テラーノベル
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「プライベートなことだけど、琴音のご両親が再婚なのはもちろん知ってたし、だからきっと、お姉さんとは血が繋がってないんだろうなって思った」
「……うん、そうなんだ。涼香姉さんはお父さんの子ども。私はお母さんと後から桜木の家に入ったの」
「琴音とおばさんはよく似てるからな。雰囲気も話し方とか仕草も。高校の時、やることがあまりにも似ててちょっと笑った」
龍聖君の笑顔――
嘘みたいに素敵だ。
綺麗な顔の人は、笑っても、泣いても、何をしても絵になる。
至近距離で見るとよくわかる。
肌もつやつやで、とってもすべすべしてて、触ると気持ち良さそうで……
気持ち悪いと思われるだろう。けれど、このままずっと見ていたいと思ってしまう。
「そんなことあったね。みんなによくからかわれたっけ。でも、私には血の繋がりとか関係なくて、お父さんも本当の父親みたいに大切だし、涼香姉さんだって……すごく大切なの。本当は仲良くしたいけど、正直、今はあまり仲良くできてなくて」
「見ててそう思った」
「……だよね。いつかはね、楽しく笑い合える家族になりたいの。お父さんと再婚するまでの苦労してたお母さんを見てるから……やっぱり家族ってすごく大事だなって思ってる」
不思議だ。
他人に簡単には言えないことも今日は自然に話せている。龍聖君の優しさに甘えてどんどん言葉が出てきて、それがとても嬉しくて心地良かった。
「家族だからって、必ずしも仲良しなわけじゃない。ふとしたことで問題を抱えてしまったり、家族だからこそ仲良くすることが難しい場合もある」
「うん、本当にそうだと思う。それでも、涼香姉さんの気持ちがいつか必ず家族に向いてくれることを……祈りたい」
私だけじゃない。
お父さんもお母さんも、きっとそれを願っているはず。
「琴音の家族にはみんな幸せでいてもらわないと困る。おじさん達は俺の恩人だから」
「恩人は言い過ぎだよ。あの頃、みんながうちに来てくれてたこと、お父さんもお母さんもすごく喜んでたんだよ。みんな自分の子どもみたいに可愛いって言って、2人ともすごく元気もらってたし。だから、こっちがありがとうって言わなきゃね」
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