に遺った太宰治なら、彼の行き先が分かるんじゃ無いか……、?
其れなら聞くまで、と重く閉ざされた口を開けた
「なぁ、太宰治。彼奴は、如何なったんだ」
「其処に居るじゃ無いか。」
其れを言う彼の顔は真剣で、とても嘘とは思えなかった
何時も苦しかったろうに、
心の中でもう触れる事の出来ない彼を労る
親に虐待を受け、愛情を知らない儘…幼いのに大人を知ってしまった
何処までも純粋無垢で、優しい彼が好きだった
死にたがって居て何をしようとも表情を曇らせて居た彼に思い人が出来たのが嬉しかった、
例え自分じゃ無くとも、
「一緒に行くって、言ったじゃ無いか、嘘吐き…」
教えてくれないかい、?ニコライ。
此の傷みは、涙は、もう誰の為の物なのか、解らないのだよ、
「大丈夫」
彼の声が聞こえて来た気がして振り向くが、誰も居ない
「この莫迦、」
一生、いえることはなくても。
ずっと、ずっと、みてるよ
少年は向日葵の様に明るく笑った
コメント
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おぉ!!真逆のドス君とシグマ君が誓った所が太宰のお気に入りだと!?でも多分ゴゴちゃん太宰の事好きそう…