テラーノベル
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へい。
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~和澄綉人目線
最近、金木犀の下で出会った人。
縁時風速さん。
町外れの花屋の様な独自のいい匂いがする彼。
彼の匂いが気に入っている。
今日も彼の匂いを感じたい。
今日も彼の姿を見たい。
s「今日も彼に会いたいなぁ…」
s「ふふっ…、何言ってんだか…、」
今日、彼を誘う。
LINEを開いて、彼を誘う。
s『縁時さん、今日の夜8時空いていますか?』
f『空いていますよ。20時ですね。』
s『はい、金木犀の下で』
f『わかりました。』
淡々とした会話に口元が緩む。
s「縁時さんは、優しいなぁ…」
数時間があっという間だ、もう暗くなっていた。
すぐに、髪の毛をセットして外にでる。
あたりは、暗くて寒い。
いい匂いのする道_金木犀の道に行けば、まだ彼はいない。
木の下で彼を待っていたら、奥からブーツの音がする。
s「!縁時さんっ」
f「和澄さん、待たせましたか?」
s「いえ、待ってませんよっ」
少しは、待ってたけれどほんの少しだけ優しい嘘を吐く。
s「もっと綺麗な場所があるんです。そこに行きましょう」
f「はい…、」
彼は、ここの景色に見とれてる。
s「昼の風景も綺麗ですが、夜の風景も綺麗なんです。」
f「ほんとですね…ライトがいい感じに金木犀を照らしています…」
s「でしょ、」
少し歩けば、階段がある。
そこにふたりで歩いて、鉄柵がある所に留まる。
s「ここです。ほら見てみてください。」
f「わぁ…、」
~縁時風速目線
s「綺麗でしょう?」
月に照らされて、ライトにも照らされて…そして金木犀のオレンジ色が綺麗に輝いている。
f「はい…、とても綺麗です。」
s「…良かったです。」
寒い風を感じて、二人で静かに金木犀の道を眺める。
色白の肌が、寒さに耐えてる。鼻先と頬が赫に染まっている。
柔らかそうな、頬に水の道が通る…
f「…和澄さん?」
s「小さい頃、秋は嫌いだったんです…」
君は、なにか思い出すように話し出す。_
___
和澄は、小学校1年生から6年生にかけて虐められていた。
約6年間のいじめに耐えていた。
いじめの発端は分からない。何もしてないはず、なのにいじめられていた。いじめなど単純なもので始まる。
1年生の運動会終わり、ある男の子に言われた
「お前のせいで負けた。」
足が遅いせいなのか、それのせいにされた。
それを2年生の時にも言われて、完全に体育が嫌いになった。
それから、悪口や暴力が振ってきた。
他の学年からもいじめられた。
廊下を歩いていただけ、なのに腹を殴られた。
低学年にして、無数の痣を作った。
彼は、助けを呼べなかった。
たとえ、助けを呼んでも助けてくれはしないけれど。
傍観者も、もちろん居た。クラスの女子は、傍観者だった。
もう、人も信じられなくなってくる。
彼には、姉がいた。
姉もいじめられていた。
そのいじめの火矢がこちらに少し向いた。
姉のいじめっ子に、トイレのロッカーに閉じ込められた。
ちょっとだけ、嫌だった。
臭くて、気持ち悪くて、暗い。
姉は、親に頼っていた。
自分もしとけば良かったと思うかもだが、無理だった。
親に迷惑をかけると思って。
他にも仲間はずれ、暴力、暴言、無視、詐欺_
それでも、学校に行った。
別に見返すとかでは、無い。無意味な時間を彼はただ過ごしていた。
でも、彼には、救いがあった。
おばあちゃんだ。
優しく接してくれた。頼れる人だった。
なのに、ある秋の日…おばあちゃんが死んだ。
自分の心を表すかのように天気が荒れていた。
その日から、秋は、少し…いやただ嫌いだった。
___
彼の辛さに悲しみを持つ訳でもなく、苦しみを感じる訳ではなく。ただ、いじめっ子に苛立ちを覚えていた。
救いを壊されて、ただ、耐えていたらしい。
___
~和澄綉人目線
気づいたら、彼に過去を話していた。
後ろから前にかけて暖かみを感じた。
前に回されていた腕の袖を掴む_なぜ、腕がある?
耳元から声がする。
f「辛かったんですね」
彼の優しい声、彼独自の匂い。全てを感じる。
彼と俺の距離を頭で想像する。
今の状況に照れ隠しができない。
今、彼にバックハグされている。
f「…綉人さん。」
s「…へっ…ッ?///」
f「すみません…離れますね。」
彼の腕を離さない。
絶対に。
s「…ふ、風速さん…もう少し、このままがいいです…」泣
f「え、…?」
s「…ダメですか…っ…?」泣
f「いいですよっ…、大歓迎です。」
彼の暖かみが俺に伝わる。
匂いも…何もかも。
s「風速さん、」泣
f「どうしました、綉人さん。」
涙が、止まらない。
悲しみに…彼に抱きしめられた、嬉しさに。
s「…また、会ってくれますか。」
f「大歓迎ですっ」
2人並んで、金木犀の下の道を歩く。
温かみを感じる、手。
手を繋いで。
s「風速さん、…これからもそうやって呼んでもいいですか?」
f「もちろん…俺も綉人さんって呼んでもいいですか?」
s「もちろんっ」
彼は、優しい人。
素敵な人。
そう思いながら、金木犀の下の道を歩いていた_
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はい。
明日、臨時休校なんですよ。
ちょっとこの話についての事で後で自己紹介のところに話します。
興味ある人は、見てみて?
ほんの少しだけ重めだが。
さよパニ
コメント
2件
うひゃー! さいこー! え、私の口角どこ連れていきましたか? あと、いじめっ子たち全員〇したいので私にください。 続き待ってますねー!