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#オカルト
リユ
7
聖次
693
第8話「槍の正体」
匠との甘い時間を大して過ごせなかった華奈。疲れ果てて部屋で休んでいると、昼間お焚き上げで消え去ったはずの「槍」の怪異から脳内に直接脅迫が届く。
華奈は抵抗し、スマホを鼻の頭で押し込んで匠にメッセージを送信するものの、不可視の力によって深夜の本牧神社境内へと拉致されてしまうのだった。
華奈からの不穏なメッセージと怪異の声に呼び出された匠は、刀を携えて境内に駆けつける。何事もなく意識を取り戻した華奈は、匠の姿を見るなり胸へと飛び込み、心の声をダダ漏れにしながら愛を炸裂させる。思わぬ「Cカップ」の破壊力に、匠は赤面を隠せない。二人の甘酸っぱい空気に痺れを切らした槍の怪異に対し、匠は容赦なく出雲神速剣・二の形「斬首」を繰り出そうとする。
すると脳内に少女の悲鳴が響き、槍の住人は「メアリー」と名乗る。頑なに正体を明かそうとしない槍メアリーに対し、匠は昼間に見つけた「特定の敏感な箇所」を指先や刀の峰で愛撫するという、前代未聞の尋問を敢行。精神が崩壊したメアリーが降伏の叫びを上げると、光の粒子と共に、恥ずかしさで顔を真っ赤にした半透明の金髪美少女が姿を現すのだった。
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第9話「絶体絶命のメアリーは炭になるか、真実を話すか」
本牧神社の境内で実体に近い姿を現し、美貌を武器に優位に立とうとしたメアリー。しかし、主人公の匠には一切通用せず、本体である槍をごうごうと燃えるお焚き上げの火の中にダイレクトに投げ込まれてしまう。
限界を迎えたメアリーは涙と鼻水を流して降伏し、自国が魔族の侵攻で滅亡寸前であること、その救済のために匠を「勇者」として召喚しようとした計画をすべて白状した。必死に同行を乞うメアリーだったが、自身の研鑽にすべてを捧げる匠は「むかついているから」と一刀両断で拒絶。
その夜、道場の神棚に放置されて泣いていたメアリーに対し、守護神アングィスは頑固な男を落とすための確実な手段として「夜這い」による籠絡を提案する。
匠の体型を「貧弱で不細工」と嫌悪し、純真乙女として激しく拒絶するメアリー。しかし、アングィスから「故郷が跡形もなく消され、民が全員首を吊るされる」という残酷な現実を突きつけられる。故郷を救うため、メアリーは計り知れない羞恥と屈辱をこらえ、ついに匠の寝室へと忍び込む覚悟を決めるのだった。
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第10話「華奈と眼帯泥棒猫」
深夜の道場にて、守護神アングィスの力により一時的にメアリーは生身の肉体を取り戻す。右目に怪しい眼帯を纏った姿で現出した彼女は、故郷を救うための「夜這い」作戦に躊躇し、アングィスに対して被害妄想全開のマシンガントークを展開。アングィスの精神をズタズタに疲弊させながらも、意を決して匠の寝室へと向かう。
道場の出口でメアリーの前に立ち塞がったのは、日本刀を構えたヤンデレ全開の幼馴染・八雲華奈だった。華奈自身も「匠に逢いたいが、深夜はNGなので槍の監視という名目で護身用の日本刀を持って侵入した」という脳筋ロードマップでその場にいたため、メアリーから「片思いの夜這い」と煽られて激昂。「匠を取られるわけにはいかない」とマジモードでメアリーの殺処分に動く。
剣技のないメアリーは火事場のクソ力で道場内を逃げ惑い、見かねたアングィスが魔法障壁を展開する。しかし、華奈は無自覚に「気」を刃に纏わせ、出雲神速剣・一の形「瞬撃」を炸裂。神の障壁をガラスのように粉砕し、メアリーの喉元に刃を突きつける。
絶体絶命の窮地に追い込まれたメアリーは、アングィスの警告を受け、右目の黒い眼帯を外して玉虫色の瞳を解放。高密度の魔力の槍「ソウルランス」を現出させて華奈の心臓を狙うが、華奈はそれを鋭く弾く。道場にヒリヒリとした緊張感に満ちた間合いが生まれ、戦闘は次話へと持ち越される。
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第11話「女の意地のぶつかり合い」
道場内では、実体化し「ソウルランス」を操るメアリーと、日本刀を構える華奈の死闘が続いていた。自在に伸縮し瞬時に再生する魔法の槍に対し、華奈は決定打を欠き、防音構造の道場ゆえに周囲の助けも期待できないジリ貧の状況に、焦りを募らせる。
メアリーは没落の元凶となったトラウマの異能「破滅の魔眼」の解放をためらいつつも、華奈と激しい交渉を交わすが決裂。二人は相打ち覚悟の一撃を決意し、最高速度で肉薄する。
二人が激突するまさにその瞬間、異変を察知した匠が引き戸を開けて道場内に踏み込んでしまう。突撃の慣性は止められず、最悪の間合いに飛び込む形となった匠の身体を、双方の刃が前後からはさみ込むように貫いた。華奈の日本刀は匠の背中から心臓を深く突き刺し、メアリーのソウルランスも胸へと吸い込まれてしまう。急所を破壊された匠の身体から大量の鮮血が噴き出し、床へ崩れ落ちる。
狂ったように泣き叫びながら決死の止血を行う華奈と、治癒魔法でかすかな光をかざすメアリー。しかし溢れ出る血は止まらず、過酷な異世界を生き抜いてきた元貴族のメアリーは冷徹に現実を見据え、能面のような無表情で華奈に「お別れの覚悟」を促すのだった。
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第12話「死別そして決断」
激しい内臓損傷により、メアリーの治癒魔法も虚しく、匠の命の灯火は消えかけようとしていた。自らの死を悟った匠は、絶望する華奈を優しく抱きしめ、最期にキスをねだる。死の間際に互いの深い愛を確認し合い、二人が静かに唇を重ねた直後、匠は安らかな表情のまま息を引き取った。
悲痛な涙に沈む道場で、守護神アングィスの一喝が響く。魂が肉体から完全に離れる前に、異世界への「勇者召喚」に応じれば肉体を再構成して助かる可能性があるという。元の世界へ二度と戻れないという条件に対し、華奈は迷うことなく「地獄の底にだって一緒に行く」と決断。
メアリーも助かるなら自分の魔力を使っても構わないと宣言。そして三人は深夜の道場から姿を消し去った。
生と死の狭間である「ユートリア・冥府」にて、アングィスとメアリーは最上位蘇生魔法「リザレクション」を発動。しかし、匠が地球で積み上げた剣術と精神の強さが規格外だったため、異世界のシステムが許容量を超えてエラーを起こす。
魂の崩壊を防ぐための特例措置として、世界法則は匠の能力値を限界まで圧縮し、異例の『レベル1.0』に強制固定される。意識を失ったままの匠と華奈の魂魄は、世界法則が地球から「ユートリア」へと置換され、無機質なシステム音のなかで異世界へと定着していく。
血と絶望の果てに、出雲無双流の剣士が異界の地で新たな運命を切り開く旅が幕を開けるのだった。
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第13話「世界観と三大国家の現状」
舞台は地球の中世過渡期に似た、魔法と魔族との戦争が続く異世界「ユートリア大陸」。この世界では【Lv666】が生物の限界点とされ、突破者には『リミットブレイク』の称号が与えられる。
フィルモア王国(人間領)
若き冷徹な覇王・ミラードが治める強大な軍事国家。魔族領の一部を占領する勝利を収め祝賀会に沸くが、ミラードは使い物にならない「停滞した勇者システム(ポンコツ勇者ども)」に苛立ち、根底からの叩き直しを厳命する。・
ウィシュランド魔法皇国(獣人主体)
純白の髪を持つハイエルフのデゥエンディが治める多種族国家。今回の対魔族戦でも大きな功績を挙げたが、元首であるデゥエンディは見た目の美しさに反して、強欲・戦闘狂・好色(巨乳好き)という極めて癖の強い性格をしている。
工業国家ツヴェルク帝国
ドワーフの総統ヨハネが率いる、技術力に特化した実力主義国家。色恋に目もくれない堅物のヨハネは、理想とする「極限の剣術」の負荷に耐えうる、ミスリルをも凌駕する未知の新素材(鉄)の開発に執念を燃やす。
魔族領の苦悩と神々の動き
魔王城実直で男気溢れる平和主義者の魔王レオンは、人間族の知略に敗北し頭を悩ませていた。外見とは裏腹に部下想いな彼は、散った戦友に祈りを捧げつつ、共に背中を預けられる強力な相棒を渇望する。
絶対神サーペントの居城
この世界の頂点に君臨する唯一神サーペント(大蛇)は、魔族の敗北とそれに伴う民の信仰心の低下を危惧する。状況を打破するため、腹心の部下である「アングィス」を至急呼び出すことを決意するのだった。
コメント
1件
うわっ、第14話で一気に8~13話のダイジェストを読める形になってるんですね。匠が華奈とメアリーに前後から貫かれるシーン、あらすじだけでも胸が締め付けられました…。そこで死を覚悟して華奈にキスをねだるところがもう、切なくて。でもそこから異世界転移+レベル1.0固定という展開に持っていく構成、めちゃくちゃ好みです。そして世界観説明で出てくる魔王レオンが「平和主義者で部下想い」ってギャップに惹かれました。アングィス呼び出しの伏線も気になる…!続きが楽しみすぎます。