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らいりょと3話目です。
3話はRYOTO目線です。
_結局レッスンに集中出来なかった。
途中、ゆうが不思議そうな顔をして
こちらを見ていたが、大丈夫と笑って返した。
「_りょうと」
後ろから声をかけられた。
「、、お疲れ様です、らいきくん。」
「お疲れはりょうとの方やと思うねんけど?」
俺の目線の高さにらいきくんが目線を合わせる。
「そんなことっ、」
「ふーん、まあええけど。」
らいきくんは荷物をまとめて出口に向かって歩き出した。
今の俺にとってはらいきくんにどう接しても、不自然になりそうだったからありがたかった。
突然らいきくんの歩みが止まる。
「なありょうと、一緒に帰らん?」
「、、わかりました。」
断らないことを知っておきながら聞いてくる
らいきくんは本当にズルい。
自分より一回り、二回り大きい体の横を歩く。
心臓がうるさい。
「ほんまに目合わせられるようになったよなあ。」
らいきくんの手が俺の頭を撫でる。
「、、お陰様で。」
「でも今日は1回も合ってないな。」
ぎくっと体を強ばらせた。図星だった。
らいきくんには何でもお見通しらしい。
「あのさ、りょうと。」
「、なんすか。」
「俺の家寄ってて。」
「、は?」
思わず声が漏れた。
「俺ん家こっから近いし、今から一人で食べるよりいいやろ。
上京したばっかでりょうともまともに自炊してないやろうし。」
2度目の図星だった。
「、ちゃんとやってるし。」
「いいから。寄ってて。」
らいきくんの真っ直ぐな目が俺の方を見る。
「、、じゃあ、お邪魔します。」
らいきくんの家は都心から少し離れたマンションの一室だった。
らいきくんの家に上がるのは初めてではなかった。俺と何人かのトレーニーで何度か。
でも今日は状況が違う。
恋心を自覚した後、ましてや2人で。
「、、綺麗にしてるんすね〜」
「別に前も綺麗やったやろ、何や今更。」
らいきくんが呆れた顔をしている。
「そこ椅子座っとき。チャーハンでええ?」
「俺も手伝います。」
「いいから。」
らいきくんがキッチンに向かう。
「、、手馴れてますねー」
「別に、上京してから長いし。」
話しながら2人分のチャーハンを作っていく。
「はい、お待たせ。」
テーブルにコトッと音を立て俺の目の前にお皿を置いた。
卵、ネギ、チャーシューが入った、
THE王道なチャーハンだった。
「、すげ。美味そう。」
「、、ただのチャーハンやけど。」
「そのただのチャーハンがこんなに美味しそうに作れるのがすごい。」
ふとらいきくんに視線をやると満更でもない顔をしていた。
「、今日目合ったの初めてやな。」
「、、数えないでください。」
「ほら、冷めるから食べて」
「いただきます。」
チャーハンをすくったスプーンを口に運ぶ。
「、、うま!!ちゃんとパラパラ!」
「ちゃんとって何やねん笑
そんな目輝かせて美味そうに食ってくれるなら作って良かったわ。」
らいきくんが優しい顔で俺の方を見つめる。
「、、2回目やな。」
「だから数えんなって、、!」
「はいはい。早く食わな冷めるで。」
「、、もーー」
美味しかった。緊張してても俺の腹のすき具合は変わらないみたいで、結局大盛り2杯食べた。
「ほんまよう食うよな。俺より体ちっちゃいのに。」
「らいきくんが少食なだけですし、
ちっちゃいって言っても最近俺だって
身長でかくなってますし!!!」
「はは笑必死か笑笑」
「、、、ちょー美味かったです。ありがとうございました。」
「ん。どういたしまして」
そう言いながら伸びをしている。
「俺皿洗います。」
「いいよ、俺やるから。」
「皿洗いくらい俺にだってできます。」
「じゃあお願いしよかな。」
チャーハンが美味くて忘れていたが、
今となってらいきくんの家で二人きりだということを思い出した。
俺が皿を洗ってる横にらいきくんが立っている。
「なあ、りょうと。」
「なんすか。」
「無意識に俺のこと見てた理由わかったん?」
「っ、」
不意打ちで聞かれて手を滑らせる。
「っぶな、!」
らいきくんが咄嗟に俺の後ろから
手を伸ばし皿をキャッチする。
「、、皿洗いくらい俺にだってできます。やったっけ。」
「落としそうになったのは申し訳ない、ですけど、急に聞くから、っ、」
皿をキャッチした状態のまま、
らいきくんの体が俺の背中に密着している。心臓の鼓動が背中を通して伝わる。
静かな空間にザーッという水の音だけが流れる。
「、、っ、近いっす、」
「、耳赤っ。」
耳元のすぐそばでらいきくんが呟く。
「、、ほんま可愛い。」
そのまま俺の首に顔をうずめる。
「ちょっ、らいきく、ん、っほんとに、、
」
「、、、ほんとに、何?」
「、、揶揄わ、ないで、、。」
絞り出すように声を出す。
自分で聞いても、情けない声だった。
「りょうと、こっち向いてぇや。」
無言で首を横に振る。
絶対に今、自分が人に見せられるような
表情をしていないのは、
見なくても自分でよくわかるから。
らいきくんが俺の後ろから手を伸ばし、水道の水を止める。
それから無言で俺の手を引き、強引にソファに座らせた。
「、っまだ洗い物終わってないんですけど。」
「別に後でやればええやろ。洗い物くらい。」
らいきくんが俺に近づく。
「ちょ、らいき、くっ、」
そう口に出した瞬間、唇に柔らかい感触がした。