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「っは…?」
病院に行ったきり、らんの発作が起きて急いで受付で薬を出してと言ったのに
“出せない“
と言われた。
「いや、あいつはもうムショだし、出せるはずだろ?」
そう問い詰めても“出せない“の一点張り。
「お前じゃ埒が明かん、偉いの出せよ。」
「おやおや、これはこれは、なんの騒ぎかな?」
「すぅ“ッはぁッ…ふぅ“ッ…」
息の荒いらんを眺めてから
「…おや…、発作ですか。随分と悪化しましたね。」
「ッふぅ“ッ…ッ“ポロッ」
らんが1つの涙を零した、それが苦しいからではないとすぐにわかった。
「…ど…ッふぅ“ッ…して…ッ?“」
「おとッ“さ“…ッ““…ポロッ」
“お父さん“
それはらんがこの前話してくれた、病気の事を話す前に亡くしたと言っていた人?
なら話が合わない。だって死んだはずだろ?
らんのこと捨てたというのか?
「…どういうことだッ“」
「お~怖い怖い。」
「私は優しい奥さんと立場の強い“愛人“といましたが、奥さんは身体が弱くすぐに亡くしてしまいましたから。」
「子供を育てるなんて面倒な仕事はいらないので貴方を見捨てた。それだけですよ。」
それであの愛人こと、虐待義母に着いたのか。
「…らんのこと助けろ。屑人間。」
こいつがなんと言おうと、らんを見捨てる行為はこれ以上させない。
「屑…ですか。」
「…らん、覚えていますか?」
「ッ“ふぅ…ッ“?」
「…あんたを捨てる時に言った言葉ですよ。」
「ッ“な“に“ッ?」
「…ほら思い出して。グイッ」
顎を手で抑え顎クイ(乱暴)させた。
「ッ…“…ぁ…ッ“!?」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「×××××××××。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「…ッ“ふぅ“…ふぅ…ッふぅ…ッ」
「らん…ッ?」
「…そう。上手ですよ。」
「わかりますか?あなたには私なりに育ててますよ。」
「嘘つけ…ッ“見捨てたって“!!」
「ッいいッ“!!」
らんが止めた。
「……この人の治療法はないですよ。」
お父さんは続けた。
「生まれつき薬がダメな体質で、昔1度楽になりたいって言って自ら飲みました。」
「…どうなったと思いますか?」
「ぇ…」
「…ッふぅ“…ッ“」
「緊急搬送の上、植物状態になりかけた。」
「目覚めたのは三年後。」
「…そこからも起きて寝てを繰り返し、」
「普通の人が安全な薬はらんにとっては、毒と同じ。だから楽になるものも治療法もダメ。」
「もちろん、麻酔薬もダメ」
「…生まれつき…ッ」
「この子にはそれだけ覚えさせてたはずなのですがね…。」
「…いやおっさん、明らかに悪役だろ」
「いるまちゃ!?そんな言い方…ッ」
「おっさん!?…ぇえ…ッ、これでも食費、学費、家賃は払ってるんだよぉ?」
「…知るか。」
「おっさん悪い人だろ?」
「…らんの状態は今歩けない、呼吸困難、微熱が続く、吐き気、かな?」
「んッ“…ふぅ…“」
「…呼吸の仕方、ちゃんと意識して…吸う、吐く」
「すぅ“ッはぁ…ッ、」
「過呼吸と同じやり方で吸う、吐くを教えてあげて。」
「…はい。」
「あと、吐き気は吐かせてやれ、その方が落ち着く。」
「歩けないはもう仕方ないから…」
「で微熱は安静にして…」
「…ッむり“!」
「おぉ、無理じゃない、寝ろ。」
無理矢理出した声は掠れていた。
「ゴホッうぇ“ッ“ッ…」
摩るしかもう方法は無い。
「まぁ…あの脅し主はムショなんでしょ、」
「なら週1、家に検査しに行くよ。」
「…おっさん脅されてたんだ?」
「あはッ☆」
「あはッ☆じゃねぇよ…」