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そして、夕方になる。
私はできるだけ、困惑を見せずに、お茶を啜り、適当な雑談をしていた。
そんな時、
???「あの…すいません…」
そこに1人の少女が表れ、魔理沙とレミリアが目を丸くする。
何せそこにいたのは、
魔「おい霊夢、これってお前が言ってた、」
レ「リア、よね?」
そこに立っていたのは、他でもない、私が言った特徴と完全に合致している存在。
リアだった。
リ「え?私のことを知ってるんですか?」
リアがそう困惑する。
レ「貴方、悪いけど名前を聞いてもいいかしら?」
リ「へ?あ、あぁはい、神月 リアです。」
魔「やっぱりか…」
リ「えぇ?えぇ?」
リアの困惑を横目に、これまた別の困惑をする2人。
その3人を見て、私は今自分に起こっている『繰り返し』について話す事にした。
霊「3人とも聞いて、実は私………」
そこから、今まで起こったことの全てを話した。
その結果…
魔「繰り返し!?嘘だろ…マジかよ…」
レ「にわかには信じ難いけど、情報的に間違ってなさそうね。」
リ「え、えぇ!?そんなことが起きてるんですか!?」
3人とも一応信じてはくれた。
霊「えぇ、本当に怒っているわ、そして解決策ももう考えているわよ。」
その時私は既に、この状況を打破する方法を思いついていた。
レ「あら?聞かせてもらっても?」
レミリアが即座に反応する。
それに続き、他の2人も聞く姿勢に入った。
霊「私は寝て起きたら、既に今日を繰り返していた。それなら、今日はみんなここに泊まって、3人とも寝ないで明日に備えるってのはどう?」
魔「なるほど、その手があった。」
レ「それなら、夜が明けて巻き戻ってたとしても、巻き戻った事実を共有出来るわね。」
レ「よく分からないけど、やります!」
そうして、作戦は決行される事になった。
そしてその日の夜。
霊「用意は良いかしら?」
レ「えぇ。」
魔「バッチリだぜ。」
時間は11時。
私たち3人は、
レミリアが外、
魔理沙が神社前、
私が神社内、
という完全常備でその夜を迎えた。
そして待つこと数時間。
未だ異変は無い。
因みにリアは関係無い被害者という事で、かなりやる気ではあったが、床に就いてもらった。
そこから、更に時間が進み、3時あたりになろうとした時だった。
異変が起こる。
霊「ぐぅ!?これは…!?」
なんと、リアが急にオーラを纏い、起き上がったのだ、
しかし目は閉じで、寝ている状態、操られてでもいるのか!?
次の瞬間、リアに向かって星が飛ぶ。
飛ばしたのは魔理沙だった。
魔「お前が元凶か!少々眠ってもらうぜ!」
それに迎撃するように、レミリアが駆けつける。
レ「もう寝てるけどね!!」
そう言って、魔理沙の後ろから弾幕を更に飛ばす。
私の言葉を信じてくれていた2人は、私よりも周りをよく見、リアの事も疑っていたのだ。
そうして、リアに弾幕が命中しそうになった次の瞬間、
世界が闇に覆われた。
魔「ぐぅ!?」
レ「何よこれ!?」
その弾幕が届く前に、リアは体から闇を解き放ち、全てを飲み込んだのだ。
霊「魔理沙!!レミリア!!」
私は必死に2人へと手を伸ばしたが、その手が触れる前に、
全てが闇に飲まれてしまった。
終わった、これは死ぬ。生き残れない。
そんなことを闇の中で考えていると、
目の前に少しだけ光が見える。
あれに手を伸ばされば、私は全力で手を伸ばした。
藁にもすがる思いで、必死に、そして掴んだ。
光を掴めたのだ。そして、そして…
霊「はっ!?」
そこで目が覚める。
霊「戻って…きた?」
辺りを見渡すといつも通りの神社。
どうやら戻ってこれたようだ。
ひとまずは生還に安堵し、次に来るのは、この異変への対処法。
同じ時間が永遠に交わる異変…
『交時同録』(こうじどうろく)
とでも言おうか。
そんな異変に私は頭を抱えていた。
どうやって解決する?
私たちだけでは勝てない。
相手は何もかもを飲み込む。
何が起きたからは分からないが、おそらくリアは見る限りは被害者。
殺す訳にはいかない。
何とかリアを殺さず、能力を封じなければ。
そんなことを考えていると、ある人物が到着する。
魔「おーい!霊夢ー!遊びに来たぜ!」
よく聞けば、同じセリフを繰り返し言って登場していた魔理沙だ。
とりあえず、彼女とレミリアには事情を話しておく必要があるだろう。
だが、やはり疑問は残る。
他の2人、いや、みんなの記憶が消える中、何故私だけに記憶が残っているのだろう?
他に記憶が残っている者がいるのなら、とりあえず博麗神社に来るはずだ。
それをしないなんて、余程のバカか、一日のほとんどを寝て過ごしてしまっているくらいだろう。
とりあえず、山ほどある悩みは置いといて、魔理沙に、その日起こったことを話すのだった。