テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
重たい扉の前で、中国は肩で息をしていた。ここまで来る間に、どれだけの血が流れたか――自分の手も、服も、赤黒い染みで覆われている。
🇨🇳「……これで、ようやく……」
震える指で鍵を回す。
心臓がうるさいほど鳴っている。だが、それ以上に――「自分だけが生き残った」という甘美な予感に、口元が緩んでいた。
――しかし。
📢【条件を満たしていません。解除に必要な人数ーー残り4名】
無機質な声が、冷たく響き渡った。
🇨🇳「……は……?」
中国は目を疑った。
意味が理解できず、もう一度必死に鍵を回す。
赤い光が点滅し、無慈悲な声が繰り返す。
📢【人数不足。解除不可能】
🇨🇳「そんな……っ!」
扉に縋り、拳で叩きつける。
冷たい金属が無情に反響するだけで、びくともしない。
🇨🇳「みんな……死んだアル! 残ってるのは我だけ……っ! なんで開かないアルか!」
その叫びが、広い廊下に虚しく響いた。
しんと静まり返る空間。
ただ自分の荒い呼吸と、心臓の鼓動だけがやけに大きく聞こえる。
そのとき――
……カツン。
乾いた音が床に落ちた。
中国の全身が硬直する。
背後。暗がりの奥。
誰もいないはずの廊下から、確かに何者かの足音が迫ってきていた。
……カツン。カツン。
規則正しく、一歩ずつ。
小走りではない。
追いかけてくるわけでもない。
ただ――「こちらに近づいてくる」足音。
🇨🇳「……だ、誰アル?」
声はかすれて震えていた。
返事はない。
代わりに、機械音声が重なる。
📢【解除条件ーー生存者残り4名を連れてくる事】
扉の上部のランプが、ゆっくりと赤から黄色に点滅を変える。
まるで「仲間が近づいている」と告げるかのように。
🇨🇳「……生き残り……まだいたアル……?」
中国は背中に冷たい汗を伝わせながら、少しずつ扉から離れた。
胸の奥に浮かぶのは安堵ではなく、明確な恐怖。
――もしそれが「仲間」でなかったら?
もし、それが「自分の裏切りを知っている誰か」だったら?
……カツン。カツン。
足音は止まらない。
闇の奥から、ゆっくりと、着実に。
やがて、長い廊下の影に――人影が映り始めた。
🇨🇳「っ……!」
中国は思わず後ずさる。
震える手が、再び背後の扉に触れた。
だが、そこには逃げ道などない。
📢【解除条件ーー生存者残り4名を連れてくる事】
アナウンスの声が、無情に繰り返される。
中国は奥歯を噛み、震える唇で呟いた。
🇨🇳「……誰アル……?」
足音は返事の代わりに、さらに一歩近づいた。
『はぁー、彼ならもう少し上手く立ち回れると思ったのに』
『私は、最初から出すつもりなんかありませんよ』
『まぁ、貴方ならそうでしょうね』
コメント
7件
、、、ちょっと運営側セコいなと感じてしまった((() 新キャラか!?新キャラなのか!?
分かりました!名前とかに入れても……?
本当に主様サイコーです!推させて頂きます!もう好きです(?)結婚させて下さi(((殴ファンマとかって作りますか!?名前になめくじさん推しってつけてもいいですか!?