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すると音の主の足音は私の目の前でピタリと止まった。私はまだ怖くて目を開けれずにいる。だってそうだ、日が沈んだ山で辺りはほとんど真っ暗。怖いに決まってる。「君さぁーいつまで目を閉じてるつもりー?」声は成人男性の声だった。恐る恐る目を開けた私の前に私の顔を覗きこむように、目が微笑んでいる糸目の男が心配そうにこちらを見ていた。手には鬼灯のモチーフをした不思議はカンテラをもち、黒曜石のような黒くて艶やかな長い髪は後ろで一つ三つ編みされていた。私はすごく不思議に思った、だってこんな険しい山の中に住んでいるひとだったとしても衣服も一切汚れていない彼が不思議でしょうがなく変な顔をしていた私だったが、先に口を開いたのはわたしだった。「もしかしてあなたなの?」すると相手はキョトンとした顔したいた。全く状況が掴めないのも無理も無い。正直私はここに走って来るまで体力を使い過ぎた、最後の力をふり絞り私は言った「この遺書のことを知ってるでしょ? 仙人の鳳 陸さん。」ああもうだめだ、さすがに力が尽きてきた….ちょっと霞むそんな状況で彼は言った、「うん、そうだよ。君が追いかけてきた、紙の主は正真正銘僕だよ」彼はにっこりと微笑んだ。すると、もう疲労に耐えられなくなった私の体は私の意思に関係なく意識を失った。