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虐待、いじめ注意 ⚠︎
ぼくはきっと、望まれた命じゃない。ぱぱが死んでから基本、ままは家に居ない。あるのは数円の食費と抜け殻みたいな家だけ。
ご飯はまともに食べれないし、学校の給食だけがぼくのお腹を満たしてくれる。
けど学校でもぼくはひとりぼっち。同じクラスの子には靴を隠されるし、変なあだ名で呼ばれるし。ぱぱに買ってもらった自慢の黒いランドセルも、今となってはボロ雑巾みたいになっちゃった。
「 べつに 。…… すていぬ 、ひろっただけ 」
ぼくの心を救ったのは、彼の言葉だった。
ぶっきらぼうで、到底いい言葉とは思えない。
けどあの日、ずぶ濡れのぼくの手首を掴んで強引に、でも簡単に拒否出来て逃げれるような強さで家に招いてくれたこと。髪を優しく、やわらかい手付きで濡れた髪をタオルで拭いてくれたこと。全部全部、彼がしてくれた事はぼくにとって、経験したことない初めての感覚。
そして人生で初めて、この子の中で生きたいと思った。
すき、好き、大好き 。だいすき、だいすきだいすきだいすき ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯