テラーノベル
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これは俺がDyticaに入るよりもずっとずっと昔
「ったくなんなんだよ‥‥」
木々の合間を駆け抜けて森を出る
いつまでもしつこい奴ら
どんだけ倒しても後から後から湧いて出て来やがる
もう何日こうしているかわからない
既に家からは遠く離れてしまった
別に定住するつもりはなかったが、こうもしつこく追われてしまうと休まる場所も探せない
なんでこんなに多くの妖がいるんだ?
振り向き何度か戦うと俺は山の方へと駆け出して行く
流石に足が遅くなって来た様だ
その時目の前に古びた大きな鉄の門が見えて来た
俺は一度しゃがみ込み、勢いをつけてその門を飛び越える
門の中‥‥
庭はとても静かだ
ここはどこだろう
誰かこの屋敷に住んでいるのか?
とてもそうには思えない
俺は庭から玄関に向かうとその扉に手をかけた
その時後ろから気配がした
と、同時に俺が開けた訳ではない扉が開く
「ギェェェェッ‥‥」
振り向くと目の前で体が裂かれた妖が煙に消えていった
俺の目の前にはその妖を一掻きで消し去った手のひら‥‥
俺はその人物から素早く距離を取った
「人んちで騒ぐなよ‥‥」
「‥‥誰だ」
「ここは俺んちなんだけど。お前が誰だよ」
「俺は‥‥」
綺麗な銀髪に赤い瞳
そして気怠そうにあくびをしている
「なんか変なのに追われてたみたいだけど?」
「‥‥‥‥助けていただいてありがとうございます」
「別に?あのくらい。お前とは違って俺強いから」
「‥‥俺だって弱い訳じゃ」
「その割には疲れて見えるけど?」
「それは3日くらい何も食べてなくて‥‥」
「ふーん‥‥うちの世話になりたいの?」
なんだコイツ‥‥
でも本音を言えば少し休みたかった
ただこの人も何者なのか‥‥
「いいよ。別に飯くらいだしてやるけど?」
「‥‥本当ですか?」
「来るなら来れば?好きにしな」
彼は一人で奥に行ってしまった
背に腹は変えられない
俺も彼に続いて屋敷の中に入っていった
屋敷はとても広く、薄暗かった
階段を登り彼について行くと食堂と思わしき部屋に入る
「サーシャ様‥‥その方は?」
「客人だ。飯出してやってよ」
「え?珍しい‥‥では今用意して参ります。サーシャ様はいかがなさいますか?」
「んー‥‥俺はいいや。まだ食欲戻らないし」
「ではスープだけでも‥‥」
「いらない。俺部屋に戻るわ」
「でも‥‥わかりました。お客人はこちらに座ってお待ちくださいませ」
「あ‥‥はい‥‥」
客人と呼ばれ、誰もいなくなった広い部屋の中
十数人が座れるであろう食卓にたった一人ポツンと座る
「‥‥毒とか入れられないだろうな」
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そんな事を考えているといい匂いが漂い始め、大きくお腹が鳴った
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コメント
2件
葛葉さんと小柳のペアありそうであんまり見たことなかったかも知れません!にしても題名が中のお話に負けず劣らずお洒落過ぎます!続き楽しみにしています