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ひとりぼっちの夜、滲む「赤」
それは、配信が終わったばかりの深夜のこと。
画面の向こうではあんなに賑やかだったのに、部屋の明かりを消した途端、刺すような静寂が弐十を襲った。
弐十「……あは、まただ」
胸の奥がザワザワとして、言葉にできない不安が指先を震わせます。彼は無意識に自分の腕をきつく抱きしめました。
「自分なんて、本当は必要ないんじゃないか」「みんな、僕がいなくても笑ってるんじゃないか」
そんな暗い思考が、泥のように頭の中を支配して来る。
彼はスマホを手に取り、気づけばグループチャットを開いていました。けれど、指は動かない。
「迷惑だよね」「重いって思われるかな」
そんな「病み」のループに囚われ、弐十 は暗い部屋の隅で膝を抱えて、ただ静かに涙をこぼしていた。
扉を叩く、優しい「おせっかい」
その時、静まり返った部屋に、けたたましくインターホンが鳴り響いた。
しろ「――弐十! 開けろ! 生きてるか!?」
聞き慣れた、少しガサツで、でも誰よりも真っ直ぐなしろせんせーの声。
驚いてドアを開けると、そこには息を切らしたメンバーたちの姿があった。
弐十「あ……みんな、なんで……」
りおん「なんでじゃねーよ。お前、さっきの配信の最後、顔色死んでたぞ」
りおんが呆れたように言いながら、強引に部屋に上がり込みます。
りおん「ほら、これ。弐十の好きなスイーツ買ってきたから」
りおんがひらひらとコンビニの袋を揺らし、まちこはさっさとキッチンを借りてお湯を沸かし始めた。
「必要ない」なんて、言わせない
弐十「……ごめん。忙しいのに、こんな僕のために……」
俯いて消え入りそうな声で呟くニ十に、しろせんせーがガシッと彼の頭を撫で回した。
しろ「勘違いすんなよ。お前のために来たんじゃねえ。お前がいないと、俺たちがつまんねーから来たんだ」
「そうだよ」と、りおんが続ける。
りおん「ニ十がいない女研なんて、わさびのない寿司みたいなもんでしょ。刺激が足りないんだよね」
まちこ「私は、弐十くんの笑い声が一番好きだよ」
まちこが淹れたてのココアを差し出しながら、優しく微笑みを見せる。
弐十「みんな……」
に弐十の目から、今度は我慢していた涙がボロボロと溢れ出しました。
それはさっきまでの孤独な涙ではなく、胸の奥がじんわりと熱くなるような、温かい涙でした。
結局、愛されすぎて
それからの部屋は、いつもの「女研」らしい混沌とした空気になりました。
しろせんせーは勝手に弐十のベッドでくつろぎ始める。
しろせんせーとりおんはどっちが先に弐十を笑わせるかで大声で競い合う。
まちこは「栄養つけなきゃ」と、冷蔵庫の中身で手際よく夜食を作り始める。
弐十「ちょ、ちょっと! 狭いよ、みんな!」
困ったように笑う弐十。けれど、その頬には赤みが差し、瞳には光が戻っていました。
りおん「弐十、お前は一生俺たちの『癒やし枠』兼『いじられ役』なんだからな。逃げるなんて許さねーぞ」
四方八方から飛んでくる、遠慮のない、けれど深い愛情。
暗闇に沈んでいた弐十の心は、彼らの騒がしい愛によって、眩しいくらいに満たされていったのでした。
弐十「……うん。僕、みんなのこと大好きだよ」
小さな声で呟いたその言葉は、すぐにメンバーたちの楽しげな笑い声にかき消されましたが、その表情はこの上なく幸せそうでした。