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藤澤涼架最高!! 旬のお話をありがとうございます⤴️
お互いにフェイクで騙し合うの設定が面白い🤣
1枚上手はりょうちゃん、めちゃくちゃ好きです🤭♥️💛 しかも、阿部くんってところが信憑性があり良きですね✨ 短編の更新、ありがとうございます🙏✨
4月1日エープリルフールネタ。
最近バタバタで新作全然進んでないんですが、ちょっとだけ短編をと思って書いてみました。
今日はエープリルフール。やっぱりこういうイベントってお付き合いしてく上でけっこう大事だよね。刺激になるっていうの?
さぁ、どんな『嘘』を仕掛けてやろうかな?涼ちゃんがびっくりするヤツを考える。
あっ!そうだこれにしよう。
俺はパソコンをカチャカチャ操作して準備をする。
うん。なかなかいい出来栄えじゃない? 後はこれを持って涼ちゃんの待つ家に帰るだけ。やっぱりワクワクするなぁ。
俺は心の中で笑いながら玄関のドアを開ける。
「ただいま…」
「あっ、元貴、おかえり〜」
涼ちゃんがいつも通り元気に迎えてくれる。
「今日、いそがしかったでしょ?大丈夫だった?こっちもいそがしかったんだよ〜」
言葉少なにソファーに座る俺にかまわず、涼ちゃんは今日あった事をペラペラと報告してくれる。
「…どうしたの?何かあった?」
しかし、相槌もうたず下を向いている俺にやっと気づいたようで心配そうに聞いてきた。
「実は…さ…」
スッと一枚の紙を涼ちゃんに差し出す。それは明日発売される週刊誌のお知らせ。
「これって…」
びっくりしたように涼ちゃんが俺の顔を見てくる。
「さっきマネージャーに渡されたんだ」
そこに書かれていた見出しは『大森元貴 熱愛発覚!』。そして俺と肩ほどまでの髪の女性が仲良く腕を組んで歩く写真。もちろん女性の顔にはモザイクがかけられている。
「何これ?」
「涼ちゃん、ごめん…」
俺は気まずそうな顔で目線をそらす…がもちろんこれはフェイク。モザイクのかかった女性は実は1年ほど前の涼ちゃんで仲良くデート中の写真をそれっぽく加工したものだった。
涼ちゃんはきっとこんな写真の事なんて忘れてるだろうしじゅうぶん騙されてくれるはず。
「これ誰?…もしかして元貴、浮気してたの?」
涼ちゃんはショックのあまりポロポロと泣き出してしまった。
よし。そろそろ種明かししよう、と思った俺に涼ちゃんはポツリとつぶやく。
「でもちょうどよかったのかも…」
「へっ?」
変な声を出してしまった俺にスッと自分のスマホを見せてくる。
「実は俺のSNSにこんなのが送られてきたんだ」
その画面に映っていたのは仲良く笑いながらホテルに入っていく涼ちゃんと男の写真。
「これって…阿部くんじゃ…」
「うん。撮られてたみたいでついさっき送られてきたんだ」
俺は呆然とする。
「どうしようって思ってたけど、元貴も浮気してたならお互い様でお咎めなしって事でいいかな?」
そう言ってニッコリ笑った涼ちゃんに俺は頭がパニックになる。
「はぁ?お互い様になんかなるわけないでしょ!涼ちゃん浮気してたの⁈」
俺は涼ちゃんの肩をつかんで詰め寄る。
「えっ?でも元貴だって浮気してたんでしょ?」
「ちゃんと見てよ!これ、女の子じゃなくて涼ちゃんでしょ!今日エープリルフールだから驚かそうと思って画像いじって作ったんだよ!」
俺はショックのあまり涼ちゃんの肩をガクガクと揺さぶって大きな声だす。
「えっ、嘘…」
涼ちゃんの顔が一気にひきつる。
「涼ちゃんが浮気するなんて」
泣きそうになる俺を見て顔をそらせた涼ちゃんの身体がブルブルと震えだした。
「元貴…ごめん」
そうつぶやきながら涼ちゃんはそっともう一度スマホを差し出す。
「はぁ?」
その映像を見た俺はまた変な声を出してしまった。
そこに映るのは先ほどと同じ写真。ただ阿部くんと入って行くのはホテルではなく可愛らしいカフェ。もしかして画像加工してた?
「ぷっ、ふははっ」
涼ちゃんがお腹を抱えて笑い出した。
「ダメ、やっぱりもう我慢できない」
涙を流して笑う涼ちゃんの姿に騙された事に気づいた俺の顔がどんどん熱くなっていく。
「りょーちゃーん」
今度は俺の身体がプルプルと震える。
「最初に騙そうとしたのは元貴なんだから、ホントにお互い様だからね」
ニッコリと笑う涼ちゃんに俺は何も言えなくなってしまう。
「…これ、前から用意してたの?」
「エイプリルフールなんて絶対に元貴なら何かしかけてくると思ったから」
「俺が浮気したって嘘つくのわかってたの?」
そうたずねる俺に笑いながら首を振る。
「いくつかパターン考えてそれぞれに仕返し考えてたの。これはそのうちの一つ」
えっへんと胸を張る涼ちゃんに俺はガックリとうなだれた。
そんな俺を横目に涼ちゃんは「これいつの写真?」とか言いながら俺の力作を楽しそうにチェックしている。
「あーあ、嘘ついて驚かせようと思ったのに逆に驚かされちゃった」
今回は完全に涼ちゃんにしてやられてしまった。実は意外にできる男、藤澤涼架。
「だってこんな日に元貴が何にもしないわけないじゃん」
そう言って俺の方をおもしろそうに見てくる涼ちゃんとバッチリと目が合う。
しばらく見つめ合った後、笑いがおきる。2人でお腹を抱えて笑いながらどちらからともなくギュッと抱きしめ合っていた。
「ホントに浮気なんかしちゃダメだからね」
すぐそばにいる涼ちゃんにチュッとキスをすると 「元貴こそ浮気したら酷い目にあわせてやるんだから」と今度は涼ちゃんの方からチュッとキスを返してくれた。
こんな嘘を付き合えるのは結局はラブラブだからだよなあってしみじみと思ったエープリルフールだった。
あれ?これってもしかしてバレンタインと似たような展開なんじゃ…😅
年度末、公私共にいそがしすぎて長編の方は全く進んでいないのでパッと思いついた短編を書いてみただけなので許してください。
わたしって結局は一枚上手の涼ちゃんとそれに振り回されるかわいいもっくんが好きみたいです。
さっさと長編書いちゃいたいんだけどなぁ。もう少しお待ちください。