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好きと愛のカタチ
第一章 あの日の夏
「お前の事、好きかも」何気ない親友の一言から始まった。「え、?どうゆう事?」友達としてなのかそれとも違うのかよく分からない。「あ、あー!友達としてね! 」思わず話を逸らした。普通に考えて男子同士なんておかしいし、変な目で見られるに違いない。「ごめん、マジで好き」「あはは、ありがとう」どうにかして話を逸らしたかったけど好きしか言われない。「いや友達としてじゃなくて、恋愛対象として」その瞬間、一瞬時が止まったような気がして、自分の鼓動と吐息がはっきり聞こえる。
「え?そ、それはどーゆう、」「ごめん、我慢できね、」その瞬間、俺のファーストキスは奪われた。「ん、?!」びっくりして身体が硬直してしまう。「な、何を」「好きだ、優俺と付き合って」急な出来事に、心臓が高鳴りしてバクバクしている。夏の雨の日の生暖かい空気と共に、学校の教室よりも自分の体が熱い。「あの、だって、俺ら親友じゃ」「んっ、ちゅじゅる」わざと音を立てるようにキスをされる。力も強く抵抗しても全く動けない「やめっ」苦しくて息が荒くなる。それとも、気持ちいいのか、?「ちょ、ちょっと考えさせて欲しい」その日は家に帰った。ここで断って関係が前と違くなるのも嫌だし、付き合ってみんなから変な目で見られるのも勘弁。自分の中で必死に悩んで、その日はあまり眠れなかった。 次の日学校には行きたくなかった。答えを聞かれると思っていたから。正直答えは決まってない、「優、」案の定樹に話しかけられた「答え、出た?」予想通りの質問。「その、さ、出てないんだよね」「あー、待って」腕を掴まれ体育倉庫まで引きづり込まれた「なんだよ」「襲っていい? 」「は?」頭が追いつかなかった。男が男と?しかも親友と?学校で?「ばっ、ばっかじゃねぇの?!」咄嗟に声に出した「ごめん」
ごめんと言いつつ、樹は口を近ずけキスをする。リップ音とベルトの音が重なって聞こえる。「ね、俺もうこんなんなんだけど、」「しらっ、ねぇよ1人でやれっ」「とか言いつつさ、抵抗してこないじゃん」それはそうだったキスをされてる時は身体が動かなくなって身を任せてしまう。「それとこれとは別だろっ、大体男が男抱くってなんだよ」「好きだから」一方的に寄せられる想いに。返す言葉が思いつかなくなる。「ばかじゃねぇの、男同士とかおかしいだろ」きっと、俺を女だと勘違いしてるんだ、自分に無理やりそう言い聞かせて、振り続けないと、心にはずっとそう言い続けて落ち着かせる。だって、おかしいから。