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、、、やばい、とても良いシチュエーションが出来た。
冨岡先生、女性と買い物行ってるの発見される。
どうぞ
※大体七千文字ぐらいあります。
冬の始まりの日曜日
季節がゆっくりと移ろい、空気に冬の冷たさが混ざり始めている日曜日。
女子生徒の私は、防寒着を探しに商店街を歩いていた。
コートの襟を立て、シャッターが半分閉まった小道を曲がった瞬間、思わず足が止まった。
――冨岡先生だ。
あの仏頂面で、口より先に手が動く先生。
PTAから苦情が出るほどの、真面目で厳しいあの先生が、商店街の角にいる。しかも、私服だ。普段とは全く違う姿に、目が釘付けになった。
しかし、私の視線が止まったのは先生ではない。先生の隣にいる女性――
長い黒髪をマガレイトに結い上げ、頭の後ろには大きなリボン。
柔らかく微笑むその顔は、清楚で、整っていて、どこか温かい。
身長は冨岡先生より少し低いが、年齢は少し上に見える。
――彼女?
頭の中で問いかける。
だってあの人だ。顔は良いから、バレンタインにはチョコを三十一個も貰っている。
それが――今、笑っている。いや、正確には微笑んでいると言った方が近いかもしれない。
その表情は、普段見慣れたどの先生の顔とも違っていた。
温かくて柔らかくて、自然で、しかし圧倒的に綺麗だ。
――この笑顔を、私は初めて見た。
いや、私だけじゃない。
生徒も、先生も、あんな笑顔を見たことは、きっとない。
心臓が少しだけ跳ねた。
息をするのも忘れるほどに、ただその場で立ち止まり、二人を見つめていた。
月曜日の朝 ― 登校中
登校中、勘のいい人なら気づくだろう。
冨岡先生の周りに、まるで花が咲いているかのように見える――
いや、実際に花が咲いているわけではない。
しかし、背筋をぴんと伸ばした姿、少し柔らかい声。
顔は普段通り仏頂面に近いのに、どこか違う空気を纏っている。
「……何か、良いことがあったのか?」
小さなざわめきが、心の奥で生まれる。
朝のホームルーム
教室に入ると、噂はすでに広がっていた。
「冨岡先生、彼女持ちなんだって」
「彼女とデートしてたらしいよ」
「彼女の前で微笑んでたらしい」
ざわざわ、笑い、ざわめき。
ガラガラガラ――
扉が開き、冨岡先生が入ってきた。
「今日は、先生が休みなため、俺が司会を勤める」
その声が、柔らかい。
クラスの生徒たちは、自然に目を見開く。
(……あ、声が柔らかい)
そして、確信する。
――これは、間違いなく、何かがある、と。
一方、冨岡先生自身は、何も気にせず、淡々と朝のホームルームを始める。
普段通りの手順で、生徒たちの注意を集め、出席を取り、今日の予定を伝える。
しかし、教室に漂う空気は、いつもと少し違った。
誰も口には出さないけれど、心の中で小さなざわめきが生まれている――
(……何があったのだろう)
放課後 ― 炭治郎の思案
竈門炭治郎は家に戻り、妹・禰豆子の話を聞いて驚いた。
「冨岡先生に、彼女……?」
「うん、しかも笑ってたらしいよ」
あの、いつも一人で黙々とご飯を食べている冨岡先生が、誰かを好きになるなんて――
めでたいことだ。心の底からそう思う。
しかし、これはあくまで噂。
もしかしたら誤解かもしれない。
炭治郎は眉をひそめ、少し考え込む。
(明日、善逸と伊之助にも聞いてみよう)
そうすれば、この噂が本当なのか、少しは分かるかもしれない。
心のどこかで、少しだけワクワクしている自分に気づきながら――
炭治郎はパン屋の長男らしく、素朴に頷いた。
火曜日 放課後 ― 三人の作戦会議
校舎の廊下、放課後の陽ざしが窓から差し込む。
炭治郎が話を切り出すと、善逸は口をあんぐり開け、伊之助はそもそも「彼女」の意味が分からないのか、頭に大きな?マークが浮かんでいる。
「冨岡先生に彼女がいるらしいぞ」
炭治郎の言葉に、善逸は大きく声を上げた。
「顔が良くて彼女持ちは妬ましい!! くそぉぉぉおおお!!」
炭治郎は慌てて言い返す。
「いや、あのボッチ飯を食べる冨岡先生が、好いてる人がいるんだったら、めでたいことだろ!?」
善逸は少し口を尖らせる。
「……お前、こっそり冨岡先生の悪口言うのやめろ」
「俺は断じてしてない!」炭治郎も強く否定する。
伊之助は眉をひそめ、首をかしげる。
「彼女ってなんだ!? うまいのか!?」
善逸は思わず顔を赤くして叫ぶ。
「んな訳ねえだろ! バカだなお前!」
炭治郎は肩をすくめ、ため息をつく。
「とにかく、明日学校で色々聞いてみよう。生徒や先生から情報を集めれば、噂が本当かどうか分かるはずだ」
伊之助が目を輝かせる。
「調査だな!! 俺、先頭走るぜ!!」
善逸も負けじと拳を握る。
「俺も、情報は逃さないぞ……!!」
三人は小さく頷き合い、**冨岡先生の秘密(?)を確かめる“調査計画”**を心に決めたのだった。
同日 ― 職員室
一方、職員室では冨岡先生が 書類に目を通していた。
突然、くしゃみが出る。
「ヘッシュション!」
静かな室内に、くしゃみの音が響く。
悲鳴嶼が静かに声をかける。
「……風邪か?」
冨岡は首を横に振った。
「……いや、違います」
しかし、心の奥に、何か悪寒のような感覚が走る。
理由はわからない。
ただ、少しだけ、落ち着かない気持ち――
(……何か、変だ)
くしゃみ一つで、今日の放課後の小さな騒動が、心の片隅で微かにざわめくようだった。
水曜日 昼休み ― 誰に聞くか
昼休み、教室を出た三人は、廊下の端で立ち止まった。
「さて……誰に聞けばいいんだ?」炭治郎が眉をひそめる。
善逸は目をそらしながら小さくため息をつく。
「俺は……あんまり人に聞くのは得意じゃないんだよなぁ」
伊之助は両手を腰に当て、首をかしげる。
「聞くって、どうするんだ? 先生にいきなり話しかけんのか?」
炭治郎は考え込む。
「うーん……まずは、よく情報を持ってそうな人からだろう。クラスの情報通、あるいは他の先生……」
善逸は顔を赤くしてぶつぶつ言う 。
「やっぱり、冨岡先生のこと……恥ずかしくて聞けねぇよ……」
伊之助は腕を組み、目を輝かせた。
「俺は、知るまで帰らんぞ!!」
三人が悩み込んでいると、突然、柔らかい声が後ろからした。
「どうかしたんですか?」
三人は揃って振り返る。
「どわーっ!! し、しのぶ!?」
最初に声をあげたのは、伊之助だった。
胡蝶しのぶはにこにこと微笑み、ゆっくり歩み寄る。
「もしかして、冨岡先生のことですか?」
炭治郎は目を丸くして驚いた。
「知ってるんですか!?」
しのぶは微笑を崩さず、首をかしげる。
「まあ、あそこまで広まれば……生徒たちの耳にも自然と入りますからね」
善逸は肩を落とし、目を逸らす。
「……くそぉ、あいつの噂、俺だけ知らないわけじゃなかったのか」
伊之助は不思議そうに首をかしげる。
「で、で、で、彼女って……うまいのか?」
しのぶは軽く笑う。
「ええ、伊之助さん……それは違います」
炭治郎は真剣な顔でしのぶに尋ねる。
「じゃあ、先生は誰と一緒に買い物してたのか、知ってますか?」
しのぶは首を振る。
「知りません。私には分かりません」
善逸も遠慮がちに重ねる。
「えっと……俺も、ちょっと知りたいんですけど」
「同じく、情報はありません」しのぶは柔らかく答える。
伊之助は腕を組み、真剣に考える。
「なるほど……よくわからん……」
三人は互いに目を合わせ、小さくため息をつく。
(……今日は情報ゼロか……)炭治郎の心の中に少しの落胆が広がる。
昼休みが終わり、ベルが鳴る。
三人は廊下を歩きながら、水曜日は何も情報を得られなかったことを互いに確認し合った。
「まあ……明日も頑張ろう」炭治郎が小さく呟く。
「俺、情報逃さねぇぞ……」伊之助が腕を組み直す。
「はぁ……明日こそ……」善逸は深いため息をついた。
こうして、三人の“冨岡先生の噂調査”は、まだ序章に過ぎなかった。
木曜日 ― 放課後の聞き込み
昼休みに情報を得られなかった三人は、放課後に再び動き出す。
まずは信頼できる先生――悲鳴嶼と宇随、そして宇随の三人の妻たち(雛鶴、須磨、まきを)に聞く作戦だ。
炭治郎は小さく声を潜める。
「……まずは誰に聞くかだな」
伊之助は鼻をピクピクさせ、腕組み。
「俺は誰でもいいぞ、正面からぶん殴ってでも聞く」
善逸は怯えた顔で後ろに下がる。
「いやいやいや……聞くって言っても、みんな先生だぞ? 怒られたらどうするんだ」
結局、三人は一緒に順番に聞き込みを行う。
悲鳴嶼は静かに話すだけで、噂については何も知らない。
宇随と妻たちは話を聞いて目を輝かせるものの、結局は「知らない」と繰り返す。
伊之助は途中で思わず叫ぶ。
「で、で、で、彼女って……うまいのか!?」
妻たちは一斉に顔をしかめ、宇随は「いや、違うぞ!」と必死に制止 。
結局、木曜日も三人は有益な情報を得られなかった。
金曜日 ― リスクを背負って質問作戦
金曜日は、少しリスクを高めて”あの二人”に直接聞くことにした。
まずは不死川。
炭治郎が慎重に名前を出すと――
「冨岡ァ……?」
途端に不死川は追いかけ回してきた。
三人は廊下を全力で逃げる羽目に。
善逸は息を切らしながら叫ぶ。
「な、なんで怒るんだよ!?」
伊之助は嬉々として走る。
「面白ぇ! もっと追いかけろ!!」
次に伊黒小芭内。
炭治郎が聞こうとすると、伊黒は眉をひそめ、目を細める。
「……冨岡に彼女? ふん、くだらない噂だな」
そして、ねちねちと延々と噂の危険性や冨岡の性格について説教される。
三人は時折うつむき、やっと会話が終わる頃には昼休みが終わっていたかのような疲労感。
金曜放課後 ― 諦めと小さなハプニング
三人は校庭のベンチに座り、互いに顔を見合わせる。
「……もう無理だな、今日は」炭治郎がため息。
「俺も……逃げ回っただけだ」善逸が小さく頭をかく。
「俺も疲れた……」伊之助も息を切らす。
その時、伊之助が突然くしゃみをした。
「ヘッシュション!」
炭治郎と善逸は振り返る。
「……風邪か?」炭治郎が心配そうに訊くが、伊之助はむずむずしながら笑うだけ。
小さな笑い声が三人の間に広がる。
こうして、今日も情報は得られず、しかし友情は少しだけ深まったようだった。
土曜日・日曜日の作戦
伊之助の防寒着を買うことにした。
土曜日は部活があるため、三人は集まれなかった。
しかし、頭の中では次の日曜日の計画が立っていた。
「明日は一緒に商店街に行って、防寒着を買おう」炭治郎が提案する。
善逸はうなずき、伊之助は拳を握る。
三人の心は、その日の楽しみで満ちていた。
――この日曜日、誰も知らない――
冨岡と“彼女”と思われている女性が、商店街で買い物をする姿を目撃することになるのは、まだ先の話である。
日曜日 ― 商店街での遭遇(防寒着買い出し編)
冬の足音が聞こえ始めた日曜日、三人は商店街を歩いていた。
目的はただ一つ――伊之助の防寒着を買うことだ。
「くそぉ、寒すぎるぞ!」伊之助は鼻を赤くして、店のウィンドウをのぞき込む。
「大丈夫だ、ちゃんとサイズの合うのを選べば暖かいはずだ」炭治郎が落ち着いて言う。
「俺、いいの見つけたら速攻で買うから!」善逸はそわそわと店の前を行ったり来たりする。
三人が商店街の角を曲がった瞬間――思わず足が止まった。
「……なんだ、お前ら」
振り返ると、冨岡義勇がいた。無表情で立つその姿は、いつもの冨岡先生そのもの。
しかし視線を隣に移すと――長い黒髪をマガレイトに結い、大きなリボンをつけた女性が、穏やかに微笑んでいる。
炭治郎が目を見開き、声を張る。
「冨岡先生!! やっぱり彼女いたんですね!!」
冨岡は首を傾げ、困惑したように答える。
「……は?」
善逸は両手を握りしめ、思わず声を上げる。
「あーー! もうー! 羨ましい!」
冨岡は慌てて手を挙げる。
「あ、いや……」
伊之助は首をかしげ、大声で叫ぶ。
「何だ、食べ物じゃなかったのか!?」
冨岡はため息をつき、腕を組み直す。
「お前ら、勘違いしてるぞ」
三人は顔を見合わせ、戸惑う。
「……へ?」
「は?」
そのとき、クスクスと笑う声が背後から聞こえた。
振り返ると、例の女性だった。
「義勇、この子たちは?」
冨岡は少し戸惑いながら答える。
「……教え子ボソッ」
女性はにこやかに頭を下げる。
「まあ! そうなの! 弟がお世話になってます」
三人は驚きと納得が入り混じった表情を浮かべる。
「、、、姉だ」
その言葉を理解するのに五秒ぐらい必要だった。
そして
「うえぇぇぇえぇぇええ!」
炭治郎が尋ねる。
「じゃあ、何で一緒に買い物してたんですか?!」
冨岡は少し顔を赤らめ、言葉を選びながら答える。
「……実はだな、あれは一週間前のことだ。姉が急に俺の家に来て、買い物が必要だと言うんだ。生活用品とか洗剤とか、どうしても一緒に行かざるを得なくて……」
蔦子は微笑みながら言葉を継ぐ。
「あら? 義勇が買い物苦手だから、ついていってるだけよ?」
冨岡は少し照れながらも反論する。
「姉さん……俺はもう子供じゃない……買い物くらい、一人でできる……」
蔦子は片手でカゴを持ちつつ、目を細める。
「あら? ギリッギリのところまで洗剤や食材やらを買わないのは誰かしら?」
冨岡は目を伏せ、仕方なく小さくうなだれる。
「……う……」
三人は思わず吹き出しそうになるが、炭治郎が慌てて手で口を押さえる。
「……つまり、ただの姉弟の買い物だったんですね」
伊之助は不思議そうに首をかしげる。
「……そういうことか、ふーん……」
善逸はまだ少し悔しそうに眉を寄せるが、納得せざるを得ない表情だった。
蔦子は最後ににこりと微笑む。
「義勇と一緒に買い物をするのは、楽しいのよ?」
三人はそのやり取りを遠くから見守り、噂が間違いだったことを理解した。
月曜日 ― 登校中の三人と噂の生徒たち
月曜日の朝、校門に向かって歩く炭治郎、善逸、伊之助。
周囲には、冨岡先生の“彼女”の噂を囁く生徒たちの声が聞こえてくる。
「冨岡先生、彼女とデートしてたって!」
「あの仏頂面の冨岡が笑ってたらしいよ」
炭治郎は思わず前に出て、声を張る。
「いや! 違う! 彼女じゃなかったんです!」
善逸も慌てて追随する。
「姉だったぞ! 俺と同じく、彼女はいないんだ!」
伊之助は腕を組み、首をかしげながら叫ぶ。
「食べ物じゃなかったぞ!」
噂を聞いていた生徒たちは、三人の必死な顔を見て、一瞬言葉を止める。
炭治郎は息を切らしながらも言い足す。
「本当です! 勘違いしないでください!」
伊之助はさらに強調する。
「だから、食べ物じゃないぞ!!」
善逸も少し顔を赤らめつつ、生徒たちに必死で説明する。
「お願いだ、もう変な噂は広めないでくれ……」
こうして、登校中の三人は、噂を耳にした生徒たちに必死で事実を伝えようとしていた。
しかし、生徒たちの間にはまだ、冨岡先生に“彼女がいる”という幻想がちらついていた。
月曜日 ― 職員室
その頃、職員室では冨岡義勇が資料を整理していた。
頭の片隅で、週末に姉・蔦子と買い物をしたことを思い返す。
(……悪くなかったな)
二回目の買い物も、思いのほか楽しかった。
普段は一人で黙々と買い物するのが当たり前だったが、姉と一緒だと、少しだけ心が軽かった。
資料を片付けていると、突然――
「バァンッ!」
扉が勢いよく開き、派手な声が響いた。
「冨岡! 聞いたぞ! 彼女がいたらしいな!」
煉獄杏寿郎が息を切らしな突っ込む。どうやら宇随天元から聞いたらしい。
冨岡は無表情で首を傾げる。
「……違……」
宇随はにこやかに腕を組み、声を張る。
「派手にめでたいな! 祝ってやるぞ!」
冨岡はため息混じりに応える。
「だから……違うと言っている……」
そこへ伊黒小芭内が静かに前に出る。
眉を寄せ、低い声で鋭く問いかける。
「……噂は本当か? 冨岡、どうなんだ?」
冨岡は資料に目を落とし、冷静を装いながらも心の中で呟く。
(……皆、勘違いしてる……)
不死川実弥が勢いよく机を叩き、叫ぶ。
「冨岡ァ……テメェは絶対にねぇと思ったのにぃ!」
冨岡は肩をすくめ、淡々と答える。
「……違います」
職員室の奥、悲鳴嶼行冥は自分の席に座ったまま、静かにこの騒ぎを見守っている。
その落ち着いた視線に、冨岡は少しだけ救われる思いがした。
宇随と煉獄は止まらない。
伊黒も冷ややかに口を挟み、三方向から質問攻めを受ける。
冨岡は小さくため息をつき、心の中で再びつぶやく。
(……俺は何も悪くないのに……)
職員室は勘違いの嵐に包まれ、冨岡の平穏な月曜日は、完全に崩壊してしまったのだった。
フワリのちょっとした雑談
どう?初めてのノベル。
良い感じじゃない?この物語のために、たくさん時間使った。
感想かいてくれると嬉しい。
読みきりだから、余りいいね貰えないかもだけど、誰かが喜んでくれると嬉しい!