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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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お久しぶりです虚構です。

こういも書きました

長いし暗いけど楽しんでくれたらありがたいです



今日はいい天気

ふかふかなベッドに大好きなひかりちゃんにりっちちゃん……

大好きないもむしもとなりで寝ていてくれたらもっと幸せなのになあ

よ〜し!いもむしにあいにいこ!


そういつもの様に元気に外に飛び出した。

少し走ると見覚えのある緑の服を着て仮面を付けている男の姿があった


「いもむしおはよぉ!」


「あ、こうたん、お前どこにでも出くわすんだな

どうせ研究室今日もいくんでしょ?」


「そう!!早く行こ!」


道中も他愛もない会話が続いた

すこし睡魔が襲ってきた、いもむしとお話してるだけなのになぁ、


━━━━━━━━━━━━━━━


ん、、ふぁ〜……ねっむいなぁ、

今日はいい天気ふかふかなベッドに大好きなひかりちゃんにりっちちゃんにいもむし!

大好きなペットに囲まれて幸せ


いもむしはペットじゃない?

さっきの話はただのこうたんの夢のお話

本当のいもむしはこうたんが作り出した芋虫に近い存在

ペット達は言葉を喋らないががこうたんは家族のように可愛がっていた。

特にいもむしは特別可愛がった

他の人に冷ややかな目で見られながらも研究室に連れていくほど、

触手の研究想像以上に早く進んでる、


「ねーいもむし!僕が自由に触手出せたらかっこいいと思わない?」

「…………」

「やっぱりしゃべってくれないかぁ

僕の研究で生まれた子だからしゃべってもおかしくないんだけどなぁ、

んー、あれ取ってこよ〜」


身長が低めのこうたんは棚に手を伸ばし色々な薬品達を漁る

探すのに苦戦していたこうたんの頭の上に載せていたいもむしがいないことに気がついた

もしかしたら踏んずけてしまったかも、そう脳裏に過った


「いもむし!?どこ?」


辺りをキョロキョロしていたら棚にいもむしが乗っている探すのに苦戦していたこうたんを小馬鹿にしているようにも見える


「僕から降りたらダメじゃん僕が怒られちゃうじゃん!」


そうこうたんがいうといもむしはこうたんが探していた薬品を棚の後ろから押し出した


「うぇ!?なんでわかったの?えへへ、ありがとね!」


いもむしを頭に乗せ背伸びをし薬品を手に取る

こうたんは不器用でおっちょこちょいだ。

無理して高いところからものを取ったらどうなるか、そう落として割ってしまった。

それだけじゃない落としたことに混乱して薬品に滑って転んでしまった。


「ぶぇへッ……うぅぅ…………痛い…」


盛大に転んで頭から吹き飛ばされそうになったいもむしがこうたんの肩に乗って「そんな日もあるよ」

そう慰めてくれているように感じた


━━━━━━━━━━━━━━━


「はぁ、落として怒られちゃった…」


何度目だとこっぴどく怒られ、早めに帰った。

帰っても特にやることがなかったのでこっそり研究中の触手を1つ持ち帰った

こうたんの言うことを聞くかどうかの実験ってことにするらしい

家に帰っていもむしをケースに入れる。

部屋で放し飼いにするのが危ないのはさすがのこうたんでもわかっている。

ここからがお楽しみの時間だ持ってきた触手がちゃんと言うことを聞くかの実験、思わずニヤケが止まらない


「えっとぉ、瓶から出して、ひゃあ〜♡ぬるぬるしてる」


こうたんは触手とか化け物が好きな性癖がある

こうたんの自家発電もいもむしは全部見ているいもむしはそんな性癖はないけれどいもむしはこうたんのことが大好きで人間になって相手をしたいことが夢

もちろんこうたんがいもむしのことを作った。

でもそういうことじゃない。

ペットたちの中で1番愛してくれて特別待遇で気づいたら好意を寄せていた

こうたんなら人間になれる薬とか作ってくれないだろうか?

いいや無理そもそも言語として意志を伝えられない………

やっぱりこんな考えなんて実現しない夢

俺は所詮ただのペットだし、


そんなこと考えていたらこうたんが幸せ顔で絶頂に達していた

触手出しっばたけど大丈夫なのかな?

そう考えたって俺はこうたんが出してくれなければ出られない

出られたってあの触手に食われるか潰されるかだ………

俺もあの触手みたいにこうたんにもっと干渉出来たらいいのに、


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この後いもむしは寝てしまった。

寝ていたらとんでもない音が聞こえた

ガラスが割れたような音その音で飛び起きた

こうたんはよほど幸せだったのかまだ寝ている

そしてさっきまでかろうじて瓶に入っていた触手が完全に出ている

こうたんの家には薬品があるからかなりまずい

でもどうすることもできない起こそうとケースのガラスを叩いているが所詮ちっこいいもむし

人が起きるような音は出ないがこうたんはなぜか起き上がった


「んむ…ふぁ〜あー僕寝ちゃったんだ…いもむしどうしたの?ケース叩くなんて珍しいね」


なんでこいつはケースを叩くちっさい音は聞こえてガラス割るでかい音は聞こえないんだよ


「あれぇ?触手瓶から出てる…うわぁ、やっばぁ……でもかっこいいなぁ♡♡」


こうたんは今触手にしか目がいってない

それに物凄く嫉妬した。

さっきは俺に話しかけてくれてたのに、同じこうたんに作られただけなのに、あいつは意志すらもたないのに、


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ひえ〜しまうのすっごい疲れたぁ……いもむし教えてくれたの?ありがと〜

あれ?いもむしいる?いっつもケースに近ずいたら来てくれるのに………

あれ〜?角っこにいる、どうしたのいもむし?言ってくれないとわかんないよ?


しゃべれねーんだよバカと思ったのは置いといてものすごく嫉妬した

あのこうたんの幸せ顔俺といるときに見たことない

あいつは未完成品のくせに、意思も無いくせに、名前も無いくせに………

ものすごくイライラした

でもその矛先は自分に向いた

人工物なのにしゃべれなく生まれたことそもそも人間じゃないことこうたんの肉声が全く耳に入らないくらい自分を恨んだ


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今日も凝りもなくこうたんは俺を頭に乗せ研究室へ向かう

でも今日は研究室の空気が悪い

不思議に思ったらこうたんは呼び出された

普通なら俺をどこかに置いていくと思うがこうたんはこうたん

何も気にせずに行ったので俺が隠れた

これでこうたんが怒られるのも可哀想だし、こうたんが研究室に行く時に置いていかれたら困る


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…………ものすごく怒られていた。

触手を持ち出したこと、家で開けて放置して寝たこと、

あまり触手が言うことを聞かないこと

全てバレていたそして触手は言うことを聞かないのは危険と判断され全て廃棄となった。


正直聞いていられなかった。

廃棄を聞かされた時、こうたんから絶望の感情しか伝わってこなかった。


━━━━━━━━━━━━━━━


この後すぐにこうたんは帰ってたくさん泣いた

そしてずっと俺に話しかけてた


「僕失敗しちゃった………ねえいもむし、僕なにが悪かったかな?」とか

「いもむしは今の僕に価値あると思う?」とか。


自分が話せないことが本当に辛かった本当は慰めてあげたかった。

そんなことないよこうたんはすごいよって言ってあげたかった…


でもそんなことはただの夢物語

俺は実験の失敗で出来たただの何も無い「いもむし」なんだから


━━━━━━━━━━━━━━━


ずっとこうたんに話しかけた

「そんなことないよ俺はこうたん大好きだよ」って

そうしてこうたんをやさしく抱きしめて頭を撫でてあげた

ものすごく恥ずかしくなったけどこうたんは俺のひざに頭を乗っけて寝てしまった

寝顔は俺のお腹の方に顔を向けていて見れなかったけどこうたんの体温がすごく心地いい

うっかり俺も寝てしまいそう


━━━━━━━━━━━━━━━


気づいたら寝ていた。すごい理想の夢だったな、

どれくらい時間がたったんだろう、

部屋は真っ暗だし寝たかな?

そう思ってたら呼吸が苦しくなった。首を閉められた感覚だ。

ふとこうたんの布団の方を見る

こうたんは首を吊っていた。

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