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不破視点
体育祭当日、運動場はたくさんの人で溢れかえっていた
俺たちは生徒会 、前の役員テントで仕事をしている
かといっても、最初と最後だけだからテントにいるか、団のところに戻るかは自由だ
だから俺は団テントに戻って、ローレンと話している
「体育祭かぁ…疲れた…」
【ふわっちまだなんもしてないでしょ…?】
「なんもしてないからつかれるのにぃ…」
【なんか分かるかもなw】
司会の人が競技をいって、選手が入場する
「最初がリレーなんだ、葛葉でるじゃん」
【あの人足速いもんな】
葛葉によるとアンカーをするらしく、始まったときに葛葉の団はスタートが遅れ、最下位でまわってきていた
「…半周ぐらい差あるけど」
【ははッwこんぐらいすぐ抜けるんじゃね?】
案の定、最下位からだんだんと追い上げ、一位でゴール
女子からは歓声が上がってる
「もてたくないっていいながらもてるようなことするよね」
【それふわっちがいう?】
<不破くん、次出番じゃない?>
俺らが話していると、横からゆきさんの声が聞こえた
「え~…もう…じゃ行ってくるわ」
【いってら】
<頑張ってね>
俺は二人に手を振り、入場ゲートに行く
そのとき、多分戦うことになるであろう相手から声をかけられた
A男〈お前さ、もててるからって調子乗んなよ〉
「…なぁに?嫉妬?」
嫌味っぽく言い返してやった
A男〈…チッ、負けたらゆきさんに話しかけんなよ〉
「あ、好きなんだね」
A男〈…〉
図星だったらしく、そいつは黙り込んでしまった
しばらくすると、入場の合図がでた
俺たちはスタートラインに並び、出番を待つ
最後の走者で、しばらく待機だ
他の人たちみてると、借り物…というよりかは借り人だった
出番がきて、選手紹介を終えたあと、スタートの合図が勢いよくなった
お題の箱の前にいき、手でとる
それを確認したのち、俺は団テントに走った
あいつはというと、お題をみてから走り出し、もう既にゆきさんに話しかけていた
女子や男子からの冷やかしの声も上がってる
俺は団テントを眺め、探してる人物がいないことを確認した
「…はぁ 」
でかいため息をついて、方向を変える
向かう先は決まっていた
「なぁ、いつでも借りられるんでしょ?」
その人物は俺を見るなり口をあけていた
「…なにその顔、こっちは勝敗かかってるんだけど」
『あ…まさかほんとに来るとは思ってなくて、行きますか』
椅子から立ち上がったあきなの手を俺は掴んだ
『はぇ!?』
彼の声なんて気にとめず、手を引いて走る
最初は焦っていたあきなだったが、俺の速さにはついてこれるくらいの足の速さをもっていたらしい
そして、ぎりぎりであいつに追い付き、一着でゴールした
〖えー1着はふわっちか〗
順位の旗を渡してきたのはひばりだった
「どこ行ったかと思ったら役員があったのね」
〖もしかして探してました?〗
「いや、普通にいなかったから」
ひばりから指定された場所にいって腰を下ろす
ひばり曰く、この後はお題の確認があるらしい
『お題、なんなんですか?』
「どうせあとでいうことになるんだから」
五位の人から順番に発表していく
そしてあいつの番になったとき、彼はマイクをもって堂々といった
A男〈俺のお題は!好きな人です!〉
耳まで真っ赤にしてそいつはいう
ゆきさんも、反応に困っている
A男〈ゆきさん!好きです!俺と、付き合ってください!〉
全校生徒からの歓声が上がり、注目はそっちにいっている
まじか…まさかほんとに告白するとは…
『…』
その歓声を破ったのはゆきさんの声だった
<ッごめんなさい、気持ちには答えられない>
心のどこかで、安心した自分がいた気がした
<で、でも!いまの関係でいたいとは思っています!>
そうはっきりといったゆきさん
A男〈あ、そ、そうだよな…ごめん…俺も、いまのままで… 〉
困惑の表情を浮かべ、言葉を詰まらせながらいっていた
そんな気まずい空気を破るために、ひばりはすぐに俺らにマイクを回した
「あ…っと」
突然のことに驚き、反応が遅れる
「俺のお題は…」
「こ、後輩…です」
お題の用紙をみせる必要はなかった
だから、俺はマイクをもっていない手で、紙を握り潰していた
〖…お題の間違いはなし、と、不破さん1着です!〗
拍手と共に歓声が上がる
『好きな人…とか言ってくれてよかったのに』
「そしたら違う人連れてくるよ」
『…です、よね』
何個か競技が進み、次は二人三脚だった
「ひばり達がでるんだってな」
【これ意外と楽しみ】
俺らの団テントでは、さっきの告白の話でもちきりで、ゆきさんを取り囲んだ人の群れができている
【でもよかったな、告白、OKしなくて】
「だからそんなんじゃないって」
ニヤニヤしながら見てくるローレンをスルーして、俺は競技に目を向ける
ちょうど、あきなたちの出番だった
「いや、あいつ…」
三枝視点
『ひば、大丈夫?きつくない?』
〖ちょーどいいぐらい!平気だよ〗
俺はスタート位置について、ひばりと足を結んでいた
〖あきにゃは平気?緊張してない?〗
『大丈夫……じゃないかも…』
〖緊張には弱いもんねぇ〗
入学したときのタイム測定、あまりにも緊張のせいか盛大に転んでしまった
そのせいで大幅にタイムが減って、ひばりに誘われてやるこの二人三脚でも、練習から失敗続き
クラスからは絶対負けそうだとかなんだとか言われて、ひばりは運動神経いいから余計に足引っ張っちゃうし…
だって回りの人が俺らに注目してるんだよ?怖いじゃん…
そんなことを考えてるうちに、だんだんと順番は迫ってくる
『うぅ…やばいな…』
〖大丈夫!いつも通りいこ?〗
こうやってスタート位置に立った今も、俺の足は震えている
失敗、したらどうしよう…
そのとき、遠くから声が聞こえてきた
回りの雑音で遮られたけど、はっきりと聞こえた
【「二人とも!頑張れー!」】
〖あ!ロレさん!ふわっち!〗
ひばりがそっちを向いて手を振る
不破先輩は俺と目が合うなりガッツポーズをしてくれた
『…頑張ろ』
〖え、切り替えはや〗
ピストルがなり、一斉にスタートする
『〖12、12…〗』
二人でカウントしながら進んでいく
順調にできて、なんとか3位でゴール
『あぁー!疲れた!』
〖お疲れぇ~、はやかったね〗
『一位じゃなかったけどね…』
〖これで優勝は決まりでしょ、頑張ったし〗
『あ!記録いかないと!』
〖生徒会か、頑張れ!〗
競技が終わるなりもうダッシュで本部に戻った
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