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どこからか聞こえる鳥のさえずりと、頬を優しく撫でる春風の心地よさに、意識がゆっくりと浮上する。
こんなにぐっすりと眠れたのはいつぶりだろう?
冷酷伯爵の元へ嫁ぐことになり、上辺だけの夫婦として孤独に耐える日々。そして、突然、自国セインテニアと海を跨いだ隣の国、アゼべとの戦争によって私は命を落とした。
散々な人生だったと思うけど、命尽きた先で、こんな快適な眠りが待っているのなら、まぁいいかと思えてしまうほどの極上の眠りから目覚めたくなくて、顔にかかる陽の光から逃げるように身をよじる。
でも、よくよく考えればおかしな話だ。もう命尽きているのに、まだ睡眠欲というものがあるなんて。
ベッドはフカフカだし、腰の辺りにはしっかりと抱きしめるように回された腕の重みと体温が伝わって、心を癒すようなその温かさが眠りの続きへと誘う。
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