俺の彼女は基本受け身
いつだって自分からアタックしてこない。
それでも月に1度だけ
いままでの全てを詰め込んだように
積極的になる日がある
そう、それが『発情期』
彼女は 発情期に敏感すぎる
人が変わったように 愛を求めてくる
まぁ、従うんだけどね。
「んん……ん?」
朝目が覚める
隣を見ると彼女はいなかった
「っあにき、?!」
ガバッと起き上がれば小さな紙が置いてある
_部屋に入ってこないでね_
あぁ、なるほど今日は彼女の発情期らしい。
「もう1ヶ月経ったんか……」
発情期は辛い、もちろん攻めにだって発情期くらいある
速く楽にしてやりたい。が仕事がある
そういう訳には行かない
「すぐ、帰ってくるね」
甘い匂いが溢れてきている彼の部屋に
そっと呼びかけると
「っ、いって、らっしゃ、ぃ」
喘ぎまじりに彼の声は飛んできた。
ーーーーーーー
「っし、終わった、」
ぱたりとパソコンを閉じる
時刻は9時前残業は無いな、よし帰ろう。
「はぁっ、はぁっ、はぁ、」
重苦しいスーツが体にピタリと張り付く
でもそんなもの気にしている暇は無い
速く、速く、早く。
ガチャッ
「ただいま!!」
家には Ω特有の甘い香りが立ち込めていて
「っ、♡」
αには中々厳しい、
「っふ、、、」
深呼吸をして、まずはお風呂だ。
汗だけ流そう。
パタン
換気扇を回す
寒いけど まだ大丈夫
ここだけは Ωの香りが無い
「ふぅ、はぁ、」
落ち着いて、深呼吸、深呼吸。
快楽を求めるあの感情
酸素が回らなくて
頭がふわふわして
鼻がツンと痛くなる
呼吸が上がる、あの感覚
彼は甘く 俺を求めてくる
甘く、甘く、
蕩けてしまいそうなその声で
赤く染ったその顔で そっと押し倒してきて。
それから、そのまま。
「っ、、、///」
バシャッ
冷水を頭からかぶる
何考えてんだ、早く、早く彼の元にいかないと。
ーーー
コンコン
「あにき、お待たせ。入るよ?」
平然を装うが 本当にもう限界。
感情を煽るその香りが
鼻を擽って脳を揺らす
中からは声は聞こえない
荒い 吐息だけが響いてくる
「……」
1度、深呼吸をして
ガチャッ
ギュッ
「、」
扉を開けて、中に入ると
後ろから抱きついてくる天使
「そんな所におったん?」
顔を見ようと後ろを向こうが首に頭を埋めて、
こちらを見ようとはしない
「っ、ごめん、ごめんな、まろ、」
今更 何を謝る事があろうか
体を許される事?付き合った事?
分からないが 彼はいつもこの時期に謝ってくる
「何が?ほら、おいでよ」
首元を大袈裟に開けると
本能で控えめにかぷりと噛み付いた
「んん、っ」
必死に跡を残そうと頑張っているが
良心故 強く噛んでいない
「…あにき、、、焦れったいよ、もう、しよ?」
いつまで我慢させる気だろう
こんなに唆る香りで
惑わせて
噛まれて
抱きしめられて
その後はお預け?そんなの無理だろう。
「ん、」
彼はベットに座る
「まろ、Come(おいで)」
「っっ♡♡」ゾクッ
嗚呼、最高
甘く蕩けた声
彼の命令は絶対だ。
なんて素敵な、なんて幸せな世界だろう
「あにき、ぃ、♡♡」
ぎゅぅ、とよろけて抱きつけば
優しく俺を受け入れてくれる
もう無理だ、少し強引に抱かせてもらおう
「チュッ」
「ん、?!」
「あにき、、ね、いいでしょ?」
「んん、♡」
発する言葉は1つだが
気持ちは痛い程伝わってくる
「Attract(魅せて)」
ほら、やって?と目にハートを浮かべられて
ドサッ
「まーろ…♡」
「ねぇ、大好き、あにきっ」
腕から肩に
肩から首に
首から腰に。
静かにキスは落ちていく
元々はだけていた服を引っ張って
「っやら、///」
「ん〜?チュッ」
下に向かってキスを落としていく
「いや?」
「っ、……///」
隙を着いて口を奪えば彼から舌をいれてくる
可愛い、愛おしい
subである、支配されたい本能は
「まろ、いーこ、♡」
「ん、ぁ♡」
domの彼によって 満たされて。
「あにき…もう、、濡れてるじゃん、?」
「っだって、、っ/」
「んふ、♡かぁい、♡///」
αである、Ωを求める性質は
「もう……い?」
「はやくっ、♡」
Ωの彼に、満たされて。
「っあ、♡」
「ッッう”、っは、♡♡///」
足りない分は、お互いで埋め合って
「まだ、♡」
「もちろん……っ///」
求められるなら答える
求めれば 答えてくれる
「い、ッ〜♡////」
「ッッ……、♡//」
決して離れない 離さない
「っは、ぅ、あ”ぅ、っ」
ビクビクと痙攣する彼
そんな姿さえ、愛おしくて
「っ、かぁい、♡」
「……う、///」
首元と胸元にくっきり残った朱
白濁は今宵を濁らせる
「あにきぃ、♡」
「まろ、Good boy(いい子)」
「んへ、♡」
「great よく出来たね、?♡」
「あにき、もっと、、♡」
「愛してる、まろ」
「俺も……、♡♡」
意識は遠く離れていく
ふわふわと、散って
甘い香りが、鼻を そっと、掠めて、
大好き、大好きな彼が
優しく、微笑んでいて
「おやすみ。」
「おや、す、み、」
お互いの体温に 身を任せて
ゆっくり夢に堕ちていった。
コメント
40件
ふあ……っ!?最高すぎます……っ!!!!
うおおおおおおアニキとまろちゃんがかわちいいいいいいいいい
初コメ失礼します おすすめから来ました すごいです。神作をありがとうございます。 表現がえぐいくらいに上手で見てて感動しました。 めっちゃ好きな雰囲気です フォロー失礼します!