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不破視点
…体育祭が終わり、たくさんの生徒たちはもう帰った
残って るのは生徒会だけだろうか
かといっても、叶さんと葛葉は地域の活動にいっている
俺たちも先ほど仕事を終わらせ、家に帰っていた
となりにはあきなもいる
『いやー優勝できて嬉しいですね!』
「二人三脚頑張ってたもんね」
『そういう不破先輩も、借り物競走?頑張ってたじゃないですか 』
「…ちょっとね」
その時、後ろから声が聞こえた
<不破くん?>
俺とあきなは反射的に振り返った
「あ、ゆきさん」
<こっちなんだね、家…えっと、その子は…?>
『え…っと、1年の三枝明那です 』
<私は不破くんのクラスメイトの柊ゆき、よろしくね>
そうやってあきなに笑い掛けているゆきさん
「…家ここら辺なの?送ってこっか?」
<いや、そんな申し訳ないからさ>
『…ふわせ』
「今日は災難だったもんね」
<まぁね…w自分が告白されるなんて思ってなかったから>
「ゆきさんもてるもんね」
<もてるだなんてそんな…不破くんだってもてるでしょ?>
「俺はそんなに」
<えぇ~?嘘だぁ…wでも私は付き合うなら不破くんみたいなひとがいいなぁ?>
そういって俺の顔を覗き込むようにみてきた
「…え」
それってさ、期待していいヤツ…?
俺が言葉を発しようとした瞬間、それは遮られた
『あ、あの!!…えっと、俺、すぐそこなんで、帰りますね…』
「あ、そっか、じゃあな」
『お疲れ様です』
あきなはゆきさんにお辞儀するなり逃げるように去っていってしまった
「…どうしたんやろ」
<じゃあ私も、買い物頼まれてるからじゃあね>
「あ、うん、また 」
ゆきさんを見送ってから、俺は家へと帰った
三枝視点
俺は家に帰るなり、勢いよく玄関をしめた
『ッ…は…』
自分でも、心がいたいのが分かる
最近は嬉しいことがたくさんあった
不破先輩に名前で呼んでもらえたこと、借り物競走では、俺のところにきてくれたこと、そして、応援してくれたこと
…嬉しいのに、借り物競走のとき、不破先輩はゆきさんのところに向かっていた
そして、他の人が話しかけてるのをみて、俺の元へきた
結果発表のときだってそうだった
ゆきさんに男子生徒が告白したとき、今までみたことのないようなほど、ショックを受けていたこと
そして、ふったのをみて、安心していたことも
さっきもそうだ
俺のことなんか見えてないようで、ゆきさんにきたいしちゃって
確かに、ゆきさんはもてるし、不破先輩と関わってきたときのほうが多い
なにせ女の子なんだ、男同士の恋愛よりも、ずっといい
叶わないって、分かってるよ…
『そんなの…ッ最初から分かってたんだ…』
俺は玄関に背中を預け、声を抑えながら泣いた
泣いたのは、いつぶりだっただろうか
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