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雄英高校――
1年A組 教室。
授業中。
相澤「……だから、個性を使う時は威力だけを見るな」
「周囲の状況、味方の位置、敵の動き」
「全部考えろ」
上鳴「なあ、今日静かじゃね?」
麗日「まあ……」
教室は静かだった。
いつもなら。
緑谷はノートを書き続けている。
爆豪は話を聞きながら外を見ている
轟は緑谷ほどではないけれど、ちゃんと授業を聞いている
少しだけ視線が落ちる。
その理由は全員知っていた。
数日前。
突然。
緑谷出久。
爆豪勝己。
轟焦凍。
3人が消えた。
光に包まれて。
何の前触れもなく。
爆豪がいない。
轟がいない。
緑谷がいない。
それは、クラスにとって大きな違和感だった。
相澤も。
いつも通りに見せていたが。
ずっと調べていた。
相澤「……」
黒板を書いている、その時。
教室の中央。
空気が震える。
「……?」
全員が気づいた。
パァァァ……
教室の真ん中。
光が集まる。
全員。
「……!」
相澤の目が鋭くなる。
「全員、下がれ」
反射的な指示。
だが。
その光の中から――
「うわっ!?」
ドサッ!
3人が落ちてきた。
緑谷「いたた……」
爆豪「チッ……」
轟「……戻った?」
静寂。
そして。
「緑谷!!」
「爆豪!!」
「轟!!」
クラスが一斉に駆け寄る。
緑谷「え?」
「みんな……?」
麗日「心配したんだよ!?」
飯田「突然いなくなるなんて、一体何が――」
爆豪「うるせぇな」
そう言いながら。
でも。
いつものように怒鳴る元気がある。
それだけで十分だった。
切島「お前ら、マジでどこ行ってたんだよ!」
爆豪「知らねぇ」
「気づいたら変な場所にいた」
轟「学校みたいな場所だった」
八百万「学校?」
緑谷「うん……」
「不思議な先生がいて」
「あと、呪術師とか魔王とか……」
教室。
「???」
その話を聞きながら。
相澤は黙って3人を見る。
怪我。
なし。
意識。
正常。
個性。
問題なし。
そして。
ほんの少しだけ。
本当に一瞬だけ。
相澤の表情が緩んだ。
「……」
「無事ならいい」
小さな声。
でも。
近くにいた緑谷には聞こえた。
緑谷「相澤先生……」
相澤「何だ」
緑谷「心配してくれてたんですね」
相澤「してない」
即答。
爆豪「嘘つけ」
轟「顔に出てた」
相澤「……」
クラスに笑いが起きる。
数日前まであった不安は消えていた。
相澤はため息をつく。
「戻ってきたなら授業に戻るぞ」
爆豪「はぁ!?」
緑谷「え、今ですか!?」
轟「いつも通りだな」
雄英高校の日常は。
少しだけ騒がしくなって。
でも。
確かに戻ってきた。
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コメント
1件
「第15話読みました。消えた3人がいない教室の静けさが切なくて、戻ってきた瞬間の騒がしさにほっとしました。相澤先生の『無事ならいい』の小声、緑谷くんに聞こえて良かったですね。短い言葉に先生の想いが詰まっていて、じんと来ました。日常が戻ってきて嬉しいです。」