「いや〜、酷い目にあったよ」
「ほんまそれ。ちょっと出かけるつもりやったのに、」
突然の雨に俺もまろもびしょびしょ。ちょうどまろの家が近くにあったから、良かったけどね。でも、お気にりの服だったからちょっと残念、、
「ないこたん、風呂入る?流石に風邪ひいたら困るし」
「そうだね。ライブも近いし、お言葉に甘えるよ」
まろの善意で風呂場に直行したはいいものの、早く出たい。
なんでって、、まろの圧が怖いんだよ〜
ここはまろと兄貴が同棲している家。そんな所にあいつは他人が入ることをめっちゃ嫌う。2人の空間に第三者を入れたくないのだ。今回は例外だったみたい。あいつが兄貴以外に情をかけてくれるやつで助かったよ。
しかし、2人は付き合っていない!!
いい?ここ大事だから!テストに出るから!!
付き合っていない2人が何故一緒に住んでいるのかと言うと、ただのまろのワガママである。
兄貴はまろに大変甘いから許可したのだろう。
まぁ、兄貴が許可するようにまろが動いたってのが正解な気もするけどねぇ〜。
「まろ〜、風呂ありが、、、、とう、、」
風呂から上がり、俺が前、まろにあげた服が用意されていたので、それを着てリビングに来たのだが、誰も居ない。
まろもいない。
「あいつどこいったんだ?」
とりあえず、疲れたしソファは、、、やめとこ
椅子に座って休も〜
「?」
椅子に座れば、先程まで見えなかったものが見えてくる。
机にある紙が置かれていた。それは、赤色のようなものであった。一応、グループのメンバーではあるが、プライベートにまで関わったらダメだ。
でも、一応。確認のために。ね!
ペラ
「!!!」
バンッッ!!
は?え?なに?なに、これ?
こわいこわいこわいこわい!!!
「なーいこ!」
ゾワッ
「な、何?」
「見た?」
「え、えーと、、、」
「ねぇ、見た?」
「う、うん。見たけど、、、」
「そっかぁ〜、なら手伝って欲しいことがあるんよ」
いいよな!
マジで怖いよ、お前。
ほんと、、どうかしてる。そんな拗らせるなら、告れよ。
俺は反対しないよ?2人とも大事だもん。
でも、ごめん、兄貴。やっぱ自分も大切だわ。つーかこいつに逆らっえないもん
俺は震える手を何とかしながら、証人の欄に自分の名前を書き始めた。
既に、妻となる欄と夫になる欄。そして、もう1人の証人の欄が埋まってる、紙に。
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