テラーノベル
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パーティは始まったのか
俺はもうそんなのどうでもよくなってしまった
部屋に篭ったまま窓の外を眺めた
静かな波に月明かりが揺れる
その明かりをぼんやり眺めていると、そこに何か漂っているのが見えた
あれは‥‥
俺は車椅子で部屋から出て通路を甲板へと急ぐ
外に出て船の手摺りにしがみつくと、それは姿を現した
「‥‥っ!‥‥っ!」
「ロウ‥‥‥‥」
少し距離はあるがライの顔が見える
ライの表情は曇って見えた
「お前‥‥足があるんだな。だから声は出ない」
「‥‥‥‥」
そう
あの小瓶を飲んだからな
「‥‥ごめん俺‥‥こんなことになるなんて思わなくて。ロウ‥‥今好きな人と一緒にいるのか?」
「‥‥‥‥‥‥」
黙ったままライを見つめる
ライはわかっているかの様に話を進めた
「お前‥‥その人と結婚出来そう?結婚って言うか‥‥愛し合えれば良いのかも」
「‥‥‥‥‥‥」
それは無理だ
もう彼には相手がいたのだから
「なんで‥‥そんな顔してんの?ねぇ‥‥ロウ‥‥」
「‥‥‥‥‥‥」
俺は下を向き首を横に振った
「ロウ‥‥このままじゃお前が死んじゃう‥‥そんなの俺嫌だよ」
「‥‥‥‥っ」
死ぬ?
俺が?
何もしてないのに‥‥
「言い伝えだと愛されなかったら人魚姫は泡になって消えたんだって。俺‥‥長老に話したら‥‥これ」
ライが手に何か持ってる
海藻だけど‥‥
「これでロウの愛する人を刺して血を身体に浴びたら人魚に戻れるって」
「‥‥!」
そんな‥‥
今なんて‥‥‥‥
「ロウ‥‥わかるよ‥‥でもお願いだから戻って来て欲しい!」
ライが海藻の塊を俺に向かい投げつける
それは放物線を描いて俺の足元に届いた
そっと拾い上げると海藻を解く
中から出て来たのは柄の部分がボロボロに腐食しているのに、何故か刃の部分は鋭く光っているナイフだった
「ロウ‥‥待ってるから俺‥‥」
「‥‥‥‥‥‥」
ライの言葉にもう一度ナイフを見る
その次に顔を上げると目の前にライは居なかった
俺は好きな人を殺める事でしか生きられないと言うのか?
ほんの少しの興味でなんて事をしたんだ
でも彼のお陰で色んな物を見れた
そしてなにより彼に出会えた
だったら俺はどうすればいい?
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コメント
4件
ムズい決断 こや 幸せになって欲しい
結末気になるっハピエンもありだし好きな人を殺めてトラウマバドエンも好きな人が目の前で亡くなってトラウマバドエンも!妄想捗ります