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アッシュがイリスへと向かった後、書斎へと足を運んだ私は、セインテニアの歴史が記されている本を手に取り、パラパラとめくった。
前の人生でもここへはよく来ていたから、扉を開いた瞬間の古い本の匂いと、ダークブラウンの本棚やテーブルが置かれた落ち着く空間に、ああ、本当にもう一度人生をやり直しているんだと実感したのと同時に、より私がやるべきことが明確になった。
戦争を阻止すること。
アッシュの命を守ること。
その為に、セインテニアの歴史や現状を知っておいた方がいいと、ここへ来たのはいいけれど、何百年、何千年と続いてきた歴史のどこから手をつければ、この先起こるであろう戦争を未然に防ぐことが出来るのか分からない。
本の中の、ある一文が目に入る。
“セインテニア対アゼべ、両国は長期にわたる戦争の末、冷戦協＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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