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さち
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すいらん
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#すち受け
瀬那
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朝、小鳥の声で目が覚める。外を見てみれば、まだ日が昇ったばかりで。少し早い。
けれど、二度寝して寝坊もしたくないので、すぐにベッドから起き上がる。
人形がいっぱいいるだけの…一人っきりな寝室がいやで、すぐにリビングの方へ移動した。
明日から、またソファーで寝ようかな…なんて、適当に考えながら冷たい廊下を歩いていく。
ベッドでねたのは久しぶりかもしれない。いつも、リビングのソファで寝ているから、なんだか変な感じがする。
リビングへ行っても、やはり人はいない。両親は外国で仕事をしていて、中学3年の時からずっと一人、この家で生活しているからだ。諸々の費用は親が持ってくれているし、生活費も親が出してくれている。
…不自由はないけど、少しだけさみしい。
❤️「はぁ…早めに支度終わったなぁ…。」
昨日、俺の家まで送り届けてくれた先輩。明日、朝に家まで迎えに来ると言ってくれた。かっこよくて、俺のあこがれの先輩…。
❤️「…たのしみ、だなっ……。//」
そんなことを考えながら、朝日に照らさせる先輩の姿を想像して、少しニヤニヤしてしまう。
顔が熱くなるような感覚をかき消すように、バシャッと顔に冷たい水をかけた。
着替えも終え、朝食も食べ、いつもより丁寧に朝の支度を終わらせた。それも、いつもより時間に余裕がある。
ワクワクした体は、動かないと気がすまないらしい。
さらに時は流れ、時刻はそろそろ7:30。そろそろ学校を目指さないと、遅刻してしまうギリギリの時間帯。
突然、インターホンが軽快な音を鳴らす。
ピーンポーン
❤️「っ……。」
少し緊張し、こわばる体。カバンを持ち、ゆっくりとドアを開けた。
💜「…よっ、なつ。はよ。」
❤️「ぉ、おはよぅございますっ。」
💜「んっ、行くか。」
並んで歩き、またいつもの駅まで向かった。さみしい一本道、朝日が照りつけ光を反射したアスファルトは穏やかな色をしている。
💜「あったかくなってきたな…。」
❤️「そっすね、」
💜「…っと、なつ。」
❤️「はい?」
💜「……そろそろ、走らねぇと電車遅れるかも。笑」
❤️「はぁっ…!?」
💜「ははっ、笑 走るぞっ!」
❤️「ちょっ…俺体力ねぇんだって!!」
2人で走りながら、ギリギリで電車に乗り込んでいく。そのまま、なんとか部活に遅刻せず、教室に駆け込むことができた。
※ ※ ※
💜「はよ~。」
❤️「ぉ、おはようござぃま……」
🩵「あぁ!なつくんっ!!」
❤️「って…、こさめやん。」
こさめは俺と幼稚園に入園する前からずっと親絡みで仲が良くて、この高校で唯一、顔知ってるやつ。
元気で明るく、ムードメーカーで。高校生とは思えないようなあざとさとピュアさを持った猿。
小学生の頃は、可愛いだの。甘やかしたいだので、いろんな人が周りに集まっていて。同級生から、モテモテなんだな…なんて、思っていたけれど。
中学生になると、キモいだの媚びすぎだのでだんだん孤立していった。
構ってや、あざとさはあったし…そういうのが加速してた時期だから、人は寄りたがらなかったんだろう。
でも…そんなこさめのこと、俺は嫌いじゃなかったし。…むしろ、ちょっとそういう明るいところ好きだったし。
だから、中学時代はこさめと2人っきりでよく過ごした。
二人して教室の隅っこで、ボッチ界隈してたわけだ。
そのこさめの隣にいるのは、こさめに負けないくらいピュアそうな大きな瞳を向けてくる、犬っぽいやつ。
💛「ぇっと…はじめまして?」
❤️「あ、はじめまして…?」
🩵「こさの友達!昨日、ラインで行ったでしょ??」
ニコッと笑いながら、こさめが元気に述べる。相変わらず、コミュ力だけはバケモンだな…なんて思う。
💛「 “ 王賀 尊 ” ですっ!」
❤️「ぁ、こさめがお世話になってます。」
💛「いやいや、ホンマに…。」
🩵「ちょっと!!」
こさめが不満そうに、むっと頬を膨らませながら、みことの方を見つめる。
そんなこさめをみて、笑いながら軽く流しているところを見ると…結構扱いに慣れてそうだった。
ネット上で、結構やりとりしてたんだろう。
入学式から休んでいたこさめにとって、心強い味方のはずだ。
💛「っていうか、俺にもタメ口でえぇよ?笑 クラスメイトやし…。」
❤️「ぇ、そうなん?」
🩵「ぇ、知らなかったの…!?こさたちと、同じクラスだよ?みこちゃん。」
💛「近くの席、おったやんっ!!」
ワンコ2人に挟まれ、むっと不満そうな顔を向けられている。
だって入学式の時から、こさめもいないし周りも誰かわかんないし…顔を見るなんて、こわいやん…。
なんて言い訳してたら、こさめに煽られた。
❤️「とにかくっ!よろしくみこと!!」
💛「ぁ、うん!よろしくなぁ、なっちゃん!!」
何とか勢いでその場を収め、無事1人しゃべれる友達が増えた。少しうれしくなり、ニコッと笑みを浮かべる。
ニコニコとこちらに笑いかけてくるみことが、マジモンの犬のように見える…。尻尾と耳生えてるわ……。
❤️「…そういえば早かったんだな、お前ら。ここ来るの。笑」
🩵「へへっ、こさめ天才なのでねっ!」
💛「うぉい!誰のせいで、駅で15分も待たされてん!!」
🩵「あれ?こさめってば、うっかりさん✩」
俺を取り囲み、ワイワイと盛り上がる人たち。いるま先輩はこちらを見ては、すこしだけ首を傾げている。誰だろうかと、不思議に思っている様子だ。
❤️「ぁ…昨日喋ってた、友達の。」
💜「ああ、なるほどな。お前らが…」
マジマジと顔を見つめながら、ニコッと笑いかけている。
🩷「…ほんと、すごいよこさめ。」
顔を下に向け、なんだか深刻そうに述べるらん先輩が、ゆらゆらとこさめの方に近づいていく。
🩷「こんなに…こんなにかわいい人類見たことないっ!!天使っ!」
🩵「…この先輩、いつもこんな感じなの?」
らん先輩がこちらにすり寄ってきては、くねくねと気持ち悪い動きをしている。
❤️「いや、昨日はこんなんじゃなかった…。」
🩷「こさめぇ〜可愛いねぇ~♡」
🩵「らんくん、気持ち悪いよっ!」
🩷「ふぐっ…!?…結構ダメージ……。」
燃え尽きたように膝をつき、その場でへたり込んだ。
❤️「…何やってんだこいつ。」
つい敬語を忘れて、その場にうずくまる先輩の姿を見つめながら、一年生たちは引いている。
💚「あはは、ダメだよぉ…らんらん。ごめんねぇ?らんらん、かわいい男の子に目がなくて…。」
🩷「おい、それじゃ俺が変態みたいだろ。」
バッと勢いよく顔を上げ、すち先輩の方を見詰めた。
💜「いつもと変わんねぇだろ。」
🩷「おい。」
💛「あ、あはは…。笑」
みことが苦笑いをしながら、向こうの方で言い合い、煽り合う先輩を見詰めている。
🩵「あっ!!」
突然こさめが大きな声をだし、びっくりして体をびくっと震わせた。
🩵「こさめ、名前言うの忘れてた!!こさめってば、うっかりさん!✩」
このセリフはこさめが中学時代から使っていて、中学時代いつも皆に冷たい目をされてスルーされるのがオチなセリフ。
俺は、もう何千回と聞いたから、そろそろ飽きてきた。笑
🩷「こさめぇぇぇ〜〜!!かわいいよぉ!」
けど、いつのまにかこさめの厄介オタクが湧いたらしく…今回はスルーされることなく、拾い上げられる。
こさめは、いつもの反応とちょっと違ってやりにくいのか、ちょっとだけ顔を赤らめ珍しく恥ずかしそうにしている。
先輩やみことは、そのことに気がついていない様子だ。相変わらず、俺以外に感情とか表情の変化見せずに、可愛くいようとするの得意なんだよなぁ…やっぱ、あざといこいつ。
🩵「こさめ、 “ 雨乃 こさめ ” ですっ!なつくんに誘われて、ボーカルしに来ました!!歌うの好きですっ!」
🩷「まだ歌聞いてねぇけど、ファンになりそう…。」
💚「はやいよぉ。笑」
🩵「…で、なつくん!こさめたちでバントやるの?」
💛「うぇっ、そうなん…?」
❤️「ぇ、きいてねぇの??」
キョトンとしているみことをみて、驚く。相変わらず、ちょっと抜けてるのかわざとなのか…こさめが伝え損なっていたらしい。
💜「おいおい、大丈夫かよ…。笑」
🩵「っていうか、バンドって三人でできるの…?」
❤️「ぁ、いや……。」
そういう俺も、こさめに先輩たちとやることを伝え忘れていた。
💚「俺らといっしょにやるんだよ。笑 …あ、さっき来たこの子はいるまちゃんね。」
💜「んっ。」
💛「うぇぇっ!?女の子なんですか!」
💜「◯すぞ。」
💛「ぅぇっ…?」
うん。多分、ちょっとアホなんだと思う。
❤️「ぇっと、俺はなつ。一応ギター志望だけど、初心者……。っていうか、未経験。」
💚「すちだよ。小さい頃からピアノ習ってて、ここではキーボードやってるよぉ?」
🩷「俺はらん。ギターやってて、普通に経験者。タブ譜さえあれば、ある程度何でも弾けるよ?」
💜「いるま。去年ベース買って、練習中。」
🩵「ボーカル志望ですっ!!歌うの大好き♪…でも、バンドじゃ歌ったことないから、未経験ですっ!」
💛「みことです!ぅぇっと、中学の時に文化祭でちょっとだけドラム演奏したことありますっ!!結構、小さい頃からやってて…経験者です、なんでもたたけますっ!」
そんな感じで賑やかな自己紹介を終わらせ、無事、みこととこさめもバンドメンバー&軽音楽部の部員になった。
※ ※ ※
そうして月日は流れ、夏休み明け。曲を決めたり、遊んだり…バンドの練習をしたり。いろんなことがあった夏を終え。
俺らは……ステージに立とうとしている。
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