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セカイ 〚ノベル版〛

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9 - 第9話 首領との対面

2024年05月24日

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首領ボスの部屋につくまで二人は色々な話をした。虎に変身する少年が新しく探偵社に入った事その子を芥川くんが新双黒として名をはせ始めていること。鏡花ちゃんがポートマフィアを抜けた事。そして、太宰が探偵社に寝返った事。  凄く不満げに話す中也は少し寂しそうでもあった。

🔴紅愛へぇ…そんなことがねぇ

🎩中也はい、あ、つきましたよ。

扉の前をコンコンと中也がノックをする。

🎩首領ボス中原です。

森 入り給え。

中から声が聞こえると中也は重い扉を開いた。

森 久しぶりだね。夜桜くん。

🔴お久しぶりです。森さん。

其処に待ち構えていたのはポートマフィア首領ボス 森鴎外であった。

森 君が姿を消して5年、随分探したんだよ?

🔴ははっ、其れは其れは、お手数お掛けしました。

二人は笑顔で会話しているが、其処には一切隙がない。

森 其れで?今頃戻って来た理由を聞こうか。

🔴そんな畏まることでもないですよ。ただ…今頃森さん達が謎の敵に苦労している時期かなと思いまして。

森 !…ほぅ。

🎩!

二人が反応する。紅愛の推理は合っていたようだ。

森 確かに最近は謎の敵が厄介でね。其れがどうかしたのかい?

🔴「どうした」ですか…森さんはもうわかっているんじゃないですか?私の正体に。

🎩姐御の正体…?

森 あぁ、君が行方不明になってから少し知らべさせてもらったよ。だか、何もでなかった。

🎩何も?首領ボスどういうことですか?

🔴………。

紅愛は何も言わない。

森 どんな人間でも少なからず情報はある、例えば目撃情報とかね。だが、君は何も“ない”んだ。出身地や親族は勿論、産まれてから私達の前に現れるまでの目撃情報すら見当らなかった。

🎩な!?そんな事有り得ねぇ!

中也が動揺する。当たり前だ。普通であれば少なからず目撃情報はある。中也でさえ、荒覇吐アラハバキでの記録がある。だが、其れが無い。何も無いところから急にパッと現れた何か。

つまり、

森 夜桜くん、君、人じゃないね?

突発的な考えだと思うだろうが、此れが森鴎外の…ポートマフィア首領ボスの最終的に辿り着いた答えであった。

🔴んふふ、あははっ!あはははは!       御名答だよ。森さん。私は人じゃない。でも、其れは森さんの最適解には関係ない。そうでしょ?

森 どうしてそう思うんだい?

🔴私達は謎の敵を倒せるから。

森 ほぅ、随分な自信だね。

🔴まぁ、家業みたいなもんだからね。

森 そうかい、それで?何をしてほしいんだい?

紅愛はニヤリと笑う。

🔴協力しよう。森さん。 私達は謎の敵を倒して森さん達を助ける。その代わり、森さん達はそれの後処理、他の奴らにバレないように隠蔽して欲しい。邪魔になったら切り捨てれば良い。ね?win-winでしょ?

森 良いだろう。だが、一つ聞いておきたい。

🔴何?

森 探偵社にも協力要請を出しに行っているね?

その瞬間この場の空気が少し下がった。ピリピリとした嫌な空気だ。

やはりというべきか、流石というべきか、ポートマフィア首領ボスの目は騙せないようだ。

🔴ははっやっぱ隠せなかったか、まぁね!私達の役割は君達の護衛のような物だからね。

🎩護衛…

森 そうか…。まぁ、いいだろう。別に今は特に争っている訳でもないからね。

ポートマフィアは君達と協力しよう。

静かな部屋にポートマフィア首領ボスの低い声が響いた。

____________________

定期報告

ポートマフィア首領ボス 森鴎外 との接触を確認。

協力要請ポートマフィアのみ完了。以上。

記入 情報管理長 翡翠

確認 ボス 月長

____________________

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